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もうかる家計のつくり方

家を買いたいアラ還夫婦 真っ先にすべき支出見直し策 家計再生コンサルタント 横山光昭

2018/12/26

写真はイメージ=PIXTA

「退職後を視野に入れ、住宅を購入したいのですが、大丈夫でしょうか」。Bさん(56)が家計相談でこんな話を持ち掛けてきました。会社員の夫(58)、間もなく大学を卒業する息子(22)と3人で、社宅に住んでいます。社宅は60歳の定年退職時には明け渡さなくてはいけない規則のため、新たに住宅を購入したいというのです。候補物件を既に決めていて「返済期間30年の住宅ローンを組みたい」と真顔で話します。果たして家計運営は大丈夫なのでしょうか。

■「何としても住宅を買いたい」と言うが、老後が心配…

Bさんの現在の貯蓄は、社内預金などが2200万円。そのほか、学費や万一のときの費用に充てるため350万円を銀行に預けています。合計2550万円のうち2000万円を頭金にして、住宅を購入する計画です。買いたい物件の価格は4000万円。インターネットで毎月の支払金額をシミュレーションしたところ、期間30年で月当たり返済額は6万円強でした。「今の黒字分を住宅費に回し、退職金の2000万円、個人年金の600万円分を充てればやっていけるはず」。Bさんの夫はこう話します。

定年後の収入はどんな見込みでしょうか。夫は再雇用や再就職で仕事しようと考えています。Bさんも今のパートを続ける方針です。世帯収入の合計額は収入は下がるものの、子どもの独立で支出が減るので大丈夫と思っています。

気になったのが、住宅購入に対し夫婦が前のめりになっている点です。「何としても購入したい!」という意思がはっきり見えます。家計相談に来たのは、「買っても大丈夫」という太鼓判が欲しいためかな、と思えました。しかし、60歳目前で90歳近くまで返済可能な住宅ローンは恐らくありません。その年齢まで返し続けるというのも、安易な考えです。仮にローン返済が可能だったとしても、生活費を含む老後資金を考えると、資金のやり繰りは難しくなりそうです。

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