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稼ぐことは"悪"じゃない!

バカこそものの上手なれ(3)

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NIKKEI STYLE

はい、ハヤカワ五味です。第3回はハヤカワ五味が自分で食えるようになるまで、の話をしたいと思います。お金の話は日本ではなかなかしづらい話題かと思いますが、思い切って話します。

お金の話をするなんて「はしたない」「恥ずかしい」とタブー視されることが多いですよね。でも、私は後輩らから「ハヤカワさんはこの案件でいくらぐらいギャラを取ってますか?」と聞かれれば、その人の今後の活動の参考になるかなと思い、公開できるものに関しては素直に金額を伝えています。でも、それも一部の人からは「ハヤカワ五味が自慢している、はしたない」というように取られることもあります。自分としては「ただ参考数値を伝えただけなのになあ」と思うのですが。

でも、私は高校生の頃から金銭的な問題に触れ合う機会が多く、意見を交わして向き合うのは大切なんじゃないかと思っています。私が高校生の時、自称彼氏(私は認めていない)の周りに働けるにも関わらず生活保護や失職系の補助金等で生活し、自分のやりたいことも分からずフワフワ生活している人たちをたくさん見てきました。私は絶対に自分で仕事をして食べていくぞ! と決めていました。

お金に執着して目的を失う

最近では自分のやりたいことのために起業した人が、段々とお金に執着していって目的を失って空っぽになる状況や、たまたま手にした財でことごとく友達を失うような人を目にします。だからこそ、私は高校生や大学生のうちから、お金の話に向き合って考えることによって、将来、お金に無駄に固執する可能性や失敗する可能性が減ってくると考えているので、あえて今回はこの話題を取り上げたいと思います。

私自身、マネタイズ(収益化)にいたるまで、お金に対する向き合い方は色々と苦労をしました。今、私はお金に対して「目標とお金」「お金は時間の切り売り」という2つのことを軸にして向き合っています。今は、お金に執着をしていない私ですが、1年前の今頃は違いました。

中学の頃から実家と仲が悪かったこともあり、中野に作業場を構えるタイミングで「仕事が終わらないから帰れない」という、事実半分の雑な理由をつけ実家を出ました。築80年以上の木造平屋を数人で借りて寝泊まりしながら製作に没頭していました。その当時はまだブランドの収益も安定しておらず、会社からの役員報酬(給与)を自社にそのまま戻すのも日常茶飯事。給料日なのに自分の口座には3万円しか残らないこともありました。

仲間数人でもやしと安い肉で食いつなぐ

おかげで自分の生活費、主に食費はほとんどなく、仲間数人でもやしと安い肉をおかずに、貰い物のお米を炊いて食いつなぐという生活をしていました。数百円の交通費さえ捻出できないほどで、WEB記事等の取材依頼が来ても現場まで行けないため、学校までの定期券内でお願いすることも多々ありました。でも実家との仲は相変わらず悪かったし、早く自立して実家との縁を切りたいということもあり、ひもじい思いをしても頑張ってやりくりしました。

その時に痛感したことが1つあります。「あ、このままだと、私ブランドを回していく理由が自分の生活費を稼ぐことになってしまう」ということでした。最初、自分は「人を楽しませるため」にブランドを立ち上げました。全てのブランド立ち上げの理由はここです。自分の日銭を稼ぐためではありません。

「feast」や「GOMI HAYAKAWA」を立ち上げた時は実家暮らしで不自由なく過ごしていられた時であったことも、この気持ちを後押ししました。でも、実際に「明日暮らしていくお金がない!」という状況に陥ると、自分の中での優先順位の第1位に「明日暮らすためのお金を稼ぐ」ということがきてしまいます。今まで実家という、とてもありがたいぬるま湯に浸かってたのだから、突然そのような状況になったらそうなりますよね。

「自分は幸せだ自分は幸せだ」

私は自分の食生活などが酷い状況になっても寝たら大体忘れてしまう幸せな性格なので、数百万の請求書が届いてすごく病んでも、翌日にはまあとりあえず今できるベストをやろうというように持ち直せました。元々は1度ショックを受けるとそのまま引きずったり、ネガティブ思考に陥りやすかったのですが、高校生のときに意識して「自分は幸せだ自分は幸せだ」と理由もなく言い聞かせるようにしていたら、今ではそれがポジティブ思考という形で自分を救ってくれています(友人に言われて知ったのですが、アドラー心理学とかは割と近い考え方みたい)。

そのような思考があったからこそ、目の前に数百万の借金ができそうな状況で本当に頼れる人も当時はおらず消費者金融の利息を比較するくらいでしたが、なんとか乗り越えることができました。ただ、昔の自分の思考のままだったら、おそらく、そのまま借金のプレッシャーと請求書に苛まれて、長期的な目標を失い、目の前の日銭を稼ぐことにいっぱいいっぱいになっていたと思います。世の中大抵なんとかなるかはわかりませんが、なんとかなると思うことが大切なんだなと思いました。

この経験で学んだことは、「自分のプロダクトを通して人を笑顔にする!」というような長い目での目標を忘れないためにも、安定した生活は必要、そのためにも効率よく生活費を稼ぐことも大切ということを、この経験で学びました。簡単に言うと、「目標とお金」のバランスです。こうした経験から、稼ぐことは悪じゃないし、向き合うべき議題だと今では思っています。

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