「適量の飲酒なら中性脂肪は上がらない」ってホント?

日経Gooday

正解は、(1)ホント です。

1~2合までなら中性脂肪値は上がらないという報告も

一般に「アルコールが中性脂肪を増加させる犯人」のように言われることがありますが、実際にはどうなのでしょうか。

中性脂肪やコレステロールについての著書を多数出している肝臓専門医、栗原クリニック 東京・日本橋の院長・栗原毅さんは、「確かに、アルコールを“大量に”摂取すると中性脂肪を増やすことにつながると言われています。アルコールの飲み過ぎが『アルコール性脂肪肝』を引き起こすことも知られています。しかし、アルコールは、適量を守って飲めば害にはなりません。適量までなら、むしろ血中の中性脂肪値や脂肪肝などにいい影響を及ぼすのです」と話します。

1日当たりのアルコール摂取量が20~40g未満(日本酒なら1~2合程度)であれば、中性脂肪値は酒を飲まない人とほぼ変わらなかった。(肝臓. 2010;51(9):501-507.)

実際、栗原さんは、過去40年にわたって患者を診てきた中で、多数の脂肪肝患者に接してきましたが、アルコールの飲み過ぎで「アルコール性脂肪肝」になる人は多くなかったそうです。むしろ今は、アルコールを飲まない人の間で脂肪肝が増えているのだと話します。

「飲酒量と中性脂肪値や脂肪肝などの関係を調べた研究結果で、1~2合くらいまでの飲酒(アルコール量20~40g未満)であれば、中性脂肪値は上がらないという報告も出ています」と栗原さん。

この研究は、北海道・苫小牧市にある王子総合病院健診センターで健康診断を実施した男女3185人を、「お酒を飲まない人」「1日当たりアルコール20g未満飲む人」「20~40g未満飲む人」「40~60g未満飲む人」「60g以上飲む人」の5グループに分け、肝機能値や、HDLコレステロール、LDLコレステロール、中性脂肪などを調べたデータです(肝臓. 2010;51(9):501-507.)。

それによると、中性脂肪の数値はアルコール量が20~40g未満(日本酒なら1~2合程度)であれば、酒を飲まない人とほぼ変わらないという結果が出ています。なお、HDLコレステロールは飲酒量が上がるほど増加、LDLコレステロールは減少する傾向が見られました。

栗原さんは、中性脂肪を気にするなら、お酒より「おつまみ」に注意した方がいいと話します。「中性脂肪が高い人はおつまみを食べ過ぎているんです。最初からポテトサラダを食べてしまうような人は、たいがい中性脂肪が高いですね。お酒を飲まない人でも、食べ過ぎの人は中性脂肪が高くなりがちです」(栗原さん)

(日経Gooday編集部)

[日経Gooday2018年12月25日付記事を再構成]

医療・健康に関する確かな情報をお届けする有料会員制WEBマガジン!

『日経Gooday』(日本経済新聞社、日経BP社)は、医療・健康に関する確かな情報を「WEBマガジン」でお届けするほか、電話1本で体の不安にお答えする「電話相談24」や信頼できる名医・専門家をご紹介するサービス「ベストドクターズ(R)」も提供。無料でお読みいただける記事やコラムもたくさんご用意しております!ぜひ、お気軽にサイトにお越しください。


ウェルエイジング 健康で豊かな人生のヒント
ウェルエイジング 健康で豊かな人生のヒント