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平成パソコン史の主役たち 98・DOS/V・iMac…

パソコン30年史(上)

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NIKKEI STYLE

平成もあと4カ月足らず。この30年間でデジタル機器は信じられないくらいの進化を遂げた。パソコンの歩みをウオッチしてきた戸田覚氏が、その時代を代表するエポックメーキングな機種とともに振り返る。前編の今回は20世紀に登場したパソコンを中心に見ていこう。

1990年:ノートPCの始まりの年「PC-9801N」

1989~1990年は、日本のノートパソコンが始まった年だ。今でこそ、全パソコンの中で7~8割を占めているノートパソコンだが、その歴史は意外に浅く、1989年に東芝が投入した「ダイナブック」が元祖だといわれている。それまでは、ラップトップといわれる据え置き型に近い画面折りたたみモデルが存在していた。

今回はあえて、1989年に登場した「PC-9801N」を取り上げたい。「98ノート」と呼ばれて親しまれたシリーズの始まりだ。この後、「PC-9801NS」「PC-9801NC」などの関連モデルが続々登場してくる。

当時のNECは、日本のパソコン業界でダントツの力を誇っていたのだが、ノートパソコンに関しては他社に先行されたために、夜を徹した仕事で3カ月ほどで開発したという逸話がある。当時製造を担当した山形の米沢工場でこの話を聞くと、「事実です」という答えが返ってきた。

当時はプログラムをフロッピーディスクで動作させるのが一般的で、メジャーなソフトでは、フロッピーディスクドライブを2台利用する製品が多かった。PC-9801Nは小型化のためにフロッピーディスクドライブを1台しか持たず、その代わりに専用のメモリーをディスクとして使える「RAM((随時書き込み読み出しメモリー))ドライブ」を内蔵し、ファイルを転送して利用できるようになっていた。重量は2.9キロと意外に軽く、ビジネスバッグに入れて持ち運べた。

1992年:DOS/Vパソコンが登場する

日本ではNECが国内規格としてリリースしていたPC98シリーズが1980年代から市場を席巻していた。他には、エプソンが販売するPC98の互換機や富士通シャープが独自規格の製品を投入している状況だった。当時のパソコンは内蔵する専用チップを使って日本語を表示していた。世界的に見ると米国のIBMのパソコンPC ATの互換機が、標準仕様として使われていたが、それには日本語表示機能がなかった。

とはいえPC/AT互換機でも「いつかは日本語が使えるようになるだろう」と、パソコンに詳しい人たちは考えていた。1990年には日本アイ・ビー・エムが、PC/AT互換機で専用チップを使うことなく日本語を表示する基本ソフト(OS)を出して、いよいよその足音が聞こえはじめていた。基本ソフト(OS)とは、ファイルの保存やキーボードからの入力などを処理するもので、この日本語対応の基本ソフト(OS)は通称「DOS/V」と呼ばれていた。

1992年の秋に、広告を見て衝撃を受けたユーザーは多かった。コンパックが大々的にPC/AT互換機を発売したのだ。

驚異的だったのがその価格で、最も安いモデル「Prolinea 3/25 zs」は12万8000円。当時人気のあった、コンパクトなデスクトップパソコン「PC-9801US」が24万8000円からということを考えると、そのインパクトはとてつもなく、PC/AT互換機は「DOS/Vパソコン」と呼ばれ、ブームになっていく。数年後には、パーツを購入して組み立てる自作パソコンのブームもやってきた。

1996年:超小型パソコン登場

1995年にWindows 95が登場すると、それまでのマニアや企業ユーザーだけでなく、誰もがパソコンを使える時代が訪れ、ブームの様相を呈してくる。この時代で注目したいのが、東芝が1996年に投入した「Libretto 20」だ。A4より1回り大きい「A4ファイルサイズ」のノートパソコンが主流の中で、VHSビデオテープ並みのサイズのWindows 95搭載モデルを投入したのだ。

1997年にはソニーがバイオノート505(PCG-505)を投入。当時、ソニーが新しいパソコンを発表するという話題で持ちきりだったが、PCG-505を見た瞬間に、それまでのパソコンとはまったく違うコンセプトとデザインで興奮が収まらなかったことを覚えている。薄紫のマグネシウムボディーは、日本製のパソコンで最初の「スタイリッシュなモデル」だった。

一般的なノートパソコンやデスクトップが広く普及する中、各社は先進的なモバイルノートの開発に力を入れていくことになる。小型製品を作るのが得意な日本企業が最も元気だった時代がこれから訪れる。いまや、MacBookをはじめとする海外メーカーのパソコンが金属ボディーで薄型になっているが、その先駆けとなったのがバイオノートだった。

1998年:iMacでパソコンがカジュアルになる

経営難が何度となくささやかれていたアップルが、今のようなIT業界のリーダーになるとは、当時は誰も予想していなかった。だが、振り返るなら、1998年に登場した初代のiMacが、復活への第一章だったと言えるだろう。ようやくパソコンが一般家庭に普及しはじめたタイミングで、おしゃれで安価な一体型デスクトップ「iMac G3」を投入したのだ。

今では考えられないブラウン管を採用した一体型のデスクトップで、重量は17キロほどもある。そのボリューム感と丸みを帯びた15インチのブラウン管は、当時としても少しも先進的とは言えなかった。

だが、17万円台と入手しやすい価格にボンダイブルーと呼ばれた美しいカラーの筐体(きょうたい)を採用。大きなボディーがおしゃれなデザインで大ヒットする。この後、iMacはカラフルなモデルを次々に投入し若年層の心をつかんでいく。「i」で始まる製品名といえばアップルというイメージが広がったのもここからだ。

2000年:テレビパソコンが全盛を迎える

2001年には、Windows XPが登場し、パソコンは現代と近い形の製品へと進化する。この前後からデスクトップパソコンが陰りを見せ始め、ノートが主流の時代に移り変わっていく。

2000年ごろから、いわゆる「テレビパソコン」が登場しはじめる。自分の部屋に置いて、パソコンとして利用する上に、テレビ+レコーダーとしても機能する製品が主流だった。富士通のDESKPOWER Kシリーズ、NECのVALUESTAR Tシリーズなどが、テレビパソコンの走りとして人気になる。

ノートパソコンもAVを意識したモデルが増えており、家庭向けのモデルは、スピーカーを強調したデザインの製品が主流になる。富士通の「FMV-BIBLO NE4/50D」などが人気だった。キーボードの手前にCDプレーヤーのような表示をするサブ液晶を搭載したデザインは、現代のパソコンと比べると洗練されていない。より多くの機能を持つのがパソコンの美徳だった時代だ。なお、当時のA4ノートは、14.1型の液晶が主流で、今と比べても画面が一回り小さかった。

戸田覚
 1963年生まれのビジネス書作家。著書は120冊以上に上る。パソコンなどのデジタル製品にも造詣が深く、多数の連載記事も持つ。ユーザー視点の辛口評価が好評。

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