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ヤフーとアマゾンの社食 「食べるだけ」じゃない魅力

囲碁、将棋、オセロ、チェスなどのボードゲームが楽しめるユニークな座席も

特筆すべきは遊び心がちりばめられている、ユニークな食堂の座席。東京の街並みを見下ろせる窓側のカウンター席があれば、色も形も不ぞろいな椅子やソファが無造作に並べられた食事スペースもある。さらには畳敷きのスペースもあり、社内サークルの「茶道クラブ」や「着物クラブ」の活動場所としても利用されているという。

メニューは社員の健康を意識して、かなりこだわっている。肉、魚、丼もの、麺類、「LIVE」などからメインを選び、好みでご飯と汁ものなどを組み合わせるのが定番。LIVEとは、オープンキッチンで注文が入ってから調理し、出来たてを提供するメニューのことだ。「社員=家族」と捉え、「家族に食べさせたい食」をコンセプトとしているからこその工夫だという。

左手前から時計回りに「プレートランチ」「化学調味料無添加カレー」「手づくり豆腐」「手作りロールキャベツトマトソース煮」

例えば、「化学調味料無添加カレー」(チキン・ポーク:420円、ビーフ・シーフード:500円、税込み)はうま味調味料のほか、小麦粉とラードも使っていない。

「手作りロールキャベツトマトソース煮」(390円、同)もうま味調味料を使用せず、素材そのものの味を生かす調理法だという。豆乳とにがりのみで作った「手づくり豆腐」(100円、同)は、なめらかな舌触りとやさしい大豆の甘みが人気だ。

季節に合わせて取りたい食材を使った「プレートランチ」(500円、同)はワンプレートで、野菜やたんぱく質、炭水化物をバランスよく食べられるのが魅力。取材時に試食したのは、じっくり焼いた軟らかいポークステーキに、コーンフレークの衣でサクサク感を出したメニュー。風味豊かな豆乳みそソースはご飯との相性も抜群だった。

金子さんは「社員食堂は当社が大切にしている『多様性』を象徴しており、クリエーティブとイノベーションの源泉になっている」と話す。食堂にはピアノやバンド演奏ができるステージもあり、プロジェクターやスクリーンも完備していて、プレゼンテーションやイベントの開催にも使われている。

また、食堂の脇にはヨガやストレッチなどをできるシャワールーム完備のスタジオスペースも隣接する。まるでジム併設の社員食堂という印象だ。27階全体が社員同士のコミュニケーションとリフレッシュの場となっている。

両社は外国人を含む多くの社員を抱え、パソコンの前で仕事をする時間が長い業種であることから、社員一人ひとりの健康維持とモチベーションアップにつながる場として社員食堂に注力している。都心エリアでは外食でのランチ1食が1000円を超えることも多いが、社員食堂での1人1回あたりの食事代はヤフーが約650円、アマゾンジャパンが598円(18年11月実績)だという。

両社の社員食堂はおいしくリーズナブルな値段で食事できるのは当たり前、仕事の打ち合わせのほか、ゲームやヨガを楽しめるといった多様な用途で使えるように進化していた。企業の成長を支える要素の一つとして、魅力的な社員食堂は欠かせない存在となりつつあるようだ。

(GreenCreate)


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