外国人と作った商店街「感動マップ」 街に広がる交流「ゲストハウス品川宿」渡辺館長に聞く(下)

商店街の店で開いたクリスマスイベントの様子(中央でサンタ帽をかぶっている男性が渡辺さん)
商店街の店で開いたクリスマスイベントの様子(中央でサンタ帽をかぶっている男性が渡辺さん)

外国人観光客を呼び込むことで、商店街に新風を吹き込んだ簡易宿所「ゲストハウス品川宿」(東京・品川)。前回(「外国人は商店街に泊まりたい 銭湯に酒場、日常を体験」)は、宿と周辺の店が一体となっておもてなしできるようになるまでの取り組みを、経営者の渡辺崇志館長(38)に語ってもらいました。後編では、ゲストハウスをきっかけに商店街が活性化するだけでなく学校など周辺地域にも国際交流が及んでいる様子に迫ります。(聞き手はやまとごころの村山慶輔代表)

「ゲストハウス品川宿」の渡辺崇志館長

――外国人観光客は商店街に泊まることで、日本の日常生活を体験できます。商店街にとっても、活性化のきっかけになるのではないですか。

「その可能性はとても大きいと思います。たとえば商店街の一軒に、お客さんをよく案内している食料品店があります。私と同世代の若い方が経営しているということもあって、互いの課題を共有するうちに、もっと助け合えるのではという話になりました」

「午前10時のチェックアウト後にお客さんが行ける店がないという悩みを私が伝えたところ、その店はオープンを従来の11時から10時に早めてくれました。私たちスタッフは以前にも増して積極的にお客さんを案内するようになり、その店は余った商品をゲストハウスまで届けてくれようになりました」

――ゲストハウスのお客さんは滞在中、何度もその店で食料品を買うでしょうね。まさにウィンウィンの関係です。

「すぐ隣の居酒屋さんは、なかなかお客さんが来なくて、売り上げが伸び悩んでいました。ゲストハウスに泊まるお客さんが『お酒を飲むよりも、ご飯を食べたい』というニーズを持っていることを私が伝えたところ、ゲストハウスの紹介に限りランチメニューを夜にも提供してくださるようになりました」

外国人の目線で「感動マップ」

――ゲストハウスのお客さんの声は活用の余地が大きいのではないですか。

「私たちは独自の商店街の地図をつくっていて、そこにはお客さんが『感動した』という店だけを載せています。英語のメニューがある店、外国人歓迎の店が分かるように印をつけているのですが、これもお客さんからのヒアリングを参考にしています。目線を外国人に変えることで、地元の人たちが気付かなかった気づきがありました」