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19年の投信運用、逆風相場に負けない戦略を考える QUICK資産運用研究所 北澤千秋

2019/1/2

ただ、不動産価格は株価に遅れて下落することが多いうえ、国内REITや国内REIT型投信は地域金融機関などが保有しているケースが多く、期末などには決算対策で売られる恐れがある。買い急ぐ必要はないので、REITの利回り水準を確認しながら、できれば安値圏で購入したい。

■新興国債券型の逆張り投資も

独立系運用アドバイザーの吉井崇裕氏が注目しているのは、現地通貨建ての新興国債券で運用する投信だ。18年は米国の利上げに伴う新興国からの資金引き揚げが懸念され、新興国の株式や債券は他の資産に先んじて売られた。逆張り投資で戻りを取りにいく戦略だ。怖いのは為替相場で、円高・新興国通貨安になれば損失は避けられないが、「ドル高・新興国通貨安の修正が進めば収益機会がありそう」という。

ファンドの一例として挙げるのは、フランクリン・テンプルトンの「テンプルトン世界債券ファンド(為替ヘッジなしコース)」。現地通貨建ての新興国債券を中心に運用する投信で、吉井氏は「為替のポジション管理に長けている」と評価する。

米国の利上げ局面が19年内に終わり、いずれ世界景気が後退期に入るとすれば、いつかは保有した方がいいと思われるのが先進国債券型だ。本格的な景気後退が意識され始めると、債券価格は上昇するのが過去のパターンだからだ。「金利動向はまだ落ち着かず、時期尚早」(篠田氏)という見方はあるが、19年のどこかでは購入を検討してもよさそうだ。

その際には、為替変動のリスクは負いたくないので、ヘッジ付きが望ましい。吉井氏は「機動的な運用が期待できるうえ、コストも安い」として、大和住銀の「ひとくふう世界国債ファンド(ヘッジあり)」を候補に挙げる。

資産市場の混乱はなかなか収まらないと考えるなら、金(ゴールド)を少しポートフォリオに組み入れて、防御を固めるという手もある。世界の株価が大きく下がったときや、米ドルが売られるとき、金はしばしばマネーの避難先として買われるからだ。

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