〈 TPOに合わせるかハズすのか 〉
素材でドレスコードを表現する
最もフォーマルな色の白とはいえ、ドレッシーな梳毛スーツにラフな印象のオックスフォードシャツは似合わない。逆に、目の粗いファンシーな生地のジャケットに、品のいいブロードの白シャツを合わせても浮いてしまうだろう。白シャツは装いのフォーマル度や、他アイテムとの素材感の調和を考えたセレクトが大切。これがばっちりハマることで、ドレススタイルをより洗練させることができる。

〈 着崩したいとき、カギになる前立ての有無 〉
タイを外した際にモノを言うのが、前立てだ。表前立ても、フレンチフロントといわれる裏前立てもフォーマルの格は変わらないものの、印象の差は歴然。後者は上品な印象である反面、ノータイでは殺風景になってしまうので着崩すのは難しい。なお、表前立てもその幅によって印象が変わり、カジュアルなB.D.シャツは総じて幅が広い。

〈 ちらっと見えて印象づける 〉
袖口の形にキャラを託す
フォーマルなダブルとスポーティなシングルという違いだけでなく、袖口はカットによって印象が異なる。英国的なスクエアや角落としは、シャープな印象。イタリアに多いラウンドは、柔和な趣だ。ほとんどこだわりの世界だが、だからこそセレクトにキャラが滲む。

※表示価格は税抜きです。
撮影/野口貴司(San Drago)〈人物〉、若林武志、久保田彩子、手塚 優(BOIL)〈静物〉 スタイリング/四方章敬 構成・文/小曽根広光、伊澤一臣 文/秦 大輔、吉田 巌(十万馬力)、間中美希子 イラスト/綿谷 寛、高橋智也、中根ゆたか、林田秀一
[MEN’S EX 2019年2月号の記事を再構成]
SUITS OF THE YEAR 2020
新型コロナウイルスの影響で、2020年は初のフルCGで作成した会場でのバーチャル授賞式。
時代の節目に挑み、大切なメッセージを放つ5人を表彰した。