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採用面接では、第一印象でかなりの部分が判断されるといいます。一方で、そうした初見に左右されてはいけない、人物の本質をちゃんと見るべきだという識者も多くいます。いずれにも理はあるのですが、それでもなお、面接における「最初の5秒の印象が10割」だと、エグゼクティブサーチ(幹部人材の紹介)に長らく従事してきた者として、また採用担当として数えきれない面接を経験してきた立場からも私は断言します。今回は、その理由と対策を説き明かしていきましょう。

なぜ、第一印象はそこまで重要なのか

「ガチャ」。応接室のドアが開き、応募者の顔と姿が、面接官であるあなたの目に飛び込んできました。

「初めまして、○○社の××と申します」

ここまでおよそ30秒。商談などの場面を思い返してみてください。おそらくあなたは、この段階で相手のおおよその印象をいったん固めているはずです。名刺交換などの挨拶を待つまでもなく、「感じが良さそうな人だな」「ちょっとこわもてでタフそうだ。きょうの商談は手ごわいかも」「なんだか気弱そうで自信なさげだなあ」などなど。

皆さんの中には、「メラビアンの法則」について読んだり聞いたりしたことがある方も多いのではないでしょうか。米国の心理学者アルバート・メラビアン教授が1971年に実施した研究で、「人は出会ったときの最初の数秒で第一印象が決まる」ということが明らかになりました。そしてこの第一印象は、一度形成されてしまうと、その後はなかなか払拭するのが難しいことも証明されています。

さて、そこで面接です。面接官は応募者について、全く同じ印象判断を図らずもしています。

「そんなのひどい。優れた会社であれば、人事担当や経営者は、第一印象などにとらわれず、応募者の本質的な部分をしっかり見るべきだ」。そう思いますよね。そして、そう思っている面接官は、実は結構多くいます。私も、かつてはそうでした。

ところが、「第一印象にとらわれず、応募者の本質的な部分をしっかり見るべきだ」が妥当でないケースがかなりあるのです。たとえば、採用するポジションが営業や宣伝など外回りが中心の「外交職」だった場合です。

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