出世ナビ

次世代リーダーの転職学

それでも転職面接は「最初5秒の印象が10割」のワケ 経営者JP社長 井上和幸

2019/1/4

どんなに「本質的には良い人・できる人」であったとしても、営業、代理店・FC(フランチャイズチェーン)の統括、人事、広報・IR、もちろんマネジメントの立場に就く人など、「第一印象で取引判断される職種・立場」であれば、最初の印象が素晴らしいものでなければ、問答無用でスタートラインにすら立てません。

ですから、こうした職種・立場の人を採用する際には、絶対に面接官が受けた第一印象を捨ててはいけないのです。逆に、優しい面接官が、応募者の内面の良さなどを引き出し、望ましくなかった第一印象を補うかたちで採用を決定した場合、その人はやはり望ましい第一印象を業務上のステークホルダーに与えることができません。そのために苦労し、十分な成果が上がらないといったことになりますから、結果としては当人のためにも会社のためにもなりませんよね。

一事が万事。面接で第一印象の良い人は、普段の営業や折衝の場面などにおいても好印象を与えるでしょう。逆に第一印象が悪い、自信なさげな人の場合は、平素の対人コミュニケーションにおいても同様のネガティブな印象を相手に与えてしまいます。面接という舞台でそうなのですから、普段はなお一層と考えられます。

そもそも人の資質的な側面は、初見を中心とした「外見の印象、雰囲気」に出るものです。精神的に健康か、活力があるか、知的か、協働力があるか、などなど。日ごろから精神的にも肉体的にも良いコンディションであるよう努めることこそが、いざ面接の場での好スタートを決定づけるのです。

■第一印象が重視されない人、悪用する人

コールセンターなどバックオフィス業務は長い付き合いでのコミュニケーション力が大事。写真はイメージ=PIXTA

一方で、初見よりも、長い付き合いでの印象やコミュニケーションが非常に大事な職務もあります。それは、総務・労務、長期プロジェクトのマネジャー、コールセンターのようなバックオフィス部隊の統括などです。

これらの職種の人を採用する際には、初見の印象ではなく(もちろん良いに越したことはありませんが)、継続的なコミュニケーションを経た上での好ましさ、感じの良さ、粘り強さなどをしっかり見極める必要があります。こうした職務に就く人、特にそのマネジメントに当たる人は、短期決戦で息切れしてしまっては困るのです。噛(か)めば噛むほど味の出てくるような人材が適任といえます。

「第一印象が10割」ではありますが、初見の印象だけで生き延びている人もいるので要注意です。1、2年で転職を繰り返すジョブホッパー、特に外資系企業を渡り歩くタイプには、このたぐいの人が潜んでいることが少なくありません。最初の印象の良さ、自己プレゼンテーションのうまさで採用選考をすり抜け、いざ着任してからは、ボロが出ないうちに何やかやと理由を作ってまた次の職場に自分を売り込み、移っていきます。

出世ナビ 新着記事

ALL CHANNEL