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どうしてもケータイしかつくりたくない

ケータイ大好き!(2)

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NIKKEI STYLE

こんにちは。UPQの中澤優子です。第1回では、将来の夢がなかった私が「ケータイをつくりたい」という夢をみつけるまでをお話しました。今回はその夢をかなえるために奮闘した就職活動の様子と「カシオ」に入社するまでをお話します。

厳しい就活事情

私が就活をしていたのは2005年末。就職氷河期が明けたと言われてはいたものの、なかなか内定までの道のりは長く険しいことには変わりはなかった。「ケータイ世代かつ現役ケータイ販売員」という考え得る最強のカードを持って臨んだ私も玉砕続きだった。具体的な理由は各社面接官の方々に聞かないとわからないが、いつも同じ質問で面接官の顔が曇るのを感じた。

「希望の部署に行けないかもしれないよ? どうする?」

「ケータイ部門へ入社してすぐに配属されないのなら入社しません」

私のロジックは、こうだった。たった7~8年の間でこうも進化を遂げた携帯電話業界の5年後、いや3年後だってどうなっているかわからない。私のせっかくのユーザーとして、販売員としての経験は、1年後にすら意味がなくなると思っている。メーカーの中の人として凝り固まる前、今すぐでないと意味がないんだ、と。

対する各社の面接官の方々が言っていたことは同じで、携帯電話部門で文系新卒を入れられる部署はない。特に営業職は、通信キャリアに向けた法人営業であり、非常に大きな本部商談となるので、新卒の席はない、と。

面接官の方々の苦笑いを見て終わる後味の悪い面接が続いた。シャープソニー東芝NEC富士通などなど、玉砕する度に、せっかく見つけた夢への扉が閉ざされていくように思えて悲しくなった。もっと偏差値の高い大学に行けるような受験勉強すべきだったのか?嘘でも「何でもやります!」と言うべきだったのか?と考えたこともあった。そんな中、カシオの採用担当の方からの電話が鳴った。

2007年入社の採用面接の最終日の最終回に、私はカシオ本社にいた。

「希望の部署に行けないかもしれないよ?どうする?」。また、いつもの質問。信念曲げて、何でもやります、御社のためなら!といい顔をしたとしても落ちるかもしれない。

「ケータイ部門へ入社してすぐに配属されないのなら入社しません」

笑いが起きた。人事部長も執行役員も採用担当者もみんな笑って、「おもしろいね、そんなにケータイがやりたいんだね。」と。内定通知が届き、当時の携帯電話開発販売部門であるカシオ日立モバイルコミュニケーションズへ配属された。夢の扉まで漕ぎ着けた。

扉の向こう側へ

21歳の春、「ケータイをつくりたい」とカシオ計算機に入社した。いま振り返るとたった5年間になってしまいはしたが、とても濃厚で幸せな時間だった(詳しくは次回以降に)。「ものづくり」に出逢えたことは奇跡だ、と心の底から思っている。

高校3年生のあの時、具体的な将来の夢がないことに焦り、自分が情けなくて仕方がなかった。32歳になって思うのだが、進路や就活のタイミングで、「一体、私は何になりたいんだろう」と自問自答し、答えが見えず悩む人は少なく無いと思う。なぜなら、事実、学校教育の延長線上には、メーカーの商品企画やプロダクトマネジャーになる道など全く見えなかったからである。そして、時にはもちろん辛いこともあるけれど、ここまで好きだと思え、天職だと思える職があることに気づいたのは、入社したさらに半年後のことだったからだ(私は営業職として入社し、その半年後に商品企画部に異動した)。

世の中の仕組みを変えるのは難しいのはわかっている。いまの私にはそんな力はないし、あったとしても時間がかかる。私は、私が感じた「ものづくりの魅力」を伝え続けていきたい。UPQというブランドを通して、私がつくったプロダクトを通して、私が語る言葉を通して。私のように、「ものづくり」出逢え、天職だ!と思える人がひとりでも増えるといいなと思うから。

中澤優子(なかざわ・ゆうこ) UPQ代表取締役CEO。1984年東京生まれ、2007年中央大学卒業。カシオに5年勤務し、退職後、2013年にカフェ開業。2015年7月、家具・家電ベンチャーUPQ(アップ・キュー)設立。2016年秋に長男出産、母親に。2017年2月現在、UPQでは、折り畳み可能なeバイクUPQ BIKE me01をはじめとした64製品をラインナップ。

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