「困った」が「よかった」? finallyはうれしがる感じデイビッド・セイン「間違えやすい英語」(49)end

2018/12/20

ビジネス英語・今日の一場面

言葉の使い方を間違えて相手に誤解されてしまった。そんな体験はどなたにもあると思います。日本人向けの英語教育で豊富な経験を持つデイビッド・セインさんが、日本人が間違えやすい英語の使い方を解説します。今回は、「やっと」「とうとう」というときの言葉の選び方を見ていきます。

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勉強するときはいつも完全を目指す。しかし会話をするときは通じることを目指す。これが英会話には必要なポイントです。相手を前にして英語を話すときは、完璧な英語でなくても構いません。間違いがあってもいいのです。フレンドリーに笑顔で話せば、不完全さは補われます。間違いを恐れず英語を話しましょう。そして勉強するときは完全を目指しましょう。

オフィスで取引先の話が出ます。取引先の突然の倒産を知ったナンシーは、やや困惑気味にそのことを知っているかヒロシに問いかけます。でも、ヒロシの反応にナンシーはもっとびっくりです。えーっ……あなたうれしいの? ヒロシは逆にキョトンとしています。返事の仕方が悪かったのでしょうか?

それはこんな会話でした。

Nancy: Did you hear what happened to ABC?
Hiroshi: They finally went bankrupt.
Nancy: What? You're happy? Don't you know that's bad news for us!
Hiroshi: Yes, but...

ヒロシは期せずしてこう言ったことになります。

ナンシー:ABC社に何が起きたか聞いた?
ヒロシ:彼らはやっと倒産してくれたね。
ナンシー:えっ? あなたうれしいの? それって、わが社にとっては悪いニュースだって知らないの?
ヒロシ:うん、そうだけど……

実際には困ったことが起きているのに、ヒロシは間違った表現を使ったため、ナンシーに勘違いされてしまいました。ヒロシが言ったThey finally went bankrupt.は「待ってました、やっと倒産してくれた」という意味で、待ち望んだ結果が起きたかのような言い方になるのです。

finallyを使った場合は、She was struggling with her homework and finally finished it.(彼女は宿題に苦戦していて、やっと終えた)のように、「よかった」という気持ちを表します。

ではどう言えばよかったのでしょう?

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この際おさえておきたいendの使い方