変わる時代の羅針盤 物語のある靴・小物とつきあう

MEN’S EX

■長谷川 哲哉さん(日動画廊 常務取締役)

「自分を振り返ることのできる、モノの背景を楽しんでいきたい」

【勝負靴】サンクリスピンのホールカット

【ゲンカツ小物】ココマイスターのコインケース&ジョンロブのシューホーン

昭和60年生まれ。2012年、結婚を機に、1928年に創業した日本で最も歴史ある洋画商である日動画廊に入社する。この日は八丁堀の「nichido contemporary art」にて撮影。新たな作家・作品の探究に情熱を燃やす。

画商の世界に入り、1点物のアート作品を扱うようになってから、物への見方が変わったという長谷川さん。どんな人が、何にこだわって作ったのか。そして自分がどんな風に付き合っていけるのか。その背景に思いを巡らす。

「シューホーンは、誕生日に友人から贈られたもの。お客様のご自宅に作品をお届けする際に、靴をスマートに脱ぎ履きできるようにと、僕の仕事での風景を思い浮かべて選んでくれたのか。嬉しいですね。毎日持ち歩いています」

ホールカットの美しさに惹かれたというサンクリスピンの靴は、自社の創業90周年記念パーティを機に購入。節目に手に入れた1足とあって、特に思い入れがあるという。そして、使い込み艶を増すコードバンのコインケース。素材の魅力や時間の流れを感じさせる繊細なアイテムは、もはやアートだと語る。「アートは時代の変化に左右されますが、本当に気に入って手に入れた作品は、時代の評価なんて関係ありません」。小物にもアートにも、時代を超えて堪能できるモノガタリを追う。


■廣瀬 淳さん(アークプランニング 合同会社 代表)

「もうしばらく、このスタイルで。そう信頼を置けるモノとともに」

【勝負靴】ミヤギコウギョウの内羽根ストレートチップ

【ゲンカツ小物】紺無地タイ

昭和43年生まれ。薬品会社勤務後、マーケティングトレーナー資格を取得。2007年に現会社を設立し、製薬企業コンサルタントや人材開発支援を行う。また「YOSOI」を設立し代表取締役も務め、顧客に向けて装いを提案するという別の顔も持つ。

6年前に起業した廣瀬さんにとって、平成は変化の時代だった。

「起業時に、所有物を一新しました。先輩経営者からも、いいモノを身に着けなさいとお言葉をいただいて。経営者としてブレない、芯が通ったアイテムを身に着けようと、ソリッドなスーツ、タイ、それに合う正統な靴と、装いを整理したのです」。

その際手にしたのがミヤギコウギョウのオーダー靴。新たな1歩を踏み出した節目に、ジャストフィットな1足を手に入れたことが、とても意義深く感じた。そして、誰に対しても誠実でいられるようにとこだわる、紺無地タイにも思い入れが強い。

「着用しているドレイクス(上の写真・右)、MEN’S EXを見て購入したマリネッラ ナポリのワンポイントタイ(中)、サルト銀座でオーダーしたこのスーツと共布のタイ。仕事で常に臨戦態勢でいられる、間違いのないスタイルですし、この先60歳までコレで行こうと。信頼できる、今の答えです」

撮影/若林武志〈静物〉、彦坂栄治(まきうらオフィス)〈人物〉、武蔵俊介〈静物〉、久保田彩子〈静物〉、長尾真志〈取材〉、恩田拓治〈取材〉、荒金篤史〈取材〉、手塚 優(BOIL)〈取材〉、村上 健〈取材〉 スタイリング/武内雅英(CODE) ヘアメイク/松本 順(辻事務所) 構成・文/小曽根広光、伊澤一臣 文/吉田 巌(十万馬力)、秦 大輔、安岡将文、川瀬拓郎 イラスト/綿谷 寛 撮影協力/GOOD MORNING CAFE虎ノ門、EASE

MEN'S EX

[MEN’S EX 2019年1月号の記事を再構成]

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