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課題先進国ニッポンに好機 星野リゾート代表の使命感 星野リゾートの星野佳路代表に聞く

2019/1/1

星野リゾート 星野佳路代表

人口減少や市場の成熟化が進み、課題先進国といわれる日本。社会的課題の解決は、2019年の企業経営にとって主要テーマの一つとなるだろう。リゾート運営大手の星野リゾート(長野県軽井沢町)は、過疎化が進む地方を中心に事業を広げ、地域活性化に貢献してきた。人口流出に悩む地方で優秀な人材を確保し、新たな業態を次々に打ち出す原動力はどこにあるのか。経営者の役割は何か。星野佳路代表に聞いた。

■マルチタスク化とフラットな組織

「19年は星野リゾートにとって2つの点でチャレンジの年になる」。トップに就任して29年目となる今年、星野氏は事業拡大への決意を新たにする。

一つは国内で相次ぐ拠点開設だ。2月には若者をターゲットに、広々とした共有スペースを設けた新業態「BEB5 軽井沢」(軽井沢町)を、また4月には高級温泉旅館の「界 津軽」(青森県大鰐町)をリニューアルし、それぞれオープンする。これまで、ほぼ年に1カ所ペースだった新拠点の開設を20年、21年に向け、さらに加速していく。

もう一つは海外展開。夏には高級リゾート施設「星のや」を初めて台湾に開業するほか、他にも取り組んでいる案件があるという。海外の高級ホテルチェーンが国内のリゾート地に続々と進出する中、「守るだけでは生き残れない。こちらから攻めていく」と強気の姿勢を強調する。

同社はホテルや旅館などの施設をほとんど保有せず、運営を受託する事業形態。ここ数年は収益を主にシステム開発に投資してきた。旅情報の入手先が雑誌からSNS(交流サイト)などに移り、予約もネットが当たり前の時代。「システム投資を収益に結び付けるには一定のスケールが不可欠」というのが、拡大戦略の理由だ。

1991年、家業である温泉旅館の経営を引き継いで以来、星野氏は運営する拠点数を国内外で37に増やし、グループ社員数は約2700人に達する(いずれも18年11月時点)。軽井沢や北海道など同社の主戦場は主に地方の観光地であり、都市部のように労働力が豊富なわけではない。限られた人材をどう生かしてきたのか。星野氏は「社員のマルチタスク化とフラットな組織づくり」を重視してきたと語る。

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