検索朝刊・夕刊LIVEMyニュース日経会社情報人事ウオッチ
NIKKEI Prime

朝夕刊や電子版ではお伝えしきれない情報をお届けします。今後も様々な切り口でサービスを開始予定です。

検索朝刊・夕刊LIVEMyニュース日経会社情報人事ウオッチ
NIKKEI Prime

朝夕刊や電子版ではお伝えしきれない情報をお届けします。今後も様々な切り口でサービスを開始予定です。

検索朝刊・夕刊LIVEMyニュース日経会社情報人事ウオッチ
NIKKEI Prime

朝夕刊や電子版ではお伝えしきれない情報をお届けします。今後も様々な切り口でサービスを開始予定です。

NIKKEI Primeについて

朝夕刊や電子版ではお伝えしきれない情報をお届けします。今後も様々な切り口でサービスを開始予定です。

/

「文学部女子」は 就活に不利って本当?

どうする? 女子のキャリア(19)

詳しくはこちら

NIKKEI STYLE

女子学生のみなさんの中には、文学部に在籍する方も多いのではないかと思います。大学に進学するとき、「文学部は就職でつぶしがきかないよ」とアドバイスされた人もいるかもしれませんね。本当に就活で文学部は不利なのでしょうか。同じ大学で同じ文系でも、経済学部や法学部といった学部に比べて、エントリーシートで落とされてしまう確率が高いのではないか、と不安になる人もいるようです。

実際はどうかというと...。男女問わず、相対的に広い目でみると、文学部が就活で不利になるのは事実だと思います。いくつか理由はあると思いますが、主に「ビジネスとの接点がない」「仕事上で専門性とよべるものがない」といったことが挙げられるでしょう。

例えば、「企業法務の仕事をしたい」と法学部の学生が言うと、学んでいることとやりたい仕事との接続が明確です。「金融について学んできた」という経済学部の学生が金融機関を志望するのもわかりやすく、突っ込んだ志望動機が聞きやすい。そういった意味では、学んできたこととの接続が難しい文学部の学生が、一般企業で志望動機を語る難しさや、企業の受け取り方に違いがあるのも仕方ないのかもしれません。

大学の専門と仕事は直結しなくていい

「大学」という学びの場が、ある意味で社会に出ていくための「職業選びの場」になっている事実は厳然としてあります。だから、大学に進学するときに、「ああいう仕事がしたい」という目標が明確にあって大学選びや学部選びをしていれば、それはもちろん就活との接続もスムーズに行くに決まっています。

実は私も文学部出身、それも国文学科出身です。古典を原書で読んだり、漢文を読んで解釈したり、日本語という言語の仕組みを学んだりしましたが、今振り返っても「社会に出て役に立てよう」と思って勉強したことなんてなかったですね。仮に「マスコミで文章を書く仕事がしたい」と思ったとしても、国文学科で学べば文章がうまくなる、なんてことはないように思いますし。学者になりたい、とか、相当な語学力が身につく、とかいうならともかく、職業とリンクしない学部に進学した、ということは文学部に共通する事実のような気がします。

私は前職で、長い間、新卒採用にまつわる仕事をしてきて、何百という企業を担当してきました。確かに、一定、学部にこだわる企業はありました。専門的な分野を担ってもらうとか、基礎知識が必要だということが明確な企業群、またはものすごい数のプレエントリーがあってフィルターのひとつとして使いたいといった企業です。でも、実はごくごく一部でした。通常企業は、大学名に比べて学部名へのこだわりはよほど小さかったと思います。

私はあくまで、大学はやっぱり「学びの場」だと思っています。学問や学びとは、「知りたいこと、深めたいことを、思い切り知って深めること」だと思うのです。だから、あなたが進学するとき、将来の職業とリンクしなくても、「この世界に思い切り浸かってみたい」と思ったのであれば、その進学理由は正解だったのではないでしょうか。どうしても通ってみたい大学で、学部はどこでも良かった、という理由で進学したとしたら、「どうしても通ってみたい大学は、自分にとってどんな場になったか」の答えも出始めているかもしれません。「やりたいことがなくて、なんとなく選んだ」という人にとっても、大学で「やりたいこと」を探す日々の中に、なんらかの答えが見えてきたかもしれません。

日本の企業が新卒入社者に求める要素が、スキルであることはごくまれです。スタンスだったりポテンシャルだったり、曖昧だけれど、「うちの会社で活躍イメージがわく人か」という目で見ていることが多いと思います。つまり、みなさんが思うよりずっと、「どんな人か」を見ているということです。やりたいことが明確で、学んできたこととリンクしていても、その仕事をいきなり任せてあげられるかどうかはわからないし、学んできたことが実践で活かしていけるかどうかはわからない。逆に言うと、あまりやりたいことが固定されすぎていても、困ってしまう企業も多いのです。

「どんなことを学んできたのですか?」と問われて、「自分の学んできたことは求められていないのかも」と思いすぎる必要はありません。どんな理由で学びたいと思ったのか、学んでどう感じたのか、なぜ大学院に行かずに就職しようと考えたのか、あなたのことがわかるように語れれば充分だと私は思います。実際に私もそういう視点で面接をしてきましたし、同じような考え方で選考している企業もたくさんありました。一部企業では不利になるからこそ、「自社にとって優秀な人を採用するチャンス!」と考える優良企業もたくさんありました。文学部エントリーを歓迎する企業はいっぱいありますよ!

文学部女子ならではの能力

一般的に、女子学生は、男子学生に比べて社会性に富んでいてコミュニケーション能力も高い傾向があります。その上、大学で感性を磨く学問をしてきたのです。ひとつの言葉や文章を大切に研究してきたあなただからこそ、自分をどう表現するかにも長けているはず、と思ってみてはでどうでしょう。自分のした選択を、自分の言葉で語ることができ、それによって自分らしさを表現できることは、専門性に勝るとも劣らない魅力だと私は思います。

文学部は就活に多少は不利な面もあるかもしませんが、不利を知り、補いつつ、不利を裏返して有利にしてしまいましょう。きっと、あなたとの出会いを待つ企業が見つかると思いますよ!

堂薗 稚子(どうぞの わかこ)
1969年生まれ。92年上智大学卒業後、株式会社リクルート入社。人材系事業の営業職を経て「就職ジャーナル」副編集長、「リクナビ派遣」編集長、カンパニーオフィサー、ダイバーシティ推進マネジャーなどを歴任。13年、株式会社ACT3設立。女性活躍支援など、企業の組織開発・人材開発にかかわる調査・企画立案、コンサルティング・研修・講演などを行う。著書に『「元・リクルート最強の母」の仕事も家庭も100%の働き方』(KADOKAWA)。二児の母。

春割ですべての記事が読み放題
有料会員が2カ月無料

有料会員限定
キーワード登録であなたの
重要なニュースを
ハイライト
登録したキーワードに該当する記事が紙面ビューアー上で赤い線に囲まれて表示されている画面例
日経電子版 紙面ビューアー
詳しくはこちら

ワークスタイルや暮らし・家計管理に役立つノウハウなどをまとめています。
※ NIKKEI STYLE は2023年にリニューアルしました。これまでに公開したコンテンツのほとんどは日経電子版などで引き続きご覧いただけます。

関連企業・業界

セレクション

トレンドウオッチ

新着

注目

ビジネス

ライフスタイル

新着

注目

ビジネス

ライフスタイル

新着

注目

ビジネス

ライフスタイル

フォローする
有料会員の方のみご利用になれます。気になる連載・コラム・キーワードをフォローすると、「Myニュース」でまとめよみができます。
春割で無料体験するログイン
記事を保存する
有料会員の方のみご利用になれます。保存した記事はスマホやタブレットでもご覧いただけます。
春割で無料体験するログイン
Think! の投稿を読む
記事と併せて、エキスパート(専門家)のひとこと解説や分析を読むことができます。会員の方のみご利用になれます。
春割で無料体験するログイン
図表を保存する
有料会員の方のみご利用になれます。保存した図表はスマホやタブレットでもご覧いただけます。
春割で無料体験するログイン

権限不足のため、フォローできません

ニュースレターを登録すると続きが読めます(無料)

ご登録いただいたメールアドレス宛てにニュースレターの配信と日経電子版のキャンペーン情報などをお送りします(登録後の配信解除も可能です)。これらメール配信の目的に限りメールアドレスを利用します。日経IDなどその他のサービスに自動で登録されることはありません。

ご登録ありがとうございました。

入力いただいたメールアドレスにメールを送付しました。メールのリンクをクリックすると記事全文をお読みいただけます。

登録できませんでした。

エラーが発生し、登録できませんでした。

登録できませんでした。

ニュースレターの登録に失敗しました。ご覧頂いている記事は、対象外になっています。

登録済みです。

入力いただきましたメールアドレスは既に登録済みとなっております。ニュースレターの配信をお待ち下さい。

_

_

_