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教養

受験勉強と探求活動の両立に悩んだ高2 東大推薦入試への道(1)

東京大学1年 笹森ゆうほ

2017/1/25

こんにちは。東京大学1年の笹森ゆうほと申します。2016年度から、東大で「推薦入試」が始まったのをご存知でしょうか? 私はこの推薦入試の第1期生として合格し、昨年4月から東大で学んでいます。

この連載では、なぜこの入試に挑み、どのように合格まで至ったのか、振り返りつつお伝えできればと思います。「結局東大の推薦ってどんな人が受けていたの?」と疑問に思っている同年代の大学生の皆さんや、アルバイト先の塾で東大推薦志望の生徒をお持ちの方などに、何か役に立つことがあればと思います。

一部メディアでの報道もあり、「東大推薦」というと「理解不能なほど賢い人」「ハーバードに合格するような人」といったイメージをお持ちの方もおられるでしょうが、残念ながら僕は東大模試でA判定をとったこともなければ、高校2年の夏まで日本を出たことすらありませんでした。

私は北海道出身で、札幌の地方公立校で高校時代を過ごしました。東大合格者も輩出する進学校にいたこともあり、ぼんやりと東大を目指したこともありましたが、将来の夢や目標はなく、志望動機も「日本で一番偏差値が高いから」という程度のものでした。

筆者近影

転機になったカンボジアでの経験

そんな僕に転機が訪れたのは高2の春。「1度海外に行ってみたいし、ただの旅行では得られない経験をしてみたいな」と考え、北海道主催の国際交流プログラムに応募したのです。無事に選考を通過し、夏休みに1週間カンボジアを訪れました。戦争博物館やNGOの活動現場などを見学したのですが、最も強く印象に残っているのが田舎の小学校での体験です。

私は中学生の頃、途上国の小学生に奨学金を送るボランティア活動に参加していたのですが、このプログラムで偶然にも、その頃の奨学金送付先の小学校を訪れることができました。ボランティアをしていた頃は、満足のいく金額を集め達成感を得ていたので、自分の活動の成果がこの目で見られると思い、ワクワクして小学校を訪れました。しかし、そこで目の当たりにしたのは、予想とは程遠い厳しい現実でした。

学費を払えない貧しい家庭はかなり多く、支給希望者数に対して奨学金は全く足りていませんでした。また、小学校自体の数が少なく、通学距離が20キロほどになってしまうために学校に通えない子供達もいました。彼らは学校の隣に粗末な小屋を建て、そこで身を寄せ合って暮らしていたのですが、その原因は政府による学校建設の遅れなのです。奨学金だけではどうにもならない現実に言葉を失いました。

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