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波乱に備え 共通KPIで投信のリスクとリターンを検証 QUICK資産運用研究所 高瀬浩

2019/1/16

写真はイメージ=123RF

世界の金融市場が波乱の様相を示している。2019年の投資信託運用を考える上ではいや応なくリスクへの備えが怠れない。リスクのとりすぎは大きな元本割れを招く可能性もある。投信選びの参考にと、金融庁が定めた「共通KPI(成果指標)」を使って、投信のリスクとリターンの関係を検証してみた。

金融庁は18年6月、投信の販売金融機関における「顧客本位の業務運営」への取り組み状況を表す成果指標として共通KPIを発表した。その一つが主な販売ファンドのリスクとリターンの関係を示す指標だ。

■共通KPIでリスク・リターンを見える化

これは投信販売会社が取り扱っている主要ファンドについてリスクに見合ったリターンを上げているか、両者の関係を「見える化」して比較評価するもの。金融庁は投信販売会社に自主的な公表を求め、顧客本位の徹底を促した。

具体的な数値を見てみよう。18年9月末までに共通KPI(18年3月末時点)を公表した39社のうち3社以上で預かり残高上位20本に入った70本あまりのファンドについて、直近のリスクとリターンを計算(双方とも年率換算)し、表Aにまとめた。

資産運用の世界でリスクとは価格変動リスクを指す。一般にリスクが大きいほど荒っぽい値動きとなり、小さいほど緩やかな値動きになる。リスクが低くても元本割れの可能性はゼロではないが、元本割れの度合いは小さく収まるのが通例だ。

この価格変動リスクを定量的に測るのが「標準偏差」という指標だ。同指標は投信の基準価格(課税前分配金再投資ベース)について、過去5年や1年などの期間で一定間隔刻み(月次や週次)のリターンを算出した上で、リターンの大小のバラツキ度合いを計測する。

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