注文して2カ月… ZOZOスーツがやっときた発展途上、進化に期待

発注から約2カ月を経て、ようやく手元に届いた「ゾゾスーツ」
発注から約2カ月を経て、ようやく手元に届いた「ゾゾスーツ」

IT(情報技術)を駆使した自動採寸が売りのZOZO(ゾゾ)のオーダースーツ「ゾゾスーツ」。日経ヴェリタスの中年デスク(48)が水玉模様の採寸スーツを着てつくったスーツが、発注から約2カ月を経て、ようやく手元に届いた。さてその仕上がりは。(採寸したときの様子は「ITvs.職人技 どこでもオーダースーツ」参照)

「小さいかな?」。箱から出してハンガーにかかった状態で見たところ、まず感じた印象だ。その懸念は当たってしまった。ズボンをはくと明らかにきつい。ウエストに指2本入るくらいが理想的とされるが、指を入れるどころか、ボタンを留めるのもやっと。「この2カ月の間で太ったのでは?」。忘年会シーズンの暴飲暴食もあって、もしやと思い帰宅してから体重を量ってみたが、採寸時と体重はほぼ変わっていなかった。

ボタンがはじけそうだ……

小さい?

上着も着てみたが、こちらも肩が張って、おなかのボタンを留めるのは至難の業だった。そでも短いようだ。最近の若い人の間では細身の三つボタンスーツがはやっているとは聞いているが、これではいくら何でも……。

考えられるのは採寸のミスだ。ゾゾスーツはスマートフォン(スマホ)のカメラを使って採寸する。採寸スーツの着方や体形を撮影するスマホの位置に問題があった可能性がある。ただ、いかにITに明るくないとはいえ、スマホアプリの指示に忠実に従って採寸したつもりだ。幅広い層から支持を得るには、プロセスを単純にしながら採寸の精度を上げていくという「二兎(にと)を追う」必要がありそうだ。ゾゾの前沢友作社長は将来は採寸スーツなしでオーダースーツをつくれるようにしたいといっている。そうなってはじめてこの技術が完成するのかもしれない。

指示通りに計測したつもりだったが……

「値段が高い」「店に足を運んで採寸するのがおっくう」――。何かとハードルの高いオーダースーツの世界にITを使って一石投じたゾゾ。これに呼応するようにアパレル各社がオーダースーツを強化しており、IT化も急速に進んでいる。停滞する国内紳士服市場に活気をもたらしたのは間違いない。

「お直し」に挑戦も

初期段階から完璧を求めるあまりに革新的なサービスの投入が遅れたのでは、今の競争環境を勝ち抜けないのも確か。ゾゾは「サイズ不具合の場合、商品到着から1年はお直し無料」とうたっている。人の命などに関わらない限り、製品やサービスを世に問いながらトライ・アンド・エラーを繰り返して精度を高めていくやり方はありだろう。今は発展途上、これからの進歩に期待したいところだ。

技術の進歩に少しでも貢献するために、ちょっと面倒だけどもう一回採寸スーツを着て、「お直し」をお願いしてみようかな。

(山腰克也)

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