共働き夫婦の資産形成 まず貯蓄、次に投資を考える「ファミリーアロケーション」をマネーハック(2)

毎月の投資資金が決まっているからこそ、リスク管理ができるわけですし、だからこそ夫婦間での信頼も成り立つわけです。情報が共有されることで、現状がうまくいっているのかいっていないのか相互に把握することも可能となります。

もし、これからゼロベースで投資をするのであれば、初期元本として貯蓄から回すのは数十万円で十分です。むしろ、毎月の積み立てで少額から投資元本を増やしていくアプローチを取るといいでしょう。

運用スタイルにはアクティブとインデックス

さて、投資金額が明確になったところで、もう一歩だけ意識共有しておきたいテーマがあります。それは投資スタイルです。投資のスタイルには大きく分けて、成績が市場平均と連動するインデックス運用と、平均を上回る成績を目指すアクティブ運用があります。

簡単にいえば、一般的な個別株の売買はアクティブ運用です。この場合、売買頻度は高くなるでしょう。一方、インデックス運用は個人投資家の場合、一般にインデックス型の投資信託を購入することで可能となります。インデックス運用の多くは細かい売買はせず、中長期的に構えることになります。

一見すると、短期売買で個別銘柄を絞り込んだほうがもうかりやすいように思えますが、リスクは高くなります。年に数回転以上売買されるようなアクティブな投資スタイルについては金額ベースで一定の制限を課すほうがいいでしょう。

先ほども指摘しましたが、投資にのめり込んで次々資金をつぎ込むようなスタイルは夫婦の投資としては好ましくありません。

インデックス運用については毎月一定額を投じる積み立て投資が向いています。毎月定期預金を積み立てるのと同時に、少額ずつでもインデックス運用を続けていくといいでしょう(相場が下がっているときほど安く買えるので、将来値上がりしたときに含み益を生み出す源泉になります)。

今週はちょっと内容を盛り込みすぎたかもしれませんが、夫婦で投資を始める前に考えておくべき大事なポイントです。ぜひ話し合いの参考にしてください。

マネーハックとは ハックは「術」の意味で、「マネー」と「ライフハック」を合わせた造語。ライフハックはIT(情報技術)スキルを使って仕事を効率よくこなすちょっとしたコツを指し、2004年に米国のテクニカルライターが考案した言葉とされる。マネーハックはライフハックの手法を、マネーの世界に応用して人生を豊かにしようというノウハウや知恵のこと。
山崎俊輔
フィナンシャル・ウィズダム代表。AFP、消費生活アドバイザー。1972年生まれ。中央大学法学部卒。企業年金研究所、FP総研を経て独立。退職金・企業年金制度と投資教育が専門。著書に「読んだら必ず『もっと早く教えてくれよ』と叫ぶお金の増やし方」(日経BP)、「共働き夫婦 お金の教科書」(プレジデント社)など。http://financialwisdom.jp
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