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旅・風景

街ネコがいる風景 世界各地で人々の生活映す

日経ナショナル ジオグラフィック社

2019/1/20

ナショナルジオグラフィック日本版

青い棚の中で仰向けになって眠るネコ。ギリシャ、キクラデス諸島で撮影(PHOTOGRAPH BY TUUL AND BRUNO MORANDI)

ネコときいて、街の中で見かけるネコを思い浮かべる人は多いだろう。チュール・モランディ氏とブルーノ・モランディ氏の夫妻は、世界の都市や風景を撮影してきた写真家だ。取材の中、ふとしたことから撮り始めた被写体が街ネコたちの親しみのある顔だった。人々の生活にとけ込む世界の街ネコたちの姿を写真で見ていこう。

◇  ◇  ◇

モロッコ、シャフシャウエンでは明るい青色の建物の上でくつろぎ、ギリシャでは遺跡を跳び回り、日本では興味津々で漁師を見つめ、捨てられた魚を盗むチャンスをうかがっている。モランディ夫妻はネコ好きで愛猫もいる。

夫妻は、仕事の旅先で出会ったネコたちに魅了された。「ネコの撮影と人の撮影は、私たちにとっては、ほとんど同じことです」とチュール氏は話す。「私たちは、街なかの日常生活の一瞬を写真に切り取るのが好きなのです」。夫妻はまず、ごく自然にふるまう人や動物のありのままの姿をとらえるようにしている。その後、人とは話をし、もしネコが許せばかわいがり、また撮影させてもらう。

現在のトルコに位置する古代ローマの港町エフェソスには、数えきれないほどのネコが暮らす。三毛ネコが2000年前の遺跡からジャンプする瞬間をとらえた(PHOTOGRAPH BY TUUL AND BRUNO MORANDI)

すむ場所が違っても、ネコの習慣は世界のどこでも同じだとモランディ夫妻は気づいた。しかし、人と同じで、中には恥ずかしがり屋のネコもいる。「野生化した」ネコは、人を怖がったり、嫌がったりするのですぐにそれとわかる。一方、「街ネコ」「野良ネコ」「地域ネコ」は、人なつっこいことが多い。

「時には本当に恥ずかしがり屋のネコもいますが、日本で出会ったネコのほとんどは、まったく恥ずかしがり屋ではありませんでした」とチュール氏は話す。「ネコは、人が優しいことを知っているのです。おそらく、えさをくれる人たちとの付き合いで学んだのでしょう」

日本に10カ所ほどある「ネコ島」の1つに暮らすネコたち。モランディ夫妻によると、日本のネコはとても人なつっこい。おそらく、人がネコに優しいことを知っているからだという(PHOTOGRAPH BY TUUL AND BRUNO MORANDI)

日本人は特にネコに優しく、ネコと漁師が「特別な関係」を築いているほどだとチュール氏は言う。ネコは幸運を運んでくると考えられ、ネコをまつる寺や神社もある。また日本には、ネコが観光の目玉のようになっている場所もあり、いわゆる「ネコ島」も10カ所ほどある。

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