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白河桃子 すごい働き方革命

残業3割減、削った経費は給料で還元 三菱地所子会社 三菱地所プロパティマネジメント 川端良三社長(上)

2019/1/9

1989年に三菱地所へ入社。都市開発部、総務部、ビル営業部を経験。14年にビル営業部長、18年にグループ執行役員兼三菱地所プロパティマネジメント代表取締役社長執行役員に就任(写真:吉村永、以下同)

三菱地所プロパティマネジメントは2016年度から働き方改革実現に向けたプロジェクトを実施した。17年度は、残業時間を3割削減。削減した残業代約1億8000万円を社員に給料他として還元しているという。評価と報酬の改定は働き方改革の成否を握る。川端良三社長にプロジェクトの狙いと今後について聞いた。

■商業施設併設の複合ビルの管理が増加

白河桃子さん(以下敬称略) 三菱地所といえば、丸の内の再開発をリードする企業で、どちらかというと長時間労働をいとわない体育会系のイメージがありました。その地所グループでビルの管理を担う御社が、本格的な働き方改革に取り組まれ、劇的な効果を出していると伺ってきょうはお訪ねしました。

川端良三さん(以下敬称略) ありがとうございます。ご注目いただいたのは残業時間の削減のことだと思います。改革を始めた2015年度から比較して17年度は30%の削減になりました。

白河桃子さん

白河 それはかなりの削減率ですね。働き方改革にはリモートワークなど他にも様々なアプローチがありますが、なぜ「残業削減」に着手されたのでしょうか?

川端 我々の業界は典型的な労働集約型の業界です。特に当社は三菱地所所有ビルは言うまでもなく、三菱地所以外のオーナーが所有するビルの管理運営業務も受託しています。さらにオフィスビルだけでなく、商業施設を併設した複合ビルも受託していることなどにより、業務の守備範囲が広く、かつ勤務形態も多岐にわたります。

また、我々にとってオーナーがお客様である一方、賃貸ビルに入居するテナントも重要なお客様です。見方によっては利害が対立する双方の関係を、立場上うまく取り持たなければなりません。その調整のために自らの時間を犠牲にすることが常態化しており、疲弊感が社員の間で広がっていたという背景があったため、前社長の時代にこの改革に取り掛かった次第です。

白河 たしかに、丸の内の夜は長くなりましたよね。新丸ビルが07年に開業したとき、朝4時までやる飲食フロアができて驚きました。クリスマスの時期はイルミネーションも本当にきれいで、丸の内の外からも人が集まり、夜遅くまでにぎわうビルも増えました。その陰で御社の社員の労働時間は増加傾向にあったと。

川端 おっしゃる通りです。ローテーションを組むにしても、提供サービスや役割は増えていきますので、業務拡大する中での効率化が経営課題となっていました。

■「カエル会議」で業務効率化・改善案を協議

白河 具体的に、どうやって減らしていったんですか?

川端 第1段階として、現場から業務改善のアイデアを出してもらい、それをどんどん実践していきました。きっかけとして取り組んだのが、コンサルティングを依頼したワーク・ライフバランスから提案を受けて実施した「カエル会議」です。営業管理に携わる4つのユニットをモニターとして、それぞれ自ユニットにおける業務効率化・改善案を協議・実行してもらいました。

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