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一人前のケイバー目指しガンガン洞窟に~活動は体育会系、目的は学術研究

誰も行かない所へ行こう(1)

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突然ですが、皆さんは「洞窟」と聞いてどんな事が思いつきますか?「暗い」とか「ジメジメしてる」とか「涼しい」とかでしょうか。大体当たりです。最近ですとタイの洞窟での遭難事故は日本国内でも大変話題になりました。ですから洞窟に対する印象として「危ない」と思われる方もずいぶん増えたのではないでしょうか。まぁそれも実際間違いではないです。

洞窟といえば皆さん、秋芳洞ってご存知でしょうか。山口県の美祢市にある日本で2番目に大きい洞窟です。中国、九州地方出身の方なら、もしかしたら修学旅行で行ったことがあるかもしれません。

秋芳洞があるのは日本最大級のカルスト台地、秋吉台です。「カルスト台地」というのもあまり聞き慣れない言葉かと思いますが、ざっくり洞窟が形成されやすい場所と考えてください。もちろん秋吉台にも秋芳洞の他にたくさんの洞窟があります。有名なところで言えば大正洞、景清洞などでしょうか。その数は現在確認されているものでも450を超えていると言われています。秋吉台の地下にはボコボコ洞窟があるみたいなイメージでもあながち間違いじゃないと思います。

ほらあな?いえいえ「どうけつ」です

前置きが長くなりました。私達はそんな山口県に存在する洞窟を調査探検している、山口大学洞穴研究会です。

なんだそれは、と思われる方が多いと思います。気持ちはわかります。そもそも山口大学の学生にもあまり理解されていない気がします。悲しいですね。山口大学の学生の認知度でいえば都市伝説くらいの感じです。「あの池にはカッパがいる」と同じ雰囲気で「なんか洞窟に入る部活があるらしい」とまことしやかに囁かれています。

正直、日経さんがこんな部活に連載を依頼してくださるとは思いもしませんでした。ですが、せっかくの機会ですので、我が部活と洞窟の魅力とかその他諸々について少しでも伝えていければ、と思います。短い間になるかと思いますが、よろしくおねがいします。

連載初回、今回はイントロダクションとして「山口大学洞穴研究会ってなんだ」というテーマでお送りしