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就活に「失敗」した3つの理由

フリーランスで生きていく(5)

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NIKKEI STYLE

就職活動を経て新卒で入社した東証1部上場企業を2カ月で退職し、フリーランスになった筆者。たった2カ月の会社員生活でも学んだことがたくさんあり、非常にいい経験になったと自負しています。その経験は間違いなく糧になっていますが、「2カ月で退職」という部分だけ切り取ってみると、もしかしたら筆者の就職活動は「失敗」だったと言えるのかもしれません。

退職した大きな理由になったのは、いくつかのミスマッチが重なったこと。筆者と同期入社メンバーの仕事に対する価値観のミスマッチ、筆者と先輩のモチベーションのミスマッチ、思い描いていた理想と現実のミスマッチなど......。筆者は1社しか経験できていないので、他の会社のことは知りません。そのため机上論になってしまいますが、「もしかしたら他の会社を選んでいたら、退職しなかったかも......?」と、何度か思ったこともあります。

そこで今回は、今フリーランスで大手、中小、ベンチャー問わず、様々な規模の企業と関わっていく中で改めて思う、「私が就職活動を成功させられなかった3つの理由」を紹介したいと思います。

理由(1):大手企業しか見ていなかった

筆者は学生時代、インターンや学生団体に所属して活動する、いわゆる「意識高い系」とは真逆と言ってもいいくらいの、「意識低い系」の学生でした。インターンはヘッドハンティングされた選ばれし学生のみがいける招待制のイベントのようなものだと思っていたり、エントリーシートは履歴書のようにコンビニで買えるものだと思っていたり、SPIという言葉を初めて耳にしたときは、FBIのような就職活動を裏側でとり仕切る謎の組織かと思ったり......。とにかく就職活動に対する意識は、かなり低いほうだったのです。

そんな筆者は、たくさんの企業を調べようという発想もなく、大手就職活動支援サイトのトップページに流れてくる大手企業だけチェック。テレビ局や有名なメーカーなど、名前の聞いたことのある企業にエントリーし、大手広告代理店のクイズのようなエントリーシートを書くこと自体に舞い上がり、浮き足立った就職活動を行っていたと思います。

今フリーランスになって、大手、中小、ベンチャー問わず、様々な規模の企業と関わっていく中で思うことは、社風や組織環境は会社の規模によって大きく異なってくるということ。逆に言えば会社の規模がある程度同じであれば、社風や組織環境は、それほど大差はないのではと感じています。例えば大手企業だと、ある程度は年功序列、研修制度が整っている、社内にノウハウが蓄積されているので先輩が解決方法を知っているなど、会社によって違いはあれど、大きな枠組みで見れば、例で挙げたような似た部分が多くあります。一方でベンチャー企業は、実力次第で若くして取締役にもなれる、研修はなく自ら仕事を生み出さないといけない、社内に事例がないなどの特徴が挙げられるでしょう。

就職活動中の過去の自分に向けてアドバイスができるのであれば、「大手企業に何十社もエントリーするよりも、とりあえずベンチャーや中小企業にもエントリーしろ!」と伝えたいです。エントリー数が少なくても大手、中小、ベンチャー、それぞれの社風に触れることで、仕事への価値観が変わると思います。

理由(2):似たような価値観の人にしか話を聞かなかった

OB・OG訪問をする場合、だいたいは行きたい企業で働いている先輩を探すのではと思います。そのニーズに対応しようと、学校の就職課にあるOB・OG名簿には、有名な企業、少なくとも株式会社○○に所属する先輩しか載っていません。就職活動を行う学生向けに作っているのだから、会社員しか載っていないのは、当然なのですが......。

しかし世の中には、企業に所属せずとも、素敵な人生を歩んでいる人はいます。「いろんな人に会う」ではなく「OB・OG名簿に載っている人に会う」という選択をしている時点で、「企業で働いている」という似たようなジャンルの人の中からしか、会う人を選べなくなっているのです。

例えば、筆者はフリーランスになってから、いろいろな生き方をしている人と出会えるようになりました。会社でエンジニアをやりつつ、モデル活動に励む男性、都内を中心に活動する真っ白なパフォーマー集団、ラオスやカンボジアでサッカー教室を開催している人、子供と夫を引き連れてシリコンバレーに新たなビジネスを求めて移住した女性など......。

筆者も学生時代には、数人のOB・OGに会いました。そしてたくさんの刺激を受けたのは事実です。しかしそれは学生だったから。会社員になったら、同じ会社員と会うだけでは刺激になりません。学生時代の筆者は、その刺激が続くものだと勘違いしていました。もし余裕があれば、学生のうちに、「社会人」というジャンルの刺激だけではなく、そのほかの刺激も体験しておくべきでしょう。その刺激はきっと、「働くとはなにか?」を考えるきっかけになるはずです。

理由(3):時期にとらわれすぎた

就職活動には「解禁」と呼ばれるものがあります。特に2015年には「就職活動時期の後ろ倒し」が連日ニュースでも話題となっていました。しかし今年、2016年に行われる就職活動の解禁は、会社説明会は3月1日、そして面接は6月1日と発表。説明会の解禁は2015年と同様ですが、面接は2カ月の前倒し......。このスケジュール変更に戸惑う学生も多くいるようです。

筆者は、当時の自分を振り返って「4年生になったから就職活動をしなくてはならない」という工場のベルトコンベヤーに乗っただけのような、時期に流された就職活動をしていたから、よく考える暇もなく、内定をゲットし、就職してしまったと思うのです。周りがエントリーをはじめたから、エントリーをし、筆記テスト対策の参考書を買って、面接に行って、なんとなく内定......。そこには自分なりの「考え」が欠如していたと感じます。

極論、「4年になったから」という動機だけの就職活動なら、しなくてもいいと思います。一度時期に流されるのではなく、自己に流される時間も人生には必要です。自分なりのタイミングがくれば、進むべき道が見えてくることもあります。筆者は就職活動が終わってからですが、自転車の旅に出ました。そこでは自己に対する理解が深まり、自分の声に耳を傾ける大切さを実感できたと思います。自転車の旅によってやっと、アイデンティティーが少し見えたと実感しています。就職活動の時期に合わせることも大切ですが、自分のリズムに合わせるという選択肢も忘れないでほしいです。

八木彩香(やぎ・あやか)
 フリーライター。1991年2月、東京都出身。早稲田大学卒業。学生時代はサッカーに励み、大学女子サッカー選手権で優勝し日本一に。東証1部上場企業を2カ月で退職し、現在はライター、編集者として奮闘中。フリーライターでありながら特技はフリーキックです。ツチノコを探し求めて自転車で日本中を冒険しました。好きな言葉は「ハクナマタタ」(どうにかなるさ、の意味)。ツイッター(https://twitter.com/___hachimo___)はこちらから>>

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