検索朝刊・夕刊LIVEMyニュース日経会社情報人事ウオッチ
NIKKEI Prime

朝夕刊や電子版ではお伝えしきれない情報をお届けします。今後も様々な切り口でサービスを開始予定です。

検索朝刊・夕刊LIVEMyニュース日経会社情報人事ウオッチ
NIKKEI Prime

朝夕刊や電子版ではお伝えしきれない情報をお届けします。今後も様々な切り口でサービスを開始予定です。

検索朝刊・夕刊LIVEMyニュース日経会社情報人事ウオッチ
NIKKEI Prime

朝夕刊や電子版ではお伝えしきれない情報をお届けします。今後も様々な切り口でサービスを開始予定です。

NIKKEI Primeについて

朝夕刊や電子版ではお伝えしきれない情報をお届けします。今後も様々な切り口でサービスを開始予定です。

/

「ゲームが好きだからゲーム会社」でいいの?

理系学生のための企業研究(2)

詳しくはこちら

NIKKEI STYLE

前回は仕事の成り立ちを理解することがスタートになると書きました。そもそも仕事の仕組みを知らなければ、ご自分が果たすべき役割もわからないことになります。「会社選び」は自分が行きたい会社を選ぶだけではありません。実際に入社し、そこで活躍できそうな可能性がなければ意味がありません。そもそもどんな仕事があるのか、具体例を使って見てみましょう。

ゲーム会社とは何か

仕事を考えるため、実際の企業のビジネスモデルを見てみましょう。ゲーム会社はどうでしょうか。ゲーム会社の多くはゲームのプログラムを作り、それをパッケージやDLデータにして販売するというのが商売です。では、その原料はどうでしょう。ゲームはデジタルデータですから、原料がある訳ではなく無形サービスです。アイデアやストーリーを考える人がいて、それをプログラム化したりグラフィック化したり、脚色しておもしろさを増したり、効果音・映像を加え、さらに製品の広告を作り、世に出すといった流れです。

モノを形にするのではなく、アイデアを現実化したり、今ある技術を改善してさらにおもしろくしたり、もちろん画期的な新技術を生み出すこともあるかも知れません。技術は素晴らしくても市場に受け入れられずにすたれたゲームもあるでしょう。こうした役割がゲーム会社の仕事の成り立ちです。

好きなこと、得意なことを仕事にできたらハッピーだろうと思いますが、ではゲームが好きな人が、プロゲーマーに就くのはどうでしょう。ゲーム業界・ゲーム会社は理系学生にとって、現実的職業選択先の一つです。ゲーム産業は今の日本では大きく発展成長が期待される業界の一つでしょうし、ヒットすれば恐らく収入も相当増えるだろうと思われます。

プロゲーマーに求められる「成果」

プロゲーマーの仕事とは、少なくとも好きなゲームを好きなだけ遊ぶという仕事ではないはずです。会社が開発しているゲームのバグを探し出したり、操作性をチェックするため、しかも発売時期とゲーム制作スケジュールという時間制限内で最良の結果に持っていくため、きわめて限られた時間で何度もプレイをしたりすることが必要になる、なかなか過酷な仕事のようです。

続いてこの仕事の成果が、どのように会社に貢献できるのか見てみましょう。発売したゲームの操作性が悪ければ、クレームが出たり、最悪発売中止になるかも知れません。またゲーム会社としての評価が落ちて、他の製品の売上に響くかも知れません。攻略本や関連製品、アニメ化などの発展ビジネスとの連携が期待されるものであれば、そのための機能やキャラクター設定が必要かも知れません。要するに「『売れるゲーム』を作り出すこと」が求められるのです。

プロゲーマーという仕事で求められる成果は、「ゲームを楽しむ」ことではなく、ゲームを売ることがゲーム会社の価値観だと考えられるでしょう。こうした判断と実際の会社の事業をすり合わせ、理解を深めていくのが就活の会社研究です。

ホームページを見るだけでわかる、その企業の仕事

このように「仕事」が仕事として成り立つには、その仕事の結果として生まれる価値「生産性」を考える必要があります。ただ好きだからではなく、その仕事や業界では何が求められ、どんなことをすれば生産性が上がるのかを考えるのは仕事研究に留まらず、企業研究にもつながります。これは自分目線、学生目線ではなく、経営側から企業を見ることであり、きわめて現実的な会社選びとなるでしょう。そのためにもまずは会社の仕事を調べましょう。

現実的に応募するかどうかは関係なく、具体的な会社1社を選びます。専門に勉強している分野が基礎系など、企業とつながらなくても全く気にせず自由に選んでけっこうです。何も思い浮かばないのであれば、1年上の先輩が入社(内定)した会社はどうでしょう。実際にやってみましょう。

