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毛は剃ったら濃くなる? 人体にまつわる3つの迷信

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NIKKEI STYLE

ナショナルジオグラフィック日本版

人体の詳しいメカニズムはわかっているようで、意外にわかっていない。身近であるが故に、かえって思い込みが入り込む余地が大きいのかもしれない。人体にまつわる迷信は、数多く現れては否定されてきた。ここではナショナル ジオグラフィックの別冊『科学の迷信 世界を惑わせた思い込みの真相』から、人体に関する迷信を紹介する。

毛は剃ったら濃くなる?

「顔や体の毛を剃ると毛深くなる」という話を聞いたことがあるかもしれない。だが、そんなことはない。発毛をコントロールする「毛包」があるのは肌の下。どんなに剃っても、毛包が影響を受けることはないからだ。

考えてみてほしい。定期的に脚の毛を剃っている女性もいるが、ゴリラのように毛深くなったという話はきかないし、はげかかった男性がしょっちゅう頭をそって、それで毛包がよみがえったという人もいない。顔や体のどこかを頻繁に剃ることで、そこに生える毛の太さ、硬さ、量に影響があるという研究発表もない。

では、なぜこの話はいつまでたってもなくならないのだろうか。そこが人間の心理の微妙なところだ。自然に伸びた毛は先にいくにしたがって細くなるが、剃ったばかりの毛は切り口がボツボツとして太く感じる。また、ひげを剃るまで隠れていた肌は、日に焼けておらず白く見えるため、生えてきたひげがよけいに目立つのかもしれない。それを見て、剃ったから太い毛が生えてきたのだと思い込み、この話を否定する情報が出てきても耳を貸さない。反証する情報を無視する「確証バイアス」という心理によるものだ。

「剃ったら濃くなってほしい」という気持ちも、一役買っているのかもしれない。年頃の男の子は人並みにひげを生やしてみたいと思うが、自然の生物学的プロセスを早めることはできない。だから親や友人が不用意に口にした話を信じてしまう。この迷信にしがみつく理由が、期待からだとしても、心配からだとしても、メイヨー・クリニックの皮膚科医ローレンス・ギブソンの次の言葉を忘れてはいけない。

「剃ったところで、毛の太さや色や伸びる速さが変わることはありません」

牛乳が粘液を増やす?

風邪を引くと喉に流れてくるねばねばしたものを「粘液」という。鼻詰まりや、せき、いびきの原因になる分泌物だ。粘液は鼻や副鼻腔、肺の細胞から分泌され、抗体を使って細菌やちりを捕らえる。何らかの病気に感染したときや、アレルギーがあるときなど、粘液は格別のはたらきをしてくれる。

一方で、口や喉などにつっかえるようなベタベタした感触は大きな不快感を与え、風邪を引いたときには薬で粘液をなくそうとする。そして、牛乳を飲むと粘液が増えてさらに不快感が増すため、「風邪を引いたときには飲まないほうがよい」と信じている人もいる。

しかしアメリカ国立衛生研究所(NIH)によると、牛乳の摂取と、せきや鼻水、鼻詰まりの症状には何の関係もない。水よりは喉を刺激するかもしれないが、たんも出やすくさせるわけではないと、メイヨー・クリニックの医師ジェームズ・シュタッケルベルグはいう。牛乳は唾液を濃くすることがあり、それが少しの間喉を覆うため、粘液が増えたような気がするのだろう。チーズなどほかの乳製品にそのような不快感はないため、牛乳に特有の現象だといえる。

ちなみに、風邪を引いたときは牛乳を飲むように勧める医者もいる。病気になったとき、水分補給はとても大事だからだ。

夢遊病の人を起こしてはいけない?

いわゆる夢遊病(睡眠時遊行症)の人を起こしてはいけない、とよく言われる。彼らの行動を邪魔すれば、その人にダメージを与え、最悪の場合死なせてしまうこともあるという説だ。しかし、それに対して科学ははっきりと明快な回答をしている。「ナンセンスだ」と。

睡眠専門家のマーク・R・プレスマンも「夢遊病の人を起こしても危険はない」と言い切る。夢遊病患者の多くは夜の早いうち、脳がノンレム睡眠の深い段階に入ると行動を起こす。持続時間はまちまちで、数秒だったり30分以上続いたりする。その間、脳は眠っている部分と覚醒している部分が混在している。覚醒している部分で体を動かし、様々な行動を起こす。時に車を運転することもあるというから驚きだ。

視覚認識をつかさどる部分は睡眠状態にあるため、夢遊病にかかっている人は自分を起こそうとしている人を見ても誰だかわからないことがある。眠りながら車を運転したり料理をしたりしようとしているときは、その危険性を考えて目を覚まさせるべきだと、専門家はいう。

しかし、目を覚まさせるのは簡単ではないだろう。一部とはいえ、脳は深く眠ったままだからだ。身体に影響がなくても、深い眠りから無理に目覚めさせようとすると、混乱したり不安を抱く場合がある。そこで危険にさらされるのは、目覚めさせようとしている側の人間だ。触られたりつかまれたりした患者が身を守ろうとして、パンチやキックなどで応戦してくることもある。プレスマンによれば、ベッドへ戻るように導いてやるのがよいという。

[書籍『科学の迷信 世界をまどわせた思い込みの真相』(日経ナショナル ジオグラフィック社)を再構成]

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