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グループ面接とメンタル管理

リケ就のコミュ力講座(5)

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NIKKEI STYLE

いよいよ本コラムも最終回です。コミュニケーションのあり方を、「単なる上手なプレゼン」「いかに正解を当てるか」という誤解から、ビジネスレベルへと向上させることで、内定(採用)というゴールを目指す道を探ってきました。最終回は具体的な面接への「臨み方」です。

グループ面接にはルールがある

グループ面接に対する一番の誤解は、グループ内の自分以外の学生を「敵」だと思うことです。企業とは組織の一形態であり、企業人として働く以上、組織の中でいかに成果を出せるかが求められます。企業は自分一人が突出した成功を収めるスーパースターを求めているのではありません。グループ面接の「グループ」は、正に小さな組織なのです。その組織の中で、実際にチームワークを発揮できるかどうかこそ、面接で求められる成果です。

グループ面接は、学生を集団で面接するだけでなく、ワークやディスカッションなど、さまざまな形態があります。ただ、どのような形式であっても「グループ」で行うということが最大のヒントになります。自分一人が目立つ、他の学生を出し抜く、何が何でも仕切るといった、チームワークの逆をしないことが大前提です。

「自分はしゃべりに自信がないので、引っ込み思案な性格はグループワークに不利......」と思っている人もいるかもしれません。でも、目的意識さえ失わなければ、しゃべり下手はハンデではありません。これは団体競技です。

自分が前に出なくとも、その分チームメイトの様子に気を配り、全く発言していない学生がいたら話を振ってみる。みんながだらだら意見を述べていたら、「そろそろ結論まとめに入っては?」など、進行意見を述べる。「意見ある人?」と聞かれて誰も発言しないようなら、自分が口火を切ってみる。恥ずかしいとか気にしている暇はありません。これは仕事です。チームで面接を突破するのだという仕事上の「役目」を常に意識しましょう。

また質問に対して他の人と同意見だったとしても、無理に別の答えを探す必要はありません。「○○さんと同じではありますが」と結論から答えつつ、設定の違いや視点の違い、同じ答でもその対応の仕方の違いなどを説明してください。それさえできればコミュニケーションの目的は果たせることでしょう。

自爆学生対応

グループ内で和をことごとく乱したり、強引で独善的なリーダーシップを取ろうとしたりする学生、いわゆる自爆学生がいた場合にはどうするか。あくまで果たさなければならないのは正しい答えや成果を導けたかどうかではなく、「チームプレー能力」を見せられたかです。そのような問題児をうまく制御できれば、その能力は評価されるでしょうが、決して無理をする必要はありません。猛獣のような自爆学生を飼い慣らせずとも、そういった問題点を抱えながらもチーム全体が前に進むよう「努力した」ことが伝われば、グループ面接やワークでの目的は果たせると思います。

実際の選考では、1グループから一人だけ選ばれるというようなことではなく、同じグループで見込みのある学生が複数いれば、両方とも選考を通し、個人面接で最終的な採否は決まっていきます。同じグループは団体戦の同僚ですから、同僚に問題や弱点があっても、それを蹴落とすのではなく、そこを互いに補い、全員で選考を通過しようという気持ちで臨むことです。

個人面接は自分のメンタルが最大の敵

個人面接で注意したいことは自分のメンタル管理です。面接担当者の態度を圧迫的に感じたり、ネガティブな反応のように感じることはあって当然です。しかし、本当にそれが圧迫なのか、ネガティブな反応なのか、面接中に真実を判断できることはまずありません。勝手に失敗した、上手く行かないと思い込んでしまい、精神的に弱まることがないよう十分注意しましょう。

ちなみに面接担当者は必ずしも全員が面接のプロとは限りません。人事の方はもちろん、営業職のようなコミュニケーションのプロの中にも、面接技術が低い人は珍しくありません。面接で不適切なやりとりがあったり、意味不明な質問をされたりなどは普通にあり得ることです。ご自身に全く落ち度がなくとも、面接担当者のせいで上手く進まないこともあり得るのです。

そのような「面接が上手く行かない」と感じた時は、その自分の気持ちと戦う必要があります。上手く行っていないように感じる「自分の見立て」自体が間違っているかも知れないと考えましょう。自分は人事でも営業のプロでもない、学生です。そもそも自分の想定や評価は正しいのでしょうか? クルマを運転したことがない人が想定するドライブ、デートしたことがない人が指南する恋愛アドバイスを信用できますか? 自分は会社のプロではないということを思い出し、仮に気持ちが落ち込むような「うまく行かない」事態になっても、それは自分の思い込みに過ぎずないと考えてください。今、この場で果たすべきコミュニケーションの目的は、粛々と自分がいかに組織に貢献できるか、そうしたポテンシャルや意欲を持っているかを伝えることなのだと思い出しましょう。

最後に

全5回を通じてずっと同じことを述べてきましたが、コミュニケーションは期待される正しい答を当てる試験ではありません。戦略思考という武器を使って、常に目的意識をもって臨むことが、正解志向よりはるかにビジネスに即しています。思考はいわばパソコンのOSです。しかし、どれだけOSが高機能であっても、自動的に論文や文学を生み出すことはできません。皆さんが今やるべきことは、会社に貢献できる可能性を持っていることを、コミュニケーションを通じて「相手」=会社=面接担当者に理解させることです。研究や実験と同じく、常に目的意識を忘れることなく、選考に臨んで下さい。成功を祈ります!

増沢隆太(ますざわ・りゅうた)
 理系専用就活ガイドブック「理系のためのキャリアデザイン 戦略的就活術」(丸善出版)や、「戦略思考で鍛える「コミュ力(りょく)」」(祥伝社新書) など、著書多数。理系中心に東北大生のキャリア支援を担当。東工大では約10年キャリアとコミュニケーションの講義を担当した他、現在は東京理科大、日大生物資源科学部、秋田美大はじめ全国の大学などで講義やセミナーを行っている。コミュニケーション専門家として、テレビや新聞等でコメンテーターを務める。ロンドン大学大学院現代史学修士課程留学時代は、戦争と戦略の研究を行った。Webサイト「理系のための戦略的就活術」

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