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動画を共有「TikTok」 音楽ヒットの新たな発信源に

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NIKKEI STYLE

中国発の動画共有プラットフォーム「TikTok」の利用が加速度的に進んでいる。App Storeにおける2018年上半期のアプリダウンロード数は全世界1位。日本でもティーンを中心とする若者層に支持され、18年7月には月間動画の再生回数が130億回を突破した。普及に伴い、倖田來未の『め組のひと』など、動画のBGMとして人気を集める楽曲が次々と出現。新たなヒットの発信源として、音楽業界とのコラボレーションも盛んになっている。

TikTokの基本的な使い方は、好きな音楽に合わせて15秒程度の動画を撮影・加工し、投稿するというもの。アカウント登録をすれば気になるユーザーをフォローしたり、動画にコメントや「いいね」を付けることができる。いわゆる、動画SNSに分類される。

TikTokを支持するのは、ティーンを中心とする若年層だ。ジャストシステムの調査によると、10代の71.5%がTikTokを利用したことがある、もしくは知っていると回答している。動画SNSといえば、「Vine」(17年サービス終了)や「MixChannel」など様々なサービスが登場してきたが、今なぜ若い世代はTikTokに熱狂するのか。TikTokを運営するBytedanceの井藤理人氏は、次のように分析する。

「TikTokは、プリクラから続く『自撮り』文化の進化系だと思っています。プリクラは自撮りをして、シートを切って手帳に貼っていましたが、TikTokはその動画版。きれいにかわいく撮影できて、加工や編集をして投稿し、友達とシェアできる。そして今の時代、自分のバリューを『いいね』の反応など何らかの形で図りたい。そんな若い世代のニーズにフィットしたのではないかと思います。

顔認証や動作認証といった技術を用いた加工機能に力を入れていて、美容系では『顔が白くなる』『小顔になる』『目が大きくなる』『足が長くなる』といった加工が動画でもでき、モノクロやセピアなどになるフィルターも充実しています。あとは、スタンプ。LINEなどで使われるものとは違い、例えば、今人気があるのは、髪の毛の色がパープルになったり、ピンクになったりする効果。髪の毛が動いてもカバーします。この他にもシャボン玉が飛んだり、花びらが舞ったりといった効果がボタン1つで選べる。そんな撮影から投稿までのすべてをスマートフォンのアプリ内でできるんです。

LINE、インスタグラムなど、モバイル世代が自分の立ち位置をアピールする、意見を発信するメディアが多数あるなかで、TikTokはまず15秒の動画クリエーションができるのが最大の違い。そしてこれはデバイスの進化のおかげでもあるんですが、これまでいろいろサービスで出てきた加工やフィルター、編集の技術がよりスムーズに、しかもモバイル世代にとっては簡単にできるところが、心を捉えたのかなと思います。

そして、音楽も大きな存在です。ユーザーは、好きな曲を選んでそれに合わせて動画を撮影できます。ユニークなのは、音楽のスピードを変えられる点ですね。オリジナルのスピードで踊ると非常に難しいじゃないですか。なのでよくあるケースが、撮影時はテンポを落としてゆっくり踊り、アップをするときに通常のスピードに戻す。非常にきれいに、上手に踊っているように見えるんです。普通に撮った動画を、あえて早回しでアップするという利用も多いです」

倖田來未『め組のひと』が話題に

この音楽機能は、音楽業界に大きな影響を与えた。動画のBGMとして人気を集めた楽曲が、TikTokの枠を超えてヒットするようになったのだ。その代表例が、倖田來未の『め組のひと』。オリジナルは1980年代の名曲で、倖田は2010年発売のアルバムの1曲としてカバーした。この楽曲を早回しをして踊る動画が、TikTokで自然発生的にブームに。7月時点で、同曲を使った動画の投稿数は55万4000件、再生回数は2億5000万を超えている。この人気がTikTokの外へと拡大し、6月28日付のLINE MUSICデイリーランキングで1位を獲得するなど、音楽配信チャートで上位に入った。

