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プッチーニ、3本立てが広げる可能性 音楽2018

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NIKKEI STYLE

2018年に話題を呼んだコンサートやオペラ公演は何か。クラシック、ジャズ、ロック各分野の評論家が振り返る。

山崎浩太郎 オペラ 3本の作品、一連の物語に

(1)東京二期会「プッチーニ三部作」
(9月、新国立劇場)
(2)新国立劇場「松風」
(2月、新国立劇場)
(3)オーケストラ・アンサンブル金沢「ペレアスとメリザンド」
(8月、東京オペラシティ)

初演100周年のプッチーニの(1)は、本来は相互の関連がない3本の作品を、親子の関係をキーワードに一連の物語にしたダミアーノ・ミキエレットの演出がお見事。歌手も指揮も水準が高く、藤原歌劇団の「ナヴァラの娘」&「道化師」とあわせ、三本立てや二本立て上演のもつ可能性の広がりを教えてくれた。

細川俊夫作曲のオペラはヨーロッパでの高い評価に比べ、日本での上演が少ない。ようやく日本初演が実現した(2)は、サシャ・ヴァルツの演出・振付が決定版というにふさわしい名舞台。

没後100年のドビュッシーの傑作をとりあげた(3)は、光と影の映像が効果的で美しく、この音楽の奥深い魅力を示す好演だった。

江藤光紀 クラシック 歴史の厚みが顔を出す

(1)フランソワ=グザヴィエ・ロト指揮レ・シエクル
(6月、東京オペラシティ)
(2)山田和樹指揮日本フィルハーモニー交響楽団「三善晃『ピアノ協奏曲』(独奏:萩原麻未)」
(9月、サントリーホール)
(3)ズービン・メータ指揮バイエルン放送交響楽団
(11月、東京芸術劇場)

(1)20世紀初頭の作品を作曲当時に使われていたピリオド楽器で演奏する。現代と地続きと思っていた音楽から、歴史の厚みが顔を出した。盲点を突いた創造的演奏。

(2)難曲をおのれの血肉となした萩原と、自在な呼吸でもり立てた山田&日フィル。日本現代音楽の古典が、進化しつつ次世代に受け継がれていることを実感。また英国在住の作曲家・藤倉大が国内でも存在感を増してきた。

(3)は長期療養から復帰したメータが、これまでになく情感にあふれた優しい音楽を聴かせた。マリア・ジョアン・ピレシュの引退演奏(ブロムシュテット指揮N響、4月)も胸に残った。

藤野一夫 クラシック(関西) ホール独自企画に力

(1)聖母マリアの夕べの祈り
(モンテヴェルディ=11月、いずみホール)
(2)佐渡裕企画「魔弾の射手」
(ウェーバー=7月、兵庫県立芸術文化センター)
(3)飯守泰次郎指揮、関西フィルハーモニー管弦楽団
(3月、ザ・シンフォニーホール)

関西で丁寧に育まれてきた自主企画の果実を今年の収穫とした。

(1)はRIAS室内合唱団とカペラ・デ・ラ・トーレによるリメイク版。3年に渡る新企画「古楽最前線」の嚆矢(こうし)となる、いずみホールの独自公演。希有な純度と強度で迫り、初期バロックの伝統と革新が鮮烈に甦(よみがえ)った。

兵庫の夏の風物詩として定着した(2)のプロデュースオペラ。ドイツロマン派に初挑戦し、舞台面、音楽面ともに世界水準の上演となった。ブルックナーの交響曲に年1作ずつ入念に挑戦してきた(3)のコンビが、第8番において畏敬すべき偉業を成し遂げた。ワーグナーに通暁した飯守のブルックナーは、今や鳴り響く世界遺産である。

青木和富 ジャズ バイタルなエネルギー

(1)デイブ・グルーシン・ビッグ・バンド「ウエスト・サイド物語」
(11月、ブルーノート東京)
(2)順子と美帆 爵士合奏団
(10月、コットンクラブ)
(3)カート・ローゼンウィンケル「バンディット65」
(1月、コットンクラブ)

レナード・バーンスタインの「ウエスト・サイド物語」のジャズオーケストラ化は、いかにも凡庸な企画のように見えたが、このデイブ・グルーシンのステージは緻密な編曲と日米混成のバンドで生み出されたバイタルなエネルギーとジャズならではの寛容さとユーモアによって、実に楽しいものだった。

大西順子と挟間美帆のオーケストラは、日本を代表する2人の女性ミュージシャンの出会いが実現されたステージで、この2人だけの親しみに満ちた世界が生まれ、満員の客席共々楽しい時間だった。

最後にカート・ローゼンウィンケルは、2人のギターとドラムのトリオで、幻想的で躍動感にあふれた世界を即興的に展開して驚かせた。

渋谷陽一 ポピュラー音楽 時代・表現…すべてある

(1)フジロック・フェスティバルのケンドリック・ラマー
(7月、苗場スキー場)
(2)サマーソニックのチャンス・ザ・ラッパー
(8月、ZOZOマリンスタジアム)
(3)ザ・レモン・ツイッグス
(11月、TSUTAYA O-EAST)

フジロックで観(み)たケンドリック・ラマーのステージは、きっと今のポップ・ミュージック・シーンで最も優れたものだったと思う。時代のリアル、表現の先鋭性、エンターテインメントとしての質の高さ。全てがそこにあった。

サマーソニックのチャンス・ザ・ラッパーは想像以上にドラマチックなステージだった。CDなどのフィジカルな音源を基本的に発表しない彼にとって、音楽の肉体性がどこにあるのかを強く主張するようなパフォーマンスが強く心に残った。

ザ・レモン・ツイッグスは時代性を失いつつあるロックがしっかりと時代と向き合った表現として、若い世代の共感を獲得できることを示したライブだった。

[日本経済新聞夕刊2018年12月27日付]

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