面接は「見た目」が7割! 内定を勝ち取るふるまい方
「コミュ力」に悩む学生へ贈る言葉(8)
6月になり、就職試験の面接が解禁になりました。大手企業の面接がはじまり、第一志望の会社の面接に向かっている4年生は緊張の毎日ですね。
最終段階は面接ですから、内定に至るには何といっても面接が勝負になります。コミュニケーション力が決め手ということですね。
では面接本番でのコミユ力の最終チェックです。
「ノンバーバル」が大事
バーバルとノンバーバルという言葉を聞いたことがありますか?
バーバルは「言葉」でノンバーバルは「言葉以外」ということ。声の大きさ、高さ、表情、しぐさなどのことです。よく、第一印象を決めるのはバーバル3割、ノンバーバル7割と言われます。
「面接は第一印象が重要」という意識は浸透してきており、第一印象でノンバーバルを意識して練習する人は増えてきました。
第一印象のノンバーバルでは、はじめのあいさつを笑顔で大きな声で言う。こう書くと単純なようですが、その第一印象が面接の流れを決めると聞けば、おろそかにできないはずです。「面接は第一印象の裏付けをとるようなもの」という面接官もいるくらいですから。もう一度チエックしてみましょう。
第一印象の数秒だけでは面接は終わりません。30分にわたる面接であれば話す中身はもちろん大事ですが、面と向かって話しているのですから、言葉以外、ノンバーバルでも多くのことが相手に伝わります。話す内容、バーバルにばかりこだわっていませんか? まじめな人ほど、覚えてきたことを読み上げているような、まるで頭の中の言葉を再生しているような状態になることがあります。緊張感からつい早口にもなりがちです。
面接は会話です。相手と面と向かっているわけですから、いかに相手に伝えるか、わかりやすく話すかに気を使いましょう。そのためには、ゆっくりと、相手に言葉を投げかけることです。早口にならないように、適宜、間をとりましょう。
中身に合った話し方も必要です。「チームワークが得意です」と言いながら暗い顔をしていては、中身に合っていない。前向きな話をしたいので、全体的には明るいトーンで話すことを練習します。かといって、失敗談の時までヘラヘラしていてはおかしいですね。
いつも表情が変わらない人は、仮面をかぶっているという印象を与えてしまいます。企業が知りたいのはその仮面の下にどんな素顔があるかです。本音が引き出せないと、採用するにはリスクがあります。本音を引き出すために、ことさらに突っ込まれて、圧迫気味の質問をされることになりがちです。
三大質問を準備
面接ではどんな質問をされるのか、それが一番心配なところですね。多くの場合、まずはみなさんが提出して通過しているエントリーシートに書いた内容についての質問からです。
ですが、面接官によっては、エントリーシートには全く触れず、エントリーシートで聞かなかったことを聞いてくる人もいます。すべての質問に答えを用意して考えておくわけにはいきませんが、やはり三大質問に答えられるようにしておくことが大事でしょう。
三大質問とは
1.自己PR(自己紹介)
2.学生時代力を入れたこと
3.志望動機
です。
これらをエントリーシートでは400字くらいで答えていたとしても、面接で聞かれた場合は400字すべてを話すと2分くらいになり、面接では長すぎます。面接の質問には長くても1分以内で答えるのが適当です。話が長い人は嫌がられます。集団面接の場合は話が長い人は他の人の時間を奪うことになってしまうことになるからです。せっかくの話も、長くなると聞く人は途中から飽きて、興味を失ってしまうかもしれません。はじめから200字くらいにまとめておけば、焦らずに話すことができます。
エントリーシートは十分内容を練り上げる必要がありますが、面接は本音でぶつかろう! いくら作りこんで準備しても人事はプロです。化けの皮は必ずはがされます。できる準備は万全にした上で、いい意味で自分をさらけ出してほしいです。それで落ちるなら、「落としてくれてありがとう、合わない会社に入らなくてよかった」と思うのが負け惜しみではなく、正解なのです。
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