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教養

スペイン語から始めた語学学習 留学経験なしからのマルチリンガル(1)

東京大学大学院 秋山燿平

2016/3/16

秋山燿平の留学経験なしからのマルチリンガル

みなさんこんにちは、東京大学大学院の秋山燿平と申します。私は海外に短期滞在したことはありますが、留学したことはありません。しかし現在ではビジネスレベルで5カ国語、日常会話レベルまで含めると7、8カ国語を話すマルチリンガルになりました。親もTOEIC300点台のドメスティック家庭からなぜ語学に手をつけようと思ったのか、具体的な学習法も含めてお話しします。語学学習に悩んでいる人の参考になればと思います。

サッカー選手を目指した少年時代

私の一つ目の人生の転機は中学時代に訪れます。小学生の時にサッカー、体操、水泳など多くのスポーツに取り組んでいましたが、中学からはサッカーの強豪チームに入団することになりました。入団当初は「プロの選手になって、海外でプレーしたい......」と本気で思っていたのです。しかしすぐにそんな甘い思いは打ち砕かれました。フィールドで実際に感じた、本当にプロになる選手達の圧倒的な存在感。チーム内でレギュラーになれるかどうかの境界線上にいた自分に、太刀打ちできるはずもありませんでした。

「自分はプロになれない」。その思いは徐々に確信へと変わっていきます。

悩みに悩んだ末、私は強豪チームをやめるという決断をします。そこからは勉強に大きく方向転換をし、難関進学校を目指して1年間受験勉強に励みました。しかしこれまで全身全霊でフィールドを走り回ったサッカー少年時代は、私に素敵なものを残してくれたのです。サッカーを諦めた私は、次のように考えるようになりました。「今まで見ていた海外サッカーの実況やスター選手のインタビュー、直接話を聞けるようになれたらいいな......」。このように、サッカー選手を真剣に目指した経験が、語学を始めるきっかけとなったのです。「いろんな言葉を理解できるようになりたい」。この漠然とした思いを持って、私は難関私立高校に入学します。

時間あるし、挑戦してみよう

入学した高校は受験教育に非常に力を入れる学校でした。入学してすぐに大学受験生としての意識を植え付け、長時間の勉強に向かわせます。クラブ活動は最大で週に2、3回程度。好きだったサッカーを趣味として続けたいとは思っていましたが、結局入ることはありませんでした。そのため、勉強は忙しかったのですが、1、2年生の時はある程度の時間的ゆとりがあったのです。特に私は兵庫県から高校のある奈良県まで片道2時間近くかけて通っていたので、電車の中での時間は何かを始めるのに十分なものでした。そこでサッカーを諦めた際に生まれたあの興味のタネが芽生えます。

「この時間に、何か新しい言語を習得してみよう」

この思いは日に日に強くなりました。いてもたってもいられなくなった私は、誰にも言わずに参考書を買い、行き帰りの電車内でスペイン語の独学を始めます。これがドメスティック家庭から、マルチリンガルが生まれる第一歩です。

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