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大学生は不幸!? 幸せになる「コツ」に気付こう

やる気スイッチを入れよう(18)

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NIKKEI STYLE

皆さん、大学生活は楽しいですか? 今回は、ずばり「幸せ」について考えます。幸せな人は、やる気が高い、その後の学業成績が高い、仕事の業績が良い等の研究結果が出ています。

自分の今の幸せについて、今までと違う目で捉え直してみましょう。

大学生は幸せじゃない?

学食での会話です。

「このスイーツ、超おいしい。幸せ」

「この前、すっごい厳しい先輩にほめられたんだよ。幸せ感じた」

皆さんが日常で幸せを感じるのは、どんな時でしょうか。おいしいものを食べた時、ずっと欲しいと思っていた洋服を格安で買えた時、がんばったことをほめられた時・・・。

夏休み明けの最初の授業で、学生に「今の気分」についてたずねてみました。「100点満点で、今何点ですか?」。すると半数近くが50点代。「雨が降っていて、気分が落ちている」「大学が始まって、だるい」などが理由です。

最近の研究では、年をとるほど幸福感が高まるという結果が多く出されています。若い大学生は、「幸せとは言えない」と感じる場合が多いのかもしれません。

南アジアにある小さな国、ブータン王国では、国民総幸福量=GNH(Gross National Happiness)という概念を、国の発展の目安の1つにしています。物質的な繁栄だけがすべてではない、という考え方に基づいており、発表されたときには大きな話題になりました。 幸せは個人の問題であるだけでなく、国の発展に関わるテーマなのですね。

快楽系の幸せvs成長系の幸せ

幸せには種類がある、という考え方があります。1つは、快楽系の幸せ。気持ちいい、不快でないことで感じる幸せです。「おいしいものを食べる」「欲しいものを手に入れる」、あるいは「講義がみな楽勝で、単位を落とす不安がない」などがこれに当たります。

もう1つは、成長系の幸せ。何かができるようになったと感じたり、誰かの役に立っていると思えたり、自分がやっていることに意味があると思えるという感覚です。

先のパラリンピックで銅メダルを手にした陸上の辻沙絵選手が、「つらい練習も乗り越えて、やっとつかんだものなのですごくうれしいです」とコメントしました。成長系のシアワセは、このように後になって、しかし非常に大きく深いものとなってやってくることもあります。

幸せを見逃しているかもしれない

「お金がなくて欲しいものが買えない」「バイトが大変」「レポート課題が4つも出た」などは、快楽の幸せ度が下がるケースです。

しかし、実は成長系の幸せがあり、本人がそれに気づいていないだけかもしれません。お金がないけれど、持っているものを工夫して生活することで、「私って節約上手かも」と小さな自信を持てたり、きついバイトを休まずに続けることで、継続する力やコミュニケーション力が身につき、それが普段の生活や就活に活かせて、達成感を感じたりします。

幸せを作り出す人間関係

幸せの要因の1つに、まわりの人の存在があります。2種類の幸せにも、それぞれに異なる人間関係が関わっています。

快楽系の幸せには、話が盛り上がって一緒に笑ったり、楽しく遊んだりできる友人たちが必要です。また、あなたのケアをしてくれる家族や、落ち込んでいる時になぐさめ、「気にすることないよ」と言ってくれる人も、「避難所」的な存在として、あなたの快楽系幸せをサポートしてくれます。こういう人たちを大切にして、つながりを持っておきましょう。そしてあなた自身も、彼らにとって幸せな気分を与えられる人でいましょう。

厳しい人も幸せを運んでくれる

成長系の幸せに関係するのは、あなたを励まし、挑戦させてくれる人、いわばロケットの「発射基地」のような人です。そういう人たちとも、つながりを持っておくことが大事です。「いっしょにがんばろう」と言ってくれるバイト仲間や、あなたが「今日はサボりたい」と思った時に、「でも、あの人もがんばってるから、やっぱり休まずに行こう」と思うような人とは、いっしょに過ごす時間を作りましょう。

そして、バイト先の厳しい店長や、レポート課題を出す先生も、実はこの成長系の人間関係に入ります。彼らは、直接には楽しさを与えてくれませんし、逆に苦しさを押し付けてくるように感じられます。しかし実は、あなたが新しいことに挑戦したり、能力を伸ばしたりする幸せに貢献しています。こういう人たちを避けていると、せっかくの成長系の幸せを逃すことになります。

幸せ曲線を描いてみる

私は、社会人に対する教育も担当しています。彼らに対して、「今までの人生の充実度を、曲線で描いてみてください」という研修をすることがあります。そういう研修では、曲線を何度も消しゴムで消して描きなおす人が必ず何人かいます。聞いてみると、「仕事が非常に忙しいときがあって、当時はつらいと思っていたんですが、今考えてみると、なんだか楽しかったなと思えてきたんです」という答えが返ってきます。

たぶん、快楽系は少なかったけれど、成長系があったのでしょう。その瞬間には気づかず、しかし実は幸せだったのです。

幸せになるコツ

快楽系も成長系もどちらも大切です。おいしいものを楽しく食べたり、ほしいものを手に入れた瞬間は、思いっきり幸せを実感しましょう。冒頭の学食での会話のように、「幸せ」と口に出すのはよいことです。さらに、「このスイーツ、一口食べてみない?」とまわりと分かち合うと、幸福感はもっと強くなります。

成長系の幸せは、その時には感じにくいこともあります。快楽系を感じられなかったとしても、「これは、成長系の幸せかも」と考えてみましょう。厳しめのことを言ってくる人に対しても、「この人は、実は私の幸せに貢献してくれているんだ」と捉えてみるのです。自分を成長させることで、大きく深い幸せが育ちます。

幸せを感じることは、モチベーション(やる気)を上げたり、その後の学習成果や仕事の業績によい影響を与えるという研究結果が出ています。

幸せを捉え直してみることで、今の自分の幸せに気づきましょう。成績が上がるかもしれませんよ!

次の一歩を踏み出し、やる気スイッチを入れましょう。

菊入みゆき(きくいり・みゆき)
明星大学経済学部特任教授、JTBモチベーションズ ワーク・モチベーション研究所長。筑波大学の博士課程で、組織におけるモチベーションの伝染について研究中。大学ではキャリアや就職支援の講義を担当、企業とのコラボレーションによる講義も実施。JTBモチベーションズでは企業で働く人への研修やコーチング、経営層へのコンサルティングを行う。著書は「やる気が出なくて仕事が嫌になった時読む本」「職場でモテる社会学」「できる人の口ぐせ」等多数。

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