TOEICを受けて自分のレベルを確認しよう!
"英語発信力"強化講座(1)
高校までは、みなさん「受験英語」を勉強してきました。大学生になり実社会が視野に入ってくると、求められる英語の質が変わってきます。大卒の90%以上が企業に就職します。したがって、実社会の英語とは、企業で普通に使われている英語と言ってもいいでしょう。とくに会話で使われる英語は、中学レベルの単語や構文を基本にして、状況に応じて様々に言い換え、テンポ良く発信できる短い英文がほとんどです。
私は英語を使ってきて「あっ、また同じ表現を使った。別な言い方はないものだろうか?」と、何度も自己嫌悪に陥ったことがあります。本稿では、このようなことがないよう、皆さんの英語表現の幅を広げ、英語の学び方も学べる講座にしたいと思います。
本講座は3部構成です。10回の連載ですが簡単なものから始めていきましょう。「ミニテスト→解答・解説→英語学習アドバイス」の3部構成です。では、さっそく始めましょう!
【ミニテスト】
(1)Hello! :(1語)!
(2)How are you? :(4語)?
(3)I'm fine. :(2語).
(4)Thank you. :(1語).
(5)Thank you very much. :(1語)?
(6)Excuse me? :(2語)?
(7)I'm sorry to be late. :(3語).
(8)How do you do? :(4語)?
(9)What's your name? :(5語)?
(10)My name is Kenichi Yamada.:(3語).
【解答・解説】
(1)Helloは電話ではよく使われますが、普段はあまり使われなくなってきました。Hello! よりHi!と挨拶する方が多いようです。Hi! There! と言うこともあります。Hey ということもありますが、きつく聞こえる場合もありますので要注意です。
(2)How are you.は、(とりあえず)こんにちは、という感じ。How are you doing.の方がより頻繁に使われ、かつより気持ちがこもった挨拶になります。このdoingに特定の意味はなく、気分や仕事の具合などを「調子どう?」という感じで尋ねる際に使われます。
(3)「元気ですよ」という時に、I'm fine.と言うのは定番表現ですが、I'm OK. と言ってもOKです。親しい同志の会話でよく使われます。
(4)Thank you .と言ってかまいませんが、友達同士など気心の知れた相手同士の会話では、「どうも!」という感じで、Thanks!が多用されます。
(5)「サンキュー・ベーリーマッチ」は昔から、「どうもありがとうございます」の定番表現ですが、普段の会話では、Thanks a lot.がよく使われます。
(6)相手の言っていることを聞き取れなかったときに、「すみません。もう一度言っていただけますか」という意味で、Excuse me?というのが普通ですが、Come again?と言うと「もう一回言って?」という感じで、カジュアルな言い方になります。
(7)「遅刻してごめんなさい」は、I'm sorry to be late.と習い、私もこれ一辺倒で来ましたが、実際はSorry、I'm late.の方が普通に使われます。
(8)How do you do.でもOKですが、堅苦しく聞こえます。私は初めてアメリカに行ったとき、もっぱらこの表現を使っていました。しかし、ほとんどの人はNice to meet you.を使います。おススメはこちらです。
(9)What's your name? は、先生が生徒に「君の名は?」と聞くように上から目線の言いかたに聞えます。May I have your name ? だと、「お名前を教えていただけますでしょうか?という感じで、堅苦しく聞こえます。I'm Tanaka. And you are~と言えば自然に相手の名前を聞くことができます。
(10)My name is Kenichi yamada.という英語を見て「これ以外の言い方があるの?」と思った人もいると思います。これでもいいのですが、I'm Yamada Kenichi.の方が普通です。My name is~よりI'mが、名前も苗字が先に来ることが多くなってきました。言葉は変わります。いろんな言い方があるときは、使ってみて違和感の少ない方を選べばいいでしょう。私は迷ったときは音読しやすい方の表現を選ぶようにしています。
英語学習アドバイス:まずは、自分の「レベル」を確認しよう
みなさんは自分の英語の実力を把握していますか? レベルを知らずに、的外れな教材や方法を選んで苦しんでいる人が大勢います。ほとんどの人は高校までに英検を受けたと思いますが、大学生になったらTOEICを受け自分のレベルを確認しましょう。
会社に入ると、ほぼ全員がTOEICを受けさせられます。日本では年間200万人以上が受検し、世界では約150か国で700万人が受けています。600点が使える英語の入り口とされています。もし何回受けても450点に届かなければ、TOEIC Bridgeテストを、700点を突破するようならTOEIC S&Wテストを受けてみましょう。
自分のレベルを知る。英語学習はここから始まります。「勉強してから受ける?」は、逆です! まず受けて、自分のレベルに合ったトレーニングをするのが正道。レベル別のおススメトレーニングは、次回以降に紹介していきますので楽しみにしてください!
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