新日鉄住金株式会社は日本を代表する製鉄メーカーです。金属材料の専門でなくとも「新日鉄」とか「住金(住友金属)」という名前を聞いたことがあるかも知れません。かつては別会社でライバルでしたが、2012年に経営統合し、日本最大の鉄鋼メーカーになりました。鉄とか金属は自分に関係ないと思わず、次を見てみて下さい。

実際に事業内容を調べてみよう

トップメニューから「企業情報」をクリックします。ページが移ったら、次は「事業」を開けましょう。製鉄、エンジニアリング、化学、新素材、システムソリューションと、鉄だけとは限らない、いろいろな事業が出ています。

さらに「エンジニアリング事業」をクリックすると、新日鉄グループ「新日鉄住金エンジニアリング株式会社」に行きました。そこで同様にまた「事業情報」を追っていくと、「製鉄プラント」「環境・エネルギー」......「新事業・新技術」などが出ています。

「新事業・新技術」をクリックし、さらに「技術開発」へ進むと、防食技術、CO2回収、バイオエタノール......とあります。鉄の会社と思っていた新日鉄住金から始まって、バイオマスからバイオエタノールに至ることができました。こうして調べなければ普通はわからない事業内容を知ることができます。

こうして見つけた事業や企業が良いか悪いかはまだここではわかりません。しかし少なくとも一つのきっかけを通じ、こうした新日鉄のような巨大な企業はグループでさまざまな仕事(事業)に取り組んでいることがわかります。

今回あくまで例として挙げただけですが、鉄の会社のはずがバイオマスまで関わっている、もちろんもっと他にもいろいろな事業が展開されているとわかっていただければ十分です。このように企業の仕事を詳しく見ていくことで、皆さんの企業知識は広がり、具体的選択肢となっていくことでしょう。

増沢隆太(ますざわ・りゅうた)
 理系専用就活ガイドブック「理系のためのキャリアデザイン 戦略的就活術」(丸善出版)や、「戦略思考で鍛える「コミュ力(りょく)」」(祥伝社新書) など、著書多数。理系中心に東北大生のキャリア支援を担当。東工大では約10年キャリアとコミュニケーションの講義を担当した他、現在は東京理科大、日大生物資源科学部、秋田美大はじめ全国の大学などで講義やセミナーを行っている。コミュニケーション専門家として、テレビや新聞等でコメンテーターを務める。ロンドン大学大学院現代史学修士課程留学時代は、戦争と戦略の研究を行った。Webサイト「理系のための戦略的就活術」

春割ですべての記事が読み放題
有料会員が2カ月無料

有料会員限定
キーワード登録であなたの
重要なニュースを
ハイライト
登録したキーワードに該当する記事が紙面ビューアー上で赤い線に囲まれて表示されている画面例
日経電子版 紙面ビューアー
詳しくはこちら

ワークスタイルや暮らし・家計管理に役立つノウハウなどをまとめています。
※ NIKKEI STYLE は2023年にリニューアルしました。これまでに公開したコンテンツのほとんどは日経電子版などで引き続きご覧いただけます。

関連企業・業界

企業:

セレクション

トレンドウオッチ

新着

注目

ビジネス

ライフスタイル

新着

注目

ビジネス

ライフスタイル

新着

注目

ビジネス

ライフスタイル

フォローする
有料会員の方のみご利用になれます。気になる連載・コラム・キーワードをフォローすると、「Myニュース」でまとめよみができます。
春割で無料体験するログイン
記事を保存する
有料会員の方のみご利用になれます。保存した記事はスマホやタブレットでもご覧いただけます。
春割で無料体験するログイン
Think! の投稿を読む
記事と併せて、エキスパート(専門家)のひとこと解説や分析を読むことができます。会員の方のみご利用になれます。
春割で無料体験するログイン
図表を保存する
有料会員の方のみご利用になれます。保存した図表はスマホやタブレットでもご覧いただけます。
春割で無料体験するログイン

権限不足のため、フォローできません

ニュースレターを登録すると続きが読めます(無料)

ご登録いただいたメールアドレス宛てにニュースレターの配信と日経電子版のキャンペーン情報などをお送りします(登録後の配信解除も可能です)。これらメール配信の目的に限りメールアドレスを利用します。日経IDなどその他のサービスに自動で登録されることはありません。

ご登録ありがとうございました。

入力いただいたメールアドレスにメールを送付しました。メールのリンクをクリックすると記事全文をお読みいただけます。

登録できませんでした。

エラーが発生し、登録できませんでした。

登録できませんでした。

ニュースレターの登録に失敗しました。ご覧頂いている記事は、対象外になっています。

登録済みです。

入力いただきましたメールアドレスは既に登録済みとなっております。ニュースレターの配信をお待ち下さい。

_

_

_