タブレット使いもOK 仕事に役立つモバイルノートPC
テレワークの導入など働き方改革を追い風に、モバイルノートPCの新製品が花盛りだ。デザイン性の高いスタイリッシュな機種や、外出先での作業に便利なタブレットとしても使えるタイプが目立つ。各社の個性的な製品を集めてみた。
タブレットでも使える2イン1型
モバイルノートは従来、キーボード部分と液晶画面部分を二枚貝のように閉じる「クラムシェル」方式が主流だったが、最近は液晶画面に直接触れて操作するなどタブレットとしても使える「2イン1」タイプが増えてきた。ペンで手書き入力ができる機種もある。従来の2イン1型はタッチパネルの構造上、重く厚みのある製品が多かったが、最近は液晶ディスプレーの薄型化も進み、クラムシェル並みに薄く軽い製品もある。
海外メーカーと国内メーカーで特徴も異なる。海外メーカーは拡張端子が少ないが、デザインに凝っているものが多い。国内メーカーは豊富な拡張端子を備え、軽さや頑丈さなど持ち歩きやすさにこだわった機種が目立つ。
ビジネス用途の場合、持ち運びを考え、軽さやバッテリーの駆動時間を重視した上で、デザインも商談の場で使うのに適しているかなどに注意して選ぶといいだろう。
拡張端子の数や種類も確認しておきたい。USB Type-Cだけだと変換アダプターを用意する必要も出てくる。外出先でのプレゼンなどでは、HDMIやアナログディスプレー出力などの端子が必要なケースもある。
人気が高いのはマイクロソフト「Surface Pro 6」。スタンド付きの12.3型のタブレットでペン入力にも対応。別売りのカバー兼キーボードを取り付けるとノートPCのように使える2イン1型だ。シルバーと黒の2色。バッテリー駆動時間は最大13.5時間。重さは本体が最軽量モデルで770グラム。直販価格は12万9384円(税込み、以下同)から。
HPの「Spectre Folio13」は重厚なデザインがいかにもビジネス向き。ボディーを本革で覆い、高級感が漂う。使い込むほど風格が出そう。13.3型ディスプレーの背後にヒンジがあり、回転させるとタブレットになる。約1.48キログラムとやや重いが、バッテリー駆動時間は最大19時間と長い。直販価格は配送料込みで18万6624円から。
変わり種は二画面式のレノボ「Yoga Book C930」。折り畳むとタブレットになる2イン1型だが、開いた状態で、通常のノートPCだとキーボードに当たる部分もディスプレーになっていて、キーボードを表示してタッチ操作で入力する。キーボードのデザインは複数あり、切り替えて表示できる。ペン入力も可能だ。重さ約775グラムでバッテリー駆動時間は約11時間。直販価格は13万4784円から。
698グラムの軽量タイプも
商談などでは、対面の相手に画面を見せながらパソコンを操作したいシーンもある。バイオ「VAIO A12」は12.5型のタブレットに着脱可能なキーボードユニットの組み合わせで、それを実現した。CPUやキーボードの種類などを選択して購入でき、ワイヤレス機能付きのキーボードユニットを選ぶと、画面を相手に向けながら、キーボードは切り離して自分側で操作できる。拡張端子も有線LANやアナログディスプレー出力など豊富。重さやバッテリー駆動時間は構成によって変わる。ワイヤレスキーボード機能付きの店頭販売モデルは約1.21キログラム。14.7時間駆動で実売価格は26万3800円前後。
クラムシェル型では、13.3型では世界最軽量、わずか698グラムの富士通「FMV LIFEBOOK UH-X/C3」が注目株。軽いだけでなく、本体に有線LAN端子や4つのUSBポート、HDMI出力など拡張端子を数多く備えることや、打ちやすいキーボードも特徴。バッテリー駆動時間は約11.5時間で、持ち運びやすさと使いやすさの両方を求める人に向いている。実売価格は26万円前後。
(日経トレンディネット ライター 湯浅 英夫)
[日本経済新聞夕刊2018年12月15日付]
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