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パフォーマンスを上げた人事制度~株式会社にした時に始めた3つの工夫

これからの女子キャリと生き方(26)

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こんにちは。manmaの新居日南恵です。今回は、manmaが株式会社化するときに力を入れた人事制度についてお話しします。株式会社として走り始めたmanmaですが、元々は学生の任意団体。会社設立時、会社の中の仕組みや雰囲気作りには改善できるところがあると感じていました。株式会社として、より大きな責任も負わなければならない時、どんな組織設計をしていくかかなりエネルギーをかけて考えたことを覚えています。

そんな組織設計の際に、腕を振るってくれたのはmanma人事担当の越智さん。大学でも組織(人材)マネジメントを学ぶ彼女は、来年からは人材会社に就職します。そんな彼女が、自身が学んだ理論と経験に基づいて敷いてくれた組織設計について、3つの取り組みをご紹介します。

1.責任を明確にした、少数精鋭のチーム

株式会社としてスタートしたものの、ビックビジネスをメイン事業としているわけではないmanma。所属してくれているメンバーも、お金を得ることが一番のモチベーションではありません。ビジョンに共感してくださった学生とプロボノが中心になっている中で、授業やお仕事、はたまた育児など多くのメンバーにはmanma以外に取り組むべき、本分がありました。学生中心のチームでは、こういう状況も良くあるかもしれませんね。

しかし一方で、いただいているお仕事は、しっかりと役目を果たさなければならないものばかり。他にやることがあるからといって手を抜くわけには、当然、いかないものばかりです。そこでmanmaは、事業化に際し、少数精鋭のチームを作ることにしました。

manmaには家族留学運営、企業連携、大学連携、広報、財務法務と大きく5つの部署があります。「精鋭」である中心となるメンバーは、これらを統括する仕組みをまずは作りました。統括とは、その名の通り事業を回していくことですが、力を入れた点は責任の範囲を明確にすることです。自分の担当事業に関して、120%の結果を出すべく手を動かすこと。そのための計画立案や人員配置、タスクと遂行のチェック。そして、困った時には誰かにSOS、ヘルプを出すこと......など。できないことはあらかじめどのように対処すべきかを明確にしておき、その上で責任を負う範囲に関しては全力で取り組むことを基本的な姿勢としました。

また、統括以外のメンバーやプロボノさんは、決められたことの実行をお願いしています。これもまた「責任の範囲を明確にして、担当するポイントにおいて120%の力を出す」という考え方が大切にされています。中心メンバーである統括陣は、ビジョンを描いて何かを推進するのがミッションです。しかし一方で、manmaに関われる時間が少ないものの、その専門技術をお借りしたい方もたくさんいらっしゃいます。

特に株式会社としてのあれこれは、大人の目線や経験が本当に必要になることも多いです。そんな皆様には、何かビジョンを描くことではなく、実務の実施に責任を持ってもらっています。できる範囲で、ビジョンに共感した活動に携わること。そんな動きが常態化すると、今話題の副業ももう少し進んでいくのかもしれません。

2.モチベーションコントロールに不可欠な、マル秘アンケート

そんなmanmaは先述の通り、お金ではなくビジョンへの共感が原動力。だからこそ特に、個人のモチベーションコントロールには力を入れています。その中の1つが、「マル秘アンケート」です。毎週のミーティング時に、匿名で実施されるマル秘アンケート。メンバーの元に、Googleフォームで作成したアンケートフォームが流れます。「先週のmanmaの活動の中で一番褒めたい人」「その具体的な理由」などの質問項目が並ぶアンケートでは、お互いに、お互いの頑張りを褒め合えるような中身になっています。アンケートの結果は、人事部がミーティング時までにまとめて公表。週に1度集まった時、ハッピーな時間が流れることでメンバーからも好評です。

アンケートを通じて「失敗を許容し、挑戦したこと自体を褒める文化」を作ることも意図しています。manma自体がなんども挑戦と失敗を繰り返して成長できたこと、家族留学というメイン事業に思い至るまでに1年以上かかっていることなど、最初からうまくいく形を描き実現することは中々難しいと、私は考えています。失敗を積み重ねた上でこそ、できることがある。そう自分が感じてきたからこそ、挑戦を促し、行動したことを褒め合うことを、日常の業務の中から行っていけるよう心がけています。

3.リモートワークをうまく活用した組織運用

そして、3つ目にご紹介するお話は、リモートワークの活用です。毎日顔を合わすことは学業や職分の関係上難しい中、manmaのMTGは週に1度の開催になっています。事業化するにあたり、その時間を最大限に生かそうと考えたこと。それがリモートワークとFace to Face をうまく使い分け活用することでした。

manmaの業務は基本、リモートワークが中心。最近日本語版もリリースされた「Slack」というメッセンジャーアプリを使用して、徹底した情報共有をオンライン上で行います。普段やっていること、クライアントに言われたこと、打ち合わせや取り組みの報告など、「共有するだけの情報」は基本的に全てSlack上でやり取りをします。

これまた当たり前のことのように感じるかもしれませんが、お恥ずかしながらmanmaも長い間MTGの時間を使って、情報共有を行っていました。「報告・連絡・相談」はチーム戦の基本ですが、「報告・連絡」はテクノロジーの力を借りることも容易になってきました。MTGでプロジェクトの現状を報告することは、情報共有としては優れてはいます。しかしせっかく顔を合わせている時間です。会わなければできないことに使いたい。そう思い、情報共有をスラックで徹底した上で、MTGはそれぞれの課題を出し合ってそれを話し合う時間にあてることにしました。プロジェクトごとに困っていることについて、アイデアをもらったり、ブレストをしたり、会って話すことで議論が加速するあれこれが、最近のアジェンダです。

リモートワークが増えていくことで、特に統括陣と新しく入ってきてくれたメンバーとの距離が遠くなりがちなこともあります。そこでmanmaではMTG前に、私と1対1でおにぎりを食べながらゆるりと話す会を実施することにしました。その会は、毎週かMTG前に開催されます。誰か1人と、おにぎりを食べながら、ほぼ雑談感覚でいろいろなことを話します。その雑談の中で、お互いの今置かれている状況やビジョン、考えていることが共有できると考えています。リモートワークを推進する企業の方とお話しする際、雑談が大事ということも言われますが、かなり同意できる部分があります。やはり「気持ちが乗っかる」ということは大事で、ある程度仲良くなることもとても大事なのではないでしょうか。

さらにmanmaでは、毎月第1日曜日にママプロボノ・社会人プロボノを含めた全員で集まります。この全体ミーティングでは、各事業の現状を共有したり、ビジョン・ミッションについて改めて理解を深めたり、それぞれが抱えている課題や目標を共有・提案をしたりします。そうすることで、様々な立場の人々が集まる強いチームとして、ビジョンに向かって進んでいけると考えています。

そんな工夫をすることで、manmaは少数ながら、そしてそのメンバーのほとんどが学生や社会人でありながら、株式会社としての事業を回すことができていると考えています。もし、今後学生でありながらチームを回していきたいと考えている人にとって、少しでも参考になれば嬉しいです。

新居日南恵(におり・ひなえ) 1994年生まれ。東京出身。慶應義塾大学大学院システムデザイン・マネジメント研究科在学。2014年に"いまの女子大生の手で安心して母になれる社会をつくる"をコンセプトに掲げ、任意団体「manma」を設立。2015年1月より学生が子育て家庭の日常生活に1日同行し、生き方のロールモデルに出会う体験プログラム「家族留学」を開始。

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