冬コートのスタイリング術 暖かさとすっきりを両立宮田理江のファッション戦略論

ボトムスにディテールを添えて軽やかに

コートに引き合わせるボトムスを工夫して、コートルックの見え具合を操る方法もある。着丈の長いコートの場合、どうしても重たく映りがちだから、ボトムスにアイキャッチーなディテールを添えて、視線をそらす手が有効だ。フリンジやプリーツ、スリットなどで動きを加えて、かさばり感をオフする「引き算」のスタイリングを意識したい。

細かく揺れ動くフリンジをどっさり垂らしたスカートは、見るからに軽やかな雰囲気を連れてくる。このようなボトムスを生かすには、コートはできるだけ前を開けておこう。単色・無地のコートに、マルチカラーのボトムスがリズムを添えた。ゴールドに輝くネックレスもコート姿をシャープに印象づけている。

色をそろえて、すっきり細長シルエットに

トップスとボトムスの両方を動員すれば、さらにコートルックを爽やかに見せやすくなる。試しやすいコーディネートの一つに、「ワントーン」がある。上下を似通った色・柄でそろえる合わせ方だ。統一感が出て、コートが目立ち過ぎなくなるので、全体のバランスが整う。

人気の続く「ホワイトルック」は冬ルックを重たく見せない切り札的なコンビネーション。パンツで合わせて、アクティブな着映えに。タートルネックは縦長シルエットに見せてくれる。靴まで白で統一して細長イメージを増幅。ロングイヤリングで縦落ち感も引き出している。

上質ムードに程良いトレンド感を盛り込んで

コートルックを着膨れさせないためには、部分的なボリュームや、フリンジのようなディテール使い、すっきりして映るカラーバランスなどが効果的だ。できるだけ前を開けるのは、レイヤードを印象づける上でも大事なアレンジ。プリーツスカートやリブ編みなど、縦方向のイメージを強調する演出もかさばり感をそいでくれるから、複数の大技・小技を組み合わせて、軽やかでスレンダーなコートルックを組み立てていきたい。

宮田理江
ファッションジャーナリスト、ファッションディレクター。多彩なメディアでランウェイリポートからトレンド情報、スタイリング指南などを発信。バイヤー、プレスなど業界経験を生かした、「買う側・着る側の気持ち」に目配りした解説が好評。自らのテレビ通版ブランドもプロデュース。セミナーやイベント出演も多い。 著書に「おしゃれの近道」「もっとおしゃれの近道」(ともに、学研パブリッシング)がある。

[nikkei WOMAN Online 2018年12月1日付記事を再構成]

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