オフィスで着けるアクセ 東西で好みはこんなに違う
日経×FUN UP共同 みんなのアクセサリー調査(下)
「東日本と西日本、アクセサリーの趣味はどれぐらい違う?」。日経ウーマノミクス・プロジェクトと、アクセサリーデザインアプリmonomy(モノミー)を開発したFUN UP(東京・渋谷、山口絵里社長)の共同調査で、地域や年代によってアクセの趣味が大きく異なる実態が浮かんだ。出張の時にどんなアクセを着けたらいいのか悩む働く女性の参考にもなりそうだ。
日経ウーマノミクスとFUN UPは、monomyの利用者を対象に、オフィスに着けていきたいアクセサリーのデザインコンテストを実施した。今回はイヤリング・ピアス編。全国47都道府県から参加があり、使われたパーツを、耳たぶに接するベースパーツとそれ以外のパーツに分けて、地域ごとに分析した。
東は「実用」と「すっきり」、西は「装飾」と「大人っぽさ」
まずはベースパーツから。東日本で好まれたのは、耳が痛くなりにくいシリコンだったり、アレルギー用の樹脂だったり、実用面を重視したパーツ。装飾的な要素は最小限に抑えられていた。
一方の西日本で最も人気だったパーツは、波打つ形のウエーブスクエアと呼ばれるもの。このほか、光るミラーや石が施されているものもよく使われており、ベースパーツの段階から装飾を意識している心理が読み取れた。
次に、ベースパーツからつながるパーツを見てみよう。東日本は黒いウッドリングがランクインしたほかは、クリスタルやパールといった透明だったり白っぽかったりするものが上位に並んだ。いわゆる清楚(せいそ)なイメージだ。
これに対して西日本で好まれたのは黒い石。スクエア型が人気なのは東西変わらないが、東が透明なスクエア素材が上位に入ったのに対し、西は黒。今回のコンテストの基本パーツである黒のガラス製ビーズからの連想という面もあるが、全般的に黒が好まれているのは間違いない。
社内の視線を意識する30代、40代は堂々と
年代別でも、選ぶパーツに違いがはっきりと見えた。20代は、一言で表現するならきまじめなかわいらしさ。ベースにウエーブが入っているものやメビウスの輪型で少し遊びつつも、素材そのものがシンプルなパーツを選ぶ傾向があった。
30代で注目なのは、20代ではみられなかったフックピアスがベースパーツに選ばれていたこと。フックピアスの特徴は、耳たぶの前側と後ろ側の両方で装飾を楽しめる点。メインとなる耳の前側には、好きな石やパールをつけられる。一方で、後ろ側からもゴールドのラインが垂れており、華やかさとアクセの上級者感をアピールできる。会社内でのポジションも上がって視線を意識し始める世代ならではといえそうだ。
さらに、部下を束ねることや対外的な場で代表として振る舞うことも増え始める40代になると、ベースパーツもそれ以外のパーツも、一気にゴージャスなものが選ばれるようになっていた。ベースの段階からミラーやねじりの入ったものが選択され、30代以下で見られなかったスワロフスキーとゴールドの組み合わせという派手なパーツもランクインしている。
50代は、40代以前とは全く異なる。ベースに高価なパールが好まれるのが、この年代の特徴だ。グレードの高い素材をベースに、派手になりすぎないようにという抑制も感じられた。
去年と今年の違いは
最後に、コンテストとは関係なく、去年と今年で秋~冬に使われたパーツからどのような傾向が見えるのか、FUN UPの山口絵里社長に解説してもらった。「去年はパールや石がついたパーツがよく使われたが、今年は金属系で波打っていたり、スティック状のものが使われている。ビジネス用途でなければべっ甲などの素材も多い。今回のコンテストの参加者は、今年の全体的なトレンドと『職場』という縛りの中で一生懸命に接点を見つけようとしてくれていたのが印象的だ」と話している。
(桜井陽)
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