半年で中国語の検定最上級を取得するまで留学経験なしからのマルチリンガル(6)

東京大学大学院 秋山燿平

東京大学大学院 秋山燿平
2016/6/1

秋山燿平の留学経験なしからのマルチリンガル

第4話では言語学習に適したマインドセット、そして前回は具体的な言語学習法をお伝えしました。しかし、まだはっきりとイメージが掴めていない人も多いことでしょう。

そこで今回は「私が半年で中国語の検定最上級(HSK6級)を取得した軌跡」を詳細にお伝えすることによって、具体的な例をお示しできればと思います。

※HSKの5級と6級は数年前から「合格/不合格」が明示されなくなりました。ただ、「以前は6割で合格と表示されていた」という表記は今も存在します。そのため、今回は6割以上の得点で「取得」としました。

挑戦を宣言「始める前から環境づくり」

2014年8月、大学院入試を直前に控えた私は「試験に合格したら、もう一つ言語を勉強する」と決めていました。アジアの言語に手をつけたいという思いと、これからの需要を考えて中国語を選択しました。そして私は、9月からの開始に向けて周りの中国人に「これから中国語を勉強する。始めたら手伝ってくれ。」と宣言しました。この結果、いつでも中国語が実際に使える環境が、学習開始前にできました。

全体像を把握「文法簡単、発音難しい」

中国本場の火鍋とともに

9月1日、大学院に合格した私はさっそく書店に向かい、簡単な参考書と単語帳を買いました。参考書をざっと読んで、前回お伝えしたリストに従って全体像を把握します。

文字はアルファベットか→漢字

発音は日本人にとって難しいか→かなり難しい

出てくる単語は日本語や英語と共通点があるか→約半分が日本語から推測可能

SVO型かSOV型→どっちもあるが、メインは英語のSVO型

動詞はどのように活用するか→活用しない

過去形はどのように作るか→厳密にはなく、過去を表す単語で表現する

疑問文はどのように作るか→語尾に一語つけ加えるだけか、分からないところを疑問詞に置き換えるだけ

この結果、「中国語の最大の壁は発音で、初めの段階では文法は問題ないだろう」と結論づけました。そこで初めのうちは文法はほとんど勉強せず、発音に力を入れました。まずインプットすべき単語や表現をノートに書き出すときに併せて発音記号を記し、毎日CDを聞いて発音したり、中国人に発音を直してもらったりしていました。

※この段階でインプットすべき単語等は前回の内容を参照ください。

WeChatを使い倒す「研究時間も中国語」

WeChatの画面

ある程度のインプットが済んだら、実際に中国人と会話を始めます。毎日のように使ったのは中国版LINEともいわれる「WeChat」。「このツールを使うときは中国語しか使わない」というルールを決めて、相手の中国人にもお願いして徹底しました。どうしても分からないことがあったときはツールをLINEに変えて質問したほどです。そして、重要な事はノートに書き出しました。大学での研究の待ち時間も「WeChat」を使い、中国語の勉強時間に活用しました。

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