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面接でフィードバックを求めてもいいの?

どうする? 女子のキャリア(12)

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就職活動もいよいよ本格化。ESを書いたり、OG訪問、セミナーや説明会に参加したり、毎日スケジュールがいっぱいでしょう。今年の夏は暑くなりそう、なんて長期天気予想を聞くと、リクルートスーツを着て歩き回る毎日を想像してぞっとしてしまいますね。

仕事柄、人事の方たちと接点を持つことが多いのですが、面接官経験者同士で話していて、「あるある!」となる決まったタイプの学生がいます。「時間を守らずに一方的にたくさん話す」とか、「面接や説明会でお知らせした時間より何時間も前に来てしまう」とか、そういったエピソードはもちろん出てくるけれども、「マナー」「言葉遣い」についてはそれほど細かく気にしている面接官は多くないような気がします。

もちろん「っていうか」を連発したり、全く目を合わせない、などといったことは避けたほうがよいですが、所作を気にしすぎるあまり、思ったことが発言できない、ということの方がまずいかも。「マイナスポイント」を作らないようにすることも大事ですが、あまりこだわりすぎず「プラスポイント」があれば! と考えて、少し肩の力を抜いて臨みましょう。

ショックな言葉「次に生かします!」

話を元に戻すと、面接官同士でよく話題になるのは、「フィードバックを求める学生」でしょうか。グループ面接などのときに、「何か質問はありますか?」と最後のフェイズに入ると、「お伺いしたいのですが、今日のワタクシについて、どのようなところが良く、どのようなところを改善すべきか、アドバイスをいただけないでしょうか?」と聞かれることがあります。この質問をされると、ひとりだけにフィードバックするわけにもいかないので、全員分コメントすることになってしまいます。そこで少しでもいやな顔をしようものなら、「あの会社の面接官は感じが悪い」などとネット上で共有されてしまうこともあるそうです。

でも、本来、「今日のワタクシ」を評価して合否を決めるのが面接なのですから、その評価を先に聞きたがるのは少し妙な話です。この質問をされると、面接官は「ほらきた!」と思いながら言葉を選び、「あなたの研究内容はとても専門性が高いから、説明が少し長くてわかりにくかったかな。もっとその中での挫折やどう乗り越えたかの話をした方があなたのことがわかるかもしれないですね。でも、誰の話もしっかり耳を傾ける姿勢には好感が持てました」などとフィードバックして、「ありがとうございます!次に生かします!」とお礼を言われたりするわけです。

その「次に生かします!」は、よく考えると、「あなたの会社で面接の練習をしています!」と言っているようにも思える発言です。もちろん、この質問をしたからといって、合否に大きく影響するわけではないでしょう。でも、私は個人的には、「こちらは一生懸命面接したつもりだったけど、練習だったのね」と少し残念な気持ちになったものでしたし、同じ意見を持った面接官経験者もたくさんいました。

ようやく好きな人としてデートできるとしたら、と考えてみてください。相手の好みをリサーチしたり、自分がもっと素敵に見えるために工夫したり、会話のシミュレーションをしたりと事前準備をするでしょう。でも、デートの終わりに「今日の私ってどうだった? あなたの好み通りだった?」なんて聞きませんよね。次の連絡をどう取るかは工夫するにしても、「好みをシミュレーションして演じてみたんだけど正解だった?」みたいな質問はしないはず。相手の立場になってみても、そう言われて、ばっちりならともかく、「まだこれから相手を知ろう」という段階であれば、うまく言葉を選んでフィードバックするしかないわけで、それが本心とは限りません。

同じように、面接官も本当に感じた学生の欠点や、次に生かせるアドバイスをフィードバックしているとも限らないでしょう。「悪く思われないようにうまく言っておこう」くらいの感覚かもしれません。ぜひ入社してもらいたい、と思う学生に、自ら「最終面接では、もっとこの話をした方がいいよ」とアドバイスしてしまうことはままあることなのですが、これはやはり「自ら」アドバイスしてしまうのであって、求められているからではありません。

「縁」の力を信じてみる

就活面接は、お互いに数をこなしながら「運命」の相手を探すもので、「正解」や「模範解答」が1つだけ、というわけではありません。採用スタンスとして、学生の成長のために、フィードバックを自ら行う企業もあると聞きますが、就活塾ではないのですから、どこまで真の成長に結びつくアドバイスをしているのかは疑問だと私は思います。就活の面接は、「正解の回答をして、合格する」ことが目的ではなく、相思相愛になれそうかお互いに確認していくプロセスです。

面接がうまく進んだときというのは、企業も学生も、「ああ、今の面接はとっても楽しかったな」とお互いに感じられるものです。「うーん、かみ合わなかった」というときは、もちろん面接官との相性もあるでしょうが、「縁」や「運命」が足りていなかっただけなのかもしれない。きちんと企業研究・仕事研究をしたうえで、自分の人となりや思いをぶつけてみて、一期一会の面接を乗り越えてみてください。きっと、「楽しかった。また話したい」と感じられ、「今日のワタクシは、御社から見ていかがでしたか?」よりもっと聞きたい質問が出てくる面接がきっとあるはずです。

役に立つかどうかわからない面接官のフィードバックなんかより、自分の感覚をもっと信じていいのです。ほんの少し肩の力を抜いて、多くの「面接」という「縁」試しの場を楽しんでみてください。応援しています。

堂薗 稚子(どうぞの わかこ)
1969年生まれ。92年上智大学卒業後、株式会社リクルート入社。人材系事業の営業職を経て「就職ジャーナル」副編集長、「リクナビ派遣」編集長、カンパニーオフィサー、ダイバーシティ推進マネジャーなどを歴任。13年、株式会社ACT3設立。女性活躍支援など、企業の組織開発・人材開発にかかわる調査・企画立案、コンサルティング・研修・講演などを行う。著書に『「元・リクルート最強の母」の仕事も家庭も100%の働き方』(KADOKAWA)。二児の母。

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