金メダル+難関進学 大阪・清風高、文武両道培う規律大阪・清風高の平岡宏一校長に聞く

その例として、15年のインターハイで優勝し、京都大学に進学したボート部の生徒や、18年度にヨットの世界選手権に出場し、AO入試で国立大学への入学が決まった3年生などのケースをあげる。

文武両道へのチャレンジについて、平岡氏は「これからの時代、多くの仕事がAI(人工知能)にとって代わられるといわれる。そういう厳しい時代を生き抜くには、スポーツも勉強も両方頑張れるような、たくましい人間になることが必要だ」と話す。

広々とした体操の練習場

たくましい若者を育てるよりどころの一つが、進学校としては異例の厳しい校則だ。一般に私立の進学校は、校則とその運用が緩めのところが目立つ。私服での登校や「茶髪」を認めるところもあるが、清風はそれとは一線を画す。

清風には、「喫煙はしない」「服装は制服を着用する」「頭髪は学校指定の髪型にする」「各学年ごとの修養行事には、全生徒が参加する」など、細かい「守らねばならない事項」がある。入学案内などでも「これを守れない時は退学になります」と明言する。

厳しい校則、自制心を養う

人生で成功するには自制心や忍耐力が大事だと説く、中室牧子慶応義塾大学准教授(教育経済学)の説を引用しながら、平岡氏はしつけの大切さを強調する。「さまざまな誘惑に負けない自制心を養うには、親との約束や校則を守ることが訓練になる。だからこそ校則は厳しくし、生徒にも保護者にもそう説明している」と話す。

もっとも「頭ごなしに『あれはだめ、これはだめ』というのは、今の子どもたちには通用しない」(平岡氏)のも現実。平岡氏は、防衛大学校の先生から聞いた話として「今の若者は根性がないとよくいわれるが、そんなことはない。頭ごなしに言われたら拒否反応を示すが、訓練の目的や意味をきちんと説明すれば、相当厳しい訓練でも耐えるそうだ」と紹介。「校則も同じで、目的や意味をきちんと説明して理解されれば、みんな守ろうという気持ちになる」と述べる。

もう一つ、力を入れているのが仏教の教えに基づいた情操教育だ。清風はもともと、高野山真言宗大僧正である平岡宕峯氏が1945年に設立した学校が前身だ。平岡校長は宕峯氏の孫にあたる。

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