「音楽を選んだり、動画を加工する『クリエーションページ』に並ぶ音楽はすべてレコード会社などから許諾をいただいたオフィシャルの楽曲です。TikTokと音楽の親和性は高く、各レーベルさんにご協力をいただいています」

「『め組のひと』の他にも話題になった曲はあって、例えば、『シリシリダンス』という踊りが人気を集めたのですが、これはルーマニアのマッテオというアーティストの『パナマ』という曲に合わせて踊るもの。TikTokでの人気を受けて、ユニバーサルミュージックさんがリリースすることになったんですが、その際に『シリシリダンス』という文字を大きくフィーチャーしたジャケットにされていました。

最近は楽曲のプロモーションの場として、関心を持っていただくようになりました。アーティストによっては、自発的に動画を投稿するなど取り組んでいただいている例もあります」

最近では、イベントのPRの場としても存在感を示している。夏には、「a‐nation 2018 supported by dTV & dTVチャンネル」や「ULTRA JAPAN」とコラボレーション。9月には愛知県常滑市で開催された「第2回 常滑お笑いEXP」に協賛し、自治体と協力して、地域の観光や文化を発信した。

「a‐nationでは専用アカウントを開設し、浜崎あゆみさん、倖田來未さんなど29組の出演アーティストに61の動画を投稿していただいたところ、動画の総再生回数は8月29日時点で960万回を突破しました。TikTokにはAIが組み込まれているので、日頃からa‐nationに出演されるアーティストの楽曲を選んだり、好みが似ていると判断したユーザーにa‐nationアカウントをレコメンドするようにもしました。そんな方が反応すると、関連するお友達などにも広がっていく。非常に早くバズったと思います。

一番大事にしているのが、例え広告や協賛であったとしても、TikTokならではの世界観に合う、遊び心があるものをお勧めしています。TikTokは基本的にユーザー・ジェネレイティッド・コンテンツ(UGC)です。ユーザーが作った動画を、他のユーザーが『いいね』などリアクションをすることで、大きなムーブメントへと育っていきます。まずお伝えしているのは、『広告を打ってもビューは伸びません』ということ。『あれ?』と思わせる、TikTokらしい動画でなければ広がらない。そこを一緒に考えていきましょうとお話しています」

スマホでの撮影は更に多様化

若い世代は流行り廃りが激しい。彼らを飽きさせない工夫に余念がない。一方、「ずっと女子高校生が使うアプリという位置づけでいるのは不本意ではない」とも語る。

「若い人はトレンドのスピードが速いので、秋であればハロウィン、梅雨の時期であれば雨のエフェクトなど、シーズナリティを以て飽きさせない工夫をしています。ユーザーは、"今"をどんどんキャプチャして投稿していくので季節感は大事ですね。

1年先にサービスを開始した中国では、ユーザー層が拡大しているんですね。また、18年6月の当社の調査では、日本での新規ユーザーの約30%が26歳以上を占めています。年上のユーザーは、スマホのインカメラだけなく、アウトカメラで美しい風景を撮ったり、食べ物を作っている様子に音楽をつけて投稿するケースも多い。今後は外に向いて撮影する際に使える効果のニーズが今後高まっていくのではないかと思います。私たちのメインテーマは、瞬間瞬間をキャプチャして、ユニークな形でシェアしていただくこと。見る側にとっては、新しいアングルや視点などに気づいて楽しんでいただきたい。世代によっての使い方があると思っています。

今後、スマホで何かを撮影することに対して、飽きが来るとことはなきにしもあらずですが、スマホで写真や動画を撮ることの重要度が極端に短いスパンで下がることはないと考えています。むしろ、撮り方のバラエティ感がさらに増えていくのではないかと思います。長く楽しんでいただくプラットフォームとして、AR(拡張現実)やVR(仮想現実)をはじめ、最新の技術を一般の方が簡単にできるように取り組んでいくことになると思います」

(日経エンタテインメント! 羽田健治)

[日経エンタテインメント! 2018年12月号の記事を再構成]

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