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人口密度は世界一 カリブの小島の魔術的な魅力

日経ナショナル ジオグラフィック社

2019/1/13

ナショナルジオグラフィック日本版

サンタ・クルス・デル・イスロテ島という、世界で最も人口密度の高い島のぎゅうぎゅう詰めの道で、踊って祝日を祝う島の人びと(PHOTOGRAPH BY CHARLIE CORDERO)

カリブ海に浮かぶイスロテ島(正式名称サンタ・クルス・デル・イスロテ)は、南米コロンビア北部の町カルタヘナから船で2時間の距離にある小さな島だ。しかし人口密度は世界でも図抜けている。ひどく混み合う小島に魅了された写真家のチャーリー・コルデロ氏が人々の生活ぶりをとらえた。

◇  ◇  ◇

厳しい環境条件の下で工夫して生活している人々にいつも引きつけられるというコルデロ氏にとって、イスロテ島は大変魅力的だった。この島では、十分な水、食料、電気が手に入らないにもかかわらず、野球場一つ分(約1ヘクタール)ほどの土地に45家族、97戸がどうにか暮らしている。これは米国ニューヨーク、マンハッタンの人口密度の約4倍だ。

イスロテ島は、コロンビア、モロスキージョ湾の沖合に位置する小島。広さは約1ヘクタールと野球場ほどだ(PHOTOGRAPH BY CHARLIE CORDERO)

「この島についてわかっていたのは、人にほとんど知られていない沖合にあって、住民らはここを離れることなどまったく考えていない、ということだけでした」。コルデロ氏は、この小さな離島で、人々がどのように暮らしているのか、彼らの日常生活、習慣、伝統を知りたくなったと言う。「知る価値のある場所だと思いました」

コルデロ氏によれば、この島がこんなふうに混み合うようになった経緯は、まるでおとぎ話のようだという。

「イスロテ島はカリブ海の真ん中に浮かぶ、面積1ヘクタールもない小さな無人島でした。150年前、カルタヘナやトルなどの港町からこの付近に来る漁師が、漁の合間に休み、嵐から身を守るためにここを利用していました」と話す。

色鮮やかな家の前を走り抜ける少女(PHOTOGRAPH BY CHARLIE CORDERO)

周りの海は、サンゴが豊富でよい漁場だったため、次第に人が集まり家を造るようになった。彼らが結婚し、子供が生まれると、いくつもの家族が隣り合って家を建てた。

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