自分好みの味になった? ワインのブレンドに挑戦

キュヴェ(ワイン原酒)の特徴の把握

参加者の前には5種類のキュヴェがズラリ。ワークショップではテイスティングのやり方も教えてくれるので、初めての人も安心

テーブルに用意されていたのは「キュヴェ(ワイン原酒)」と呼ばれるブレンド用のワイン5種類。この日の講師は、小諸ワイナリー(長野県小諸市)工場長の武井千周さん。手始めに1種類ずつテイスティングし、香りや味の特徴を把握していきます。はじめに注がれたワインの色を確認。次に注がれたままの香りをかぎます。そのあとスワリング(グラスを回す)をしてもう一度香りをチェック。スワリングをするのは、空気と触れさせると香りが感じやすくなるためだそうで、慣れないうちはテーブルの上で回してもよいとのこと。最後は口に含んで味わいます。

武井さんによると、5種のワインの特徴は次のとおり。

(1)日本産 マスカット・ベーリーA 2017
イチゴのような華やかな香りがあり、ほのかにミントやハーブの香りも。やわらかくフレッシュな味わいでタンニン(渋み)は少なめ。アッサンブラージュでは、ライトで華やかなワインにしたいときに。

(2)フランス産 カベルネ・ソーヴィニヨン2015
レンガ色で、カシスのような香り。腐葉土のようなニュアンスも。心地よいタンニンがあります。アッサンブラージュでは果実味と複雑さのバランスをとりたいときに。

(3)フランス産 カベルネ・ソーヴィニヨン樽(たる)熟成2015
香りは(2)より複雑でチョコレートのような香りや樽(たる)由来のタンニンも。味わいはまろやか。アッサンブラージュでは丸みがあって優雅なワインにしたいときに。

(4)チリ産 メルロー2017
イチゴジャムのほか、ブラックチェリーやカシスなど黒い果実の香り。やわらかな食感で、タンニンは控えめ。アッサンブラージュでは、果実味を強調したいときに。

(5)チリ産 プティ・ヴェルド2017
色がとても濃く、インクのような香り。苦みや渋みが強く、ナッツのような戻り香も。アッサンブラージュでは隠し味として使うと味に骨格が生まれ、メリハリのある味わいに。

アッサンブラージュによる変化を体験

小諸ワイナリー工場長の武井千周さん

続いてブレンドによる味の変化を体験しました。まずは武井さんがブレンドのお手本を見せ、その後、参加者も自分でブレンドに挑戦。スポイトを使ったブレンドは、まるで理科の実験のようでワクワクします。

まずは「(2)フランス産カベルネ・ソーヴィニヨン」と「(3)フランス産カベルネ・ソーヴィニヨン樽熟成」を50%ずつブレンド。同じブドウ品種ということもあり、大きな変化は感じません。

次に「(4)チリ産メルロー」を加え、(2)(3)(4)が33%ずつになるようにすると、フルーティーさが一気に増し、香りや味に奥行きが感じられるように。さらにそれに「(5) チリ産プティ・ヴェルド」を17%の割合で加えると、苦みがアップ。逆に「(1)日本産マスカット・ベーリーA」を17%加えると、まったく印象の違うフレッシュな果実感が現れました。ブレンドの仕方でここまで味わいが変化するとは、ちょっと想像以上です。