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有森裕子 疲労回復は「アイシング」&「温め」療法で

その日の疲労はその日のうちに取ってケガを防ごう

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NIKKEI STYLE

日経Gooday(グッデイ)

こんにちは。皆さん、どのようなお正月を過ごされましたか?

年明け早々私事で恐縮ですが、昨年12月17日、私が代表理事を務めるNPO法人「ハート・オブ・ゴールド」が、アスリートの社会貢献活動を表彰する「HEROs AWARD 2018」を受賞しました。授賞理由は、私たちが20年間にわたって取り組んできた、カンボジアにおける自立・復興支援活動です(関連記事「有森裕子 私がカンボジアで体育教育を支援する理由」)。当日はわれわれだけでなく、赤星憲広さん(元プロ野球選手)、飯沼誠司さん(ライフセーバー)、長谷部誠さん(プロサッカー選手)など計6人・団体が同賞を受賞しました。

スポーツの力を信じる多くの方々の支えによって20年間続けてきたカンボジアでの活動に光を当てていただき、とてもうれしかったですし、社会貢献に取り組むトップアスリートが増えていることも素晴らしいと思いました。

2019年は元号も変わる変化の年となりますが、私の活動は今までと変わらぬスタンスで、一つひとつ地道に積み重ねていきたいと思っています。皆さん、今年もよろしくお願いいたします!

1年間、ケガなく健康に走ってほしい

さて、年始に行われたニューイヤー駅伝や箱根駅伝で快走したトップ選手たちの姿に感化され、早速「初ラン」を楽しまれた方も多いと思います。

2019年の「ランニング目標」は人それぞれだと思いますが、皆さんに共通する目標として私からぜひ採用をお願いしたいのが、「1年間、ケガなく健康に走ること」です。ストイックに走りすぎて故障してしまったり、日々のケアを怠って不調を招いてしまうと、ランニングと長く付き合っていくことが難しくなります。

ケガなく健康に走り続けるためには、日々の疲労をその日のうちにとってしまうことが重要です。走りすぎによる疲労が蓄積していくと、思わぬケガにつながることが多いからです。「その日の疲労はその日のうちに」を合言葉に、ぜひ皆さんにお勧めしたいのが、「アイシング」&「温め」の「冷温ミックス療法」です。

先日、あるランニング教室で、市民ランナーの方から「トレーニング後にアイシングをすると脚がつるのですが、どうしたらいいですか」と質問されました。このような場合、習慣にしていただきたいのは「冷やすだけでなく、温めること」です。疲れた脚を冷やしてから温めることで、血行を良くして筋肉をほぐすことができます。ただ冷やすだけよりも、疲労が回復しやすく、脚がつるという症状も防げるように思います。

現役時代の習慣だった「紙コップのアイスマッサージ」

この「アイシング」&「温め」は、私自身も現役時代に大切にしていた、疲労回復のためのケアの1つです。

まず、「アイシング」の目的とは何でしょうか。よく知られているのが、肉離れなどのケガをした際に患部を冷やし、筋肉組織の損傷や靭帯の炎症の広がりを抑えたり、痛みを軽減させたりすることです。ケガによる炎症がなくても、運動後に上昇した筋肉の温度を、適度にクールダウンさせて落ち着かせることで、エネルギーの消費を抑え、疲労回復を早めることが期待できます。

アイシングはランニング後、できればすぐにと言いたいところですが、無理な方は、遅くともその日の晩には行うことをお勧めします。方法はいくつかあります。一つは、氷のうなどを固定する方法です。氷のうやビニール袋に氷を入れて、目的とする部位にしっかりフィットするように袋の空気を抜きます。これを太ももや膝回り、ふくらはぎ、アキレス腱など疲労した部位に当てて、タオルやバンテージで巻きます。そのまま10~15分ほど冷やせば感覚がなくなってきます。限られた部位をしっかり冷やしたい時に向いている方法です。

 一方、広範囲にわたって筋肉を冷やしてほぐすには、「アイスマッサージ」という方法があります。私が現役中、練習後によくやっていたのは、あらかじめ紙コップに水を入れて氷を作っておき、紙の部分を持ちながら、凍った面を疲れのある部位に直接当ててぐるぐる回したり、上下にスライドさせたりしてマッサージする方法です。10~15分程度マッサージすれば、広範囲にわたって筋肉を冷やすことができます。

