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迫る五輪、料理人足りない 巨匠の技をネットで公開

2019/1/16 日経産業新聞

スマホでプロの技を学べる(画面に映っているのは講師を務める三国清三シェフ)

ラグビーW杯、五輪、万博――。訪日客は2020年に4000万人突破をにらむ。「和食」がユネスコの無形文化遺産にも登録され、食を楽しみにする訪日外国人も多いが、彼らをもてなすはずの料理人が危機に立つ。人材難だ。フレンチの巨匠、三国清三シェフはオンラインで講座を始めて、プロの技を公開する。料理界をもり立てようとする技術やサービスが次々と登場する。

前回の五輪で選手村料理長を務めた故村上信夫氏(写真右、帝国ホテルで後進を指導する様子)

真ん中にフォアグラのテリーヌ。両サイドにコーンをピューレにして、あと粒々を入れて……。

三国氏が18年6月に始めたMOOC(大規模公開オンライン講座)の一場面。東京・四谷の店舗「オテル・ドゥ・ミクニ」の最新メニューの調理法を余すことなく伝える。NTTドコモ系のプラットフォームで配信。プロの料理人の学習を狙っており、1つのコースにつき3000円で巨匠の技を学べる。

記者は動画づくりの現場を特別に見せてもらった。1つのコースに前菜、魚料理、肉料理など4本のコンテンツがある。店がオープンするまでの2時間弱で、手際よく料理していく。カメラ撮影、ナレーション収録、編集などすべてを「オテル・ドゥ・ミクニ」のスタッフが担当し、手づくり感がある。逆にそれが、巨匠の手さばきや息づかいを感じさせる。

■1964年は手書きレシピを配布

「ラグビーW杯、五輪・パラリンピックがある。日本中から料理人を集めないといけない」。三国氏は数年前から思案していた。思い出すのは恩師の故村上信夫氏。帝国ホテルの11代料理長で、64年の東京五輪で選手村の料理長も務めた。

当時、見習いの三国氏は「かばん持ち」としていろんなエピソードを聞いた。選手村では料理人が足りず、地方から300~400人のコックが集められたという。一流の味で、世界中から日本に来る選手をもてなせるのは、帝国ホテルなど限られた人材しかいない。急きょ、手書きのレシピ集を作り、配ったといわれている。

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