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ヤフーとアマゾンの社食 「食べるだけ」じゃない魅力

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社員食堂の進化が止まらない。従業員だけでなく、訪問客の満足度も高めて企業の魅力や競争力向上につなげようとする動きが相次ぐ。「エイベックス・楽天・都庁 食べたい!社員食堂の魅力」に続いて、今回は大手IT(情報技術)企業のヤフーとアマゾンジャパンのこだわり社員食堂を紹介する。

まずは東京都千代田区にあるヤフーへ。2016年10月に東京ガーデンテラス紀尾井町へ本社を完全移転したのを機に、オフィスの11階に社員食堂を開設した。「BASE11」で飲食スペースを提供し、併設するカフェ「CAMP11」でパンやドリンクを販売している。860ある座席はテーブル席やソファ席だけでなく、小上がりになったちゃぶ台席もある。会計は社員証で代金を給与から天引きする仕組みで、suica(スイカ)やPASMO(パスモ)など交通系ICカードも利用できる。

BASE11では、定食、小鉢、麺類、丼もの、デザートなど種類が豊富。好きな料理を自分で皿に盛って重量で値段が決まる「グラムビュッフェ」(1グラム1.5円)もあり、その中にはベジタリアン対応の料理も毎日必ず入っている。ご飯とみそ汁に野菜をたっぷり使ったおかずが1品付き、トータル655キロカロリー以下に抑えた日替わり定食「アンダー655セット」(480円、税込み)もそろえる。

「いつも同じメニューでは飽きられるので、いかに社員に驚きを与えられるかを試行錯誤しながら献立を考えています」と話すのは、BASE&CAMP企画運営のリーダーである沼田瑞木さん。沼田さんは社員食堂の運営を受託する業者とコミュニケーションを取りながら、毎週のメニュー開発や毎日の運営状況を振り返っているという。

「栄養面も大事だが、一番大事なのはおいしいかどうか」(沼田さん)と、料理の味にはこだわる。うどんは厨房の製麺機で打った麺を注文ごとにゆでて提供。コシのある太めの麺は食べごたえがあって本格的だ。

カレーライスはスパイスの調合から仕込んでいる。まろやかながら、しっかりとした辛さも感じられる絶妙なバランスがクセになると好評だ。パティシエお手製のデザートもあって、専門店レベルのクオリティーの高さだ。

東京本社で働くヤフーグループの社員は7000人近く、食堂では1日平均約3100食出ていて、全体の利用率としては45%ほどだ。ホワイトボードやモニターが付いた座席もあり、アイデアをブレインストーミングする場面にも使われている。

社員食堂の利用実績を数値化して分析することも、沼田さんたちの業務の一つ。現在は「アンダー655セット」を食べ続けることで、BMI(肥満度)や血中コレステロールの数値がどう変化していくかなどのデータを収集しており、今後、分析していく予定だ。「社員食堂が従業員の健康維持に役立っていることを数字でも証明していきたいです」と沼田さんは意気込む。

続いて、アマゾンジャパンを訪れた。

18年9月、都内3拠点目となるオフィスを目黒セントラルスクエアに開設。最上階の27階に社員食堂「YOTSUBA(ヨツバ)」をオープンした。

パブリック・リレーションズ本部長の金子みどりさんは「社員全員が楽しめるのはもちろん、弊社を訪問するビジネスパートナーや社員の家族たちにもぜひ一度は体験してほしい場所にしたい」ため、眺望の良い最上階に食堂を設けたと話す。

オフィス全体で600種類以上の植物が配置されており、全400席の広々とした食堂にもそこここに植物が植えられている。同社では「仕事でイノベーションを生むためには、心身の健康をケアする職場環境が重要」(金子さん)と考えており、リラックスできる場としても機能しているという。

食事は午前11時~午後3時に提供するが、食堂自体は終日利用できる。同オフィスには社員1100人が勤務しており、食堂の利用率は約70%。社内はフリーアドレス制で、食堂が閉まっていてもパソコンを持ち込んで作業やミーティングをする社員の姿も多く見られる。

特筆すべきは遊び心がちりばめられている、ユニークな食堂の座席。東京の街並みを見下ろせる窓側のカウンター席があれば、色も形も不ぞろいな椅子やソファが無造作に並べられた食事スペースもある。さらには畳敷きのスペースもあり、社内サークルの「茶道クラブ」や「着物クラブ」の活動場所としても利用されているという。

メニューは社員の健康を意識して、かなりこだわっている。肉、魚、丼もの、麺類、「LIVE」などからメインを選び、好みでご飯と汁ものなどを組み合わせるのが定番。LIVEとは、オープンキッチンで注文が入ってから調理し、出来たてを提供するメニューのことだ。「社員=家族」と捉え、「家族に食べさせたい食」をコンセプトとしているからこその工夫だという。

例えば、「化学調味料無添加カレー」(チキン・ポーク:420円、ビーフ・シーフード:500円、税込み)はうま味調味料のほか、小麦粉とラードも使っていない。

「手作りロールキャベツトマトソース煮」(390円、同)もうま味調味料を使用せず、素材そのものの味を生かす調理法だという。豆乳とにがりのみで作った「手づくり豆腐」(100円、同)は、なめらかな舌触りとやさしい大豆の甘みが人気だ。

季節に合わせて取りたい食材を使った「プレートランチ」(500円、同)はワンプレートで、野菜やたんぱく質、炭水化物をバランスよく食べられるのが魅力。取材時に試食したのは、じっくり焼いた軟らかいポークステーキに、コーンフレークの衣でサクサク感を出したメニュー。風味豊かな豆乳みそソースはご飯との相性も抜群だった。

金子さんは「社員食堂は当社が大切にしている『多様性』を象徴しており、クリエーティブとイノベーションの源泉になっている」と話す。食堂にはピアノやバンド演奏ができるステージもあり、プロジェクターやスクリーンも完備していて、プレゼンテーションやイベントの開催にも使われている。

また、食堂の脇にはヨガやストレッチなどをできるシャワールーム完備のスタジオスペースも隣接する。まるでジム併設の社員食堂という印象だ。27階全体が社員同士のコミュニケーションとリフレッシュの場となっている。

両社は外国人を含む多くの社員を抱え、パソコンの前で仕事をする時間が長い業種であることから、社員一人ひとりの健康維持とモチベーションアップにつながる場として社員食堂に注力している。都心エリアでは外食でのランチ1食が1000円を超えることも多いが、社員食堂での1人1回あたりの食事代はヤフーが約650円、アマゾンジャパンが598円(18年11月実績)だという。

両社の社員食堂はおいしくリーズナブルな値段で食事できるのは当たり前、仕事の打ち合わせのほか、ゲームやヨガを楽しめるといった多様な用途で使えるように進化していた。企業の成長を支える要素の一つとして、魅力的な社員食堂は欠かせない存在となりつつあるようだ。

(GreenCreate)

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