楽しくて三日坊主返上 初心者向けランニングシューズ
新年から始める「自分磨き」グッズ(上)
1月は気持ちも新たに、趣味や仕事に取り組むいいタイミング。カラダづくりを中心とした「自分磨き」グッズを、3回に分けて紹介する。第1回のテーマは、「今年こそランニングを始めたい」と考えている人に向けて、初心者に適したランニングシューズだ。アディダス、ニューバランス、ホカ オネオネという人気ブランドの製品を取り上げる。
アディダス/自然と足が前に出る
ランニングシューズがよく売れる時期はいつか。アディダスジャパン・マーケティング部の木村直也氏に聞くと、「1月、4月、9月など、新年や新年度、マラソン大会シーズンの秋~冬に販売数が伸びる傾向にある」という。外は寒いが、冬はランニングのハイシーズン。取り組むにはいい時期なのだ。
そんなアディダスの初心者向け注目シューズは、同社が提唱する「ストリートランニング」(ランニングを通じて気分転換したい人向けの新たなシティーラン)に向けて開発された一足。
クッション性と反発力を両立したミッドソール(中底)「BOOSTフォーム」を搭載し、まるでバネのような感覚で自然と足が前に出て、アスファルトを跳ねるように楽に走ることができる。
さまざまな路面で安定して走れるよう、前足部を幅広に設計。曲がり角の多い都市部でのランニングに対応するよう、曲がりやすさを追求しているという。また、ミッドソールの随所に暗いところで光を反射する「リフレクティブ素材」を採用しており、夜間のランニングでも周囲から確認できる配慮も施している。
アッパーは、近年のランニングシューズの主流となっているニット素材を採用。縫い目のないシームレス構造の「サーキュラーニット」で、高いホールド性とフィット感を兼ね備える。あえてステッチを表に出すことで、カジュアルスニーカーのようなビジュアルに仕上げている点も特徴。街履きにも使えるデザインとなっているのだ。
「リフレッシュのために街中を走りたい若年層から、ランニングテイストのシューズを求めている30代など、幅広い層に支持されています」(木村氏)
ニューバランス/見た目もクッション性も追求
2019年春夏の新色を採用して登場した、クッション性と安定感に優れたニューバランスの最新モデル。同社の「FRESH FOAM(フレッシュフォーム)」技術を採用しており、ミッドソールに施されたハニカム構造の凹凸のデザインにより、単一素材ながら抜群のクッション性を実現している。安定したスムーズな走り心地が特徴で、ジョギングからフルマラソンまで対応するという。
アッパーには、伸縮性とサポート性に優れたエンジニアードメッシュを採用。シームレスのニット素材が足をやさしくしっかり包み込み、高いフィット感を実現。履いていて気持ちのいいシューズに仕上がっている。
デザインはシンプルなモノトーン。ランニングを始めるにあたり「見た目から入る」ことも大事。このルックスは、そんなランナーにも最適といえるだろう。
「クッション性に優れているので、足にやさしく、初心者にもお薦め」と話すのは、ニューバランス ジャパン・マーケティング部の小澤真琴氏。実際にランニング初心者の購買も多く、市民ランナーのジョギング用として人気が高いという。
ホカ オネオネ/足にやさしい軽量な極厚ソール
クッション性に優れた足にやさしいランニングシューズとして評価が高いのが、ホカ オネオネの「CLIFTON」シリーズ。独自のボリュームミッドソール構造には、先進のフォーム素材を採用し、極上のクッション性を発揮する。従来のランニングシューズに比べると非常に分厚いソールだが、見た目からは想像できないほど軽い。
ソールは「メタロッカージオメトリー」と呼ばれる独特な形状。つま先とかかと部分を滑らかにそぎ落とし、高低差を少なくすることで、まるで車輪のようなローリング運動を導き、スムーズな足運び・体重移動を実現するという。
メッシュのアッパーは、従来モデルよりも生地の重なりを減らして通気性を向上。蒸れにくく、より快適に走れるシューズに進化している。ホカ オネオネは近年注目されているリカバリーサンダルなどもいち早く展開しているだけに(記事「足が元気になるリカバリーサンダル 海でも街でもOK」参照)、シューズの履き心地・クッション性の高さは折り紙つきだ。
「初心者から上級ランナーまで対応するCLIFTONシリーズは、男女・年齢問わず多くのお客様に支持されている」(デッカーズジャパン HOKA ONE ONE マーケティングPRの河野理恵氏)。「昔は走っていたけどやめたという方が、再度ランニングやウオーキングを始める際の1足として選ばれることも多い」という。
(ライター 津田昌宏、写真 野町修平=APT、スタイリング 宇田川雄一)
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