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グルメ・トラベル

京都・大津を再発見 集落の機能生かした分散型ホテル

2019/1/2

京都の街中に棟ごとに機能を分けた分散型ホテルが点在している

江戸時代には宿場町として栄えた岡山県矢掛町にある古民家再生の宿「矢掛屋」が、イタリアを発祥とする分散型ホテル(アルベルゴ・デフィーゾ)の認定を日本初に受けたというニュースが2018年6月に流れ、話題になった。ここでいう分散型ホテルとは、過疎化が進む地域の空き家などを利用して、集落の中にホテルの機能を分散化するもの。全体でホテルとして運営をし、観光客を呼び込んで地域の活性化を図ることを目的にしている。

過疎化対策だけではなく、分散型であれば大きな建物をつくる敷地は確保できなくてもホテルをつくれるという利点からの取り組みもある。レセプション、客室やラウンジ以外に、従来は一つの建物にあったレストランやバー、フィットネスジムなどをいくつかの建物に分散するので、宿泊客は自然にエリアの中を回遊する。地域の観光や消費に寄与する点は同じだ。

■京都の中心地に誕生した「5棟で一つ」の分散型ホテル

京都の中心地もそんなエリア。四条通と五条通の間に2018年10月15日にオープンしたのが、「5棟で一つ」というホテル「ENSO ANGO(エンソウ アンゴ)」だ。

全体をディレクションしたのは、インテリアデザイナー内田繁氏を継承する内田デザイン研究所で、棟ごとに異なるアーティストと共同作業を行った。

「FUYA2」にあるTatami Salon。心落ち着く広い畳の空間

通りの名前を取った5棟のネーミングとそれぞれのアーティストは「TOMI1(富小路通1)/日比野克彦(アーティスト・東京芸術大学教授)」「TOMI2(富小路通2)/アトリエ・オイ atelier oi(デザイナー)」「FUYA1(麩屋町通1)/安藤雅信(陶作家・ギャルリ百草主宰)」「FUYA2(麩屋町通2)/内田デザイン研究所(建築・インテリア・家具デザイン事務所)」「YAMATO1(大和大路通1)/寺田尚樹(建築家・デザイナー)」と多彩だ。

「TOMI2」のラウンジ。陰影というテーマの下で、融和する日本とスイス
「TOMI2」の客室。どこか違い棚を思わせる壁面のデザイン

街並と共存するシンプルな外観の中に個性のある環境をつくっていて、棟を訪れるだけでも作品を見て回るような楽しさがある。例えば、ミラノ・サローネでも活躍するスイスのデザイングループ、アトリエ・オイが担当した「TOMI2」は、空間テーマを「陰影」に絞って、和傘の技を応用した陰影の美しい照明など、彼らが日本でデザインした家具や京都の技を生かした照明などがそこここに使われている。この棟にあるのは、ラウンジ、レストランとバー。

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