CDを聞いてから最低5回の音読を!
"英語発信力"強化講座(4)
今回も簡単な英語表現の幅を広げることから始めましょう。相手や状況に合わせて表現を変えることができるが、これまでの受験英語とビジネスの現場でも使える英語の違いです。常に表現の幅を広げることを意識してください。
【ミニテスト】
(1)What's wrong?(どうかしたの?):(3語)?
(2)For example?(たとえば?):(2語)?
(3)I see.(わかった):(2語).
(4)I'll see.(考えてみるね):(3語).
(5)I know.(もう知ってるよ):(3語).
(6)I'll try.(やってみます):(5語).
(7)I'm full.(おなかいっぱいです):(3語).
(8)I'm very hungry.(おなかぺこぺこ):(2語).
(9)He's very angry.(彼すごく怒ってる):(4語).
(10)He is nice.(彼は良い人です):(3語).
【解答・解説】
(1)What's wrong? は、体調が悪そうな人や落ち込んでいる人によく使う表現です。What's the problem? (何が問題なの)やWhat's the matter with you?(どうしたの)と同じように使われます。Are you all right?(大丈夫?)でもOK。
(2)例えばと言うと、まず浮かぶのが、For example.です。ちょっと勉強したひとなら、For instance?も出てくるでしょう。時には、Like what?(何みたいに?)と言ってみましょう。具体例を聞くときに使う表現で、少し砕けたニュアンスになります。
(3)I see.は、See=見える=わかるから来ていますが、言い方によっては肯定的な意味で「わかった!」と言う場合と否定的な意味で「わかったよ!」と場合があります。Got it! とも言います。こちらは友人や同僚の間でよく使われる砕けた表現です。
(4)I'll see.は、「ちょっと考えてみるね」と言うときの代表的な表現です。Yes/Noをはっきりさせたくないときの一言です。I'll think about it.とか、I'll find out.と言ってもOKです。I'll decide later. (後で決めるよ)も同じような意味になります。
(5)I know it.でもOK。強く言うと「もう知ってるってば!」という感じになるので要注意。I knew it! だと、「やっぱり!そうなることは分かってた」。I understand.は「言うことはわかった」で、賛否を明確にしたくないときなどに良く使われます。
(6)「やってみます」という時は、簡潔にI'll try.と言ってかまいませんが、私はアメリカにいるときに、I'll give it a try.と言う表現をよく耳にしました。GiveやGetを使いこなせるようになると、リズムのある口語表現ができるようになります。
(7)I'm full.は、「おなかパンパン」といった感じです。I've had enough.とかI can't eat any more.と言うこともできますが、どちらも少し砕けた表現です。断るときには、I've had enough, thank you.と言えば失礼な感じを持たれることはありません。
(8)「おなかペコペコ」という時には、I'm very hungry.で構いませんが、I'm starved!とも言います。「餓死しそう(そのくらいペコペコ)」と言う少々大げさな表現です。I'm famished.とも言います。私が洋画で出会ったとき、聞き取れなかった表現です。
(9)He is very angry.で何ら問題はありませんが、He is so upset.と言う表現もよく使われます。私はこちらの方をよく耳にした覚えがあります。He is furious.と言うと立腹しているという感じです。furious=extremely angryの意味になります。
(10)He is a nice person.とも言います。先日、電車で怖そうな外国人が私の方に向かってきました。何事かと思ったら、私の横に立っていたご老人に席を譲ったのです。You're a gentleman. と小さな声をかけたら、嬉しそうに照れ笑いしていました。その日は、彼の笑顔が浮かび一日中ホカホカした気持ちで過ごすことができました。
英語学習アドバイス:音読の具体的トレーニング法
前回は、海外に行かずにTOEIC900点以上をとった皆さんの共通点が音読したことだと紹介しました。ところが音読しても、上達しないという声も聞きます。そこで以下に、音読トレーニングを効果的なものにするための注意事項を紹介します。
1.音読前にCDを聞く:いきなり音読すると、間違った発音のまま覚えてしまいます。CDを聞き自分も一緒に音読し、発音を修正します。繰り返しの基本は5回です。1回だと進歩が見えません。2~3回繰り返すうちに進歩が見えて元気も出ます。
2.音読で覚えたら使う:音読すること自体が自己目的化している人はいませんか? 音読は"使う"ための準備運動と考えましょう。音読で覚えた表現はどんどん使ってみましょう。使って間違いを重ねましょう。間違いの回数の多い人から、順に伸びていきます。音読に限らず、英語トレーニングは間違いを楽しむプロセスです。
Let's enjoy making mistakes. One mistake is one progress! ......ご健闘を!
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