特に疲れや痛みがある部位は氷のうなどでしっかりと冷やし、その間、紙コップの氷やブロック氷で、脚全体など気になる部位をアイスマッサージする、という具合に使い分けるといいと思います。

ちなみに、私が米コロラド州のボルダーでトレーニングをしていた頃は、トレーニングが終わったら、そのまま川にザブンと飛び込んでいました(笑)。山の水なのでとても冷たいのですが、それだけでも、心身ともにスッキリして体が楽になったり、軽くなったりしたように思います。

肩こりもやわらぐ水風呂とお風呂の「交互浴」

アイシングの後は「温め」です。冷やして炎症を抑えた後、温めることで血流を促進して回復を早めるのが狙いです。「温め」は普通の入浴で大丈夫です。冷やした後に、熱すぎずぬるすぎない程度のお湯に10分ほど入るといいと思います。

さらに疲労回復に効果があるのは、「アイシング」と「温め」を交互に繰り返すことです。家ではなかなか難しいかもしれませんが、休日などにスーパー銭湯や温泉施設に行って、水風呂とお湯に交互に浸かる交互浴を繰り返すと、血管の収縮と拡張が繰り返されて血流が良くなります。血流が良くなれば、疲れ、傷ついた筋肉に、より多くの栄養素が運ばれる効果が期待できるようです。

私自身の経験では、水風呂に1分入り、お風呂に1分入るということを5回程度繰り返せば、心身ともにスッキリするだけでなく、肩こりなどもやわらぐように思います。

トレーニング疲れではなく、日々の仕事で疲れが抜けきれないというときにも交互浴をすれば、体感的に体が楽になるような気がします。温泉施設になかなか行けないという人は、1分ほど冷水を浴びて、1分ほど入浴するという方法を5回ほど繰り返すのでもいいのではないでしょうか。自身が気持ちいいと思う方法を探していただければと思います。

くれぐれも気をつけていただきたいのは、水風呂に入るときには足の爪先からゆっくりと入り、無理して入らないこと。水のシャワーを浴びるときも同様に、心臓に負担がかからないように気をつけてください。高血圧や心臓などに持病がある方は、主治医にご相談の上、お試しください。

「アイシング」&「温め」はランニング初心者にもお勧め

秋頃から春先に向け、5~6週間に1回といったペースで大会に参加し続けているランナーの方もいらっしゃると思います。できれば全てフルマラソンに出場するのではなく、スピード練習代わりにハーフマラソンに出るなど、体に負担がかかりすぎないレースの出方を意識していただきたいところですが、「アイシング」&「温め」のケアを習慣化して疲労回復に努めれば、大会と大会の間の期間が短くても、記録にもつながりやすくなると思います。

お正月に食べすぎて、ダイエット目的で走り始めた方や、以前走っていたけどやめてしまい、心機一転再開した方などにも「アイシング」&「温め」はお勧めです。最初はウォーキングや階段の上り下りから始めたとしても、慣れない運動量で疲労は溜まりやすいと思います。そんなときはぜひ「アイシング」&「温め」を実践して、日々のダメージを取り除きながら、少しずつ練習量を増やすようにしてください。決して自身の体力を過信せず、疲れ具合や痛みの有無を確認しながら少しずつトレーニング量を増やすことをお勧めします。

(まとめ:高島三幸=ライター)

有森裕子
1966年岡山県生まれ。バルセロナ五輪(1992年)の女子マラソンで銀メダルを、アトランタ五輪(96年)でも銅メダルを獲得。2大会連続のメダル獲得という重圧や故障に打ち勝ち、レース後に残した「自分で自分をほめたい」という言葉は、その年の流行語大賞となった。市民マラソン「東京マラソン2007」でプロマラソンランナーを引退。2010年6月、国際オリンピック委員会(IOC)女性スポーツ賞を日本人として初めて受賞した。

[日経Gooday2019年1月8日付記事を再構成]

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