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パラビタイム

横尾忠則×石川次郎 「浅丘ルリ子ヌード画」創作秘話

2019/1/13

Paravi

第2次世界大戦後の日本のサブカルチャーは多くのレジェンドによって切り開かれてきた。動画配信サービス「Paravi(パラビ)」のオリジナル番組『その話には続きがある』は、『POPEYE』『BRUTUS』など人気雑誌を手掛けてきた編集者、石川次郎さんがホストを務め、いまも現役で活動を続けるレジェンドたちの魅力を対談形式で掘り下げる。

石川さんがまず訪ねたのは、日本を代表する美術家の一人である横尾忠則さん。現在、82歳の横尾さんと77歳になった石川さんは50年来の付き合いで、2人が最初に手掛けた仕事は1968年に週刊誌『平凡パンチ』で掲載したカラーイラスト『浅丘ルリ子 裸体姿之圖』だ。

「スターのヌードを想像で描いてください」。編集者になって2年目だった石川さんはある夕方、東京・麹町にあった横尾さんの仕事場でこう持ちかけた。見開きページでしかもカラーイラストという企画は当時の週刊誌では斬新だった。新進気鋭のグラフィックデザイナーとして注目されていた横尾さんは「それなら浅丘ルリ子さんにしようよ」と提案したという。

横尾忠則さん(左)と石川次郎さんが2人で取り組んだ『浅丘ルリ子 裸体姿之圖』は大反響を呼んだ

イラストを描くにあたり、まず2人は仕事場に山積みになっていた週刊誌をめくって構図が参考になるグラビアを探し始めた。目に留まったのが女優、倍賞美津子さんが水着姿で腹ばいになっている写真だった。「これにしよう」と決めた横尾さんが次にしたのは、浅丘さん本人に体の特徴を聞くこと。直接会う機会はほとんどなかったものの、電話のやり取りはよくしていたという横尾さんが仕事場から電話をかけると、浅丘さんはちょうど風呂から出たばかりだった。「鏡で確認できることを僕に言ってください」と頼む横尾さんに、浅丘さんは「おへその横にホクロがあります」「パンティーの跡も付いてるわ」などと話してくれたという。

電話を切ると横尾さんはすぐに制作にとりかかり、一晩でイラストを描き上げた。当時から多くの映画でヒロインを演じていた浅丘さんのヌード画は大反響を呼び、映画会社や浅丘さんの所属事務所からクレームもきたという。2人は「(電話をかけるのは)非常に子供っぽい行為だったね」(横尾さん)、「でもね、(モノづくりに)純粋でしたよね」(石川さん)と振り返る。いまでは横尾さんの代表作の一つとして評価されている。

(C)Paravi

[PlusParavi(プラスパラビ) 2018年12月10日付記事を再構成]

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