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ずぼらに続ける家計簿術 口座記録、月イチで確認 半年に一度「バランスシート」作成を

2019/1/13

深田氏によると特にチェックすべき費目は通信費。スマートフォン代は基本料だけで高いし、使い方によって急に増える。そんな場合は料金プラン変更など、すぐに対策を考えよう。

保険料も要点検だ。生命保険や自動車保険は、必要だからと金額に目をつむりがちだが、不要な保障を長年かけ続ける家庭が多い。家計簿をきっかけに契約を見直せば、長期にわたって支出削減の効果がある。

口座記録をベースとする家計簿には多少遅れても挽回できる利点もある。記録に残っているから、例えば1月分は2月中のいつか、余裕のあるときにつけるくらいの気持ちでいられる。

毎月の家計簿を基に出費の無駄を洗い出したら次は半年に一度くらい、バランスシート(貸借対照表)を作ってみよう(図B)。資産(蓄え)と負債(借金)を書き出すことで家計の体力や健全度を計る。

■株式なども確認

資産の側で肝心なのは株式や投資信託といった金融商品は時価ベースで残高を書くこと。株安や円高で元本割れしているなら資産運用の見直しが必要になる。

持ち家も時価を見積もるのが望ましい。不動産情報サービスのLIFULL(ライフル)はサイト「プライスマップ」で中古マンション約50万棟の参考価格を公表しており、自分の住まいや近隣の物件があれば目安になる。負債側には住宅ローンの残債を書こう。

企業会計にならえば、資産合計から負債合計を差し引いた額が「自己資本」。潤沢なほうがよいが、住居や株が大幅に値下がりすればマイナスもありうる。全資産を換金しても借金を返せない債務超過の状態だ。

もちろんすぐに破綻するわけではないが、働き手が病気になるなどして収入が途絶えるリスクが家計にはつきもの。債務超過が深刻で貯蓄もなかなか進まない場合は「家族みんなで話し合い支出見直しを急ぎたい」(FPの塚原哲氏)。

以上が一般の家庭に共通する家計管理の基本だが、注意したいのは共働き夫婦。共働きだと「収入が2人分あるからと油断して余計に家計管理に無頓着になりがちだ」(深田氏)。

出費や預金残高を内緒にするのはやめ、情報を分かち合って一緒に家計簿を作るのが原則だ。そのうえで、それぞれの収入に応じて生活費の分担を決めたり、夫婦合わせた貯蓄目標を定めたりするよう話し合いたい(図C)。

最近は家計簿アプリも増えている。東京都国立市に住む佐藤玲さん(44)は「おかねレコ」で収支をチェックしている。「時系列のグラフなどで視覚的に見やすい」という。アプリは一般に預金口座などの個人情報を連携する。抵抗感がない人は使ってみたい。

いかにストレスをためず習慣づけられるかが家計管理の秘訣。大ざっぱで良いから今年から始めてみてはどうだろう。

(南毅)

[日本経済新聞朝刊2019年1月5日付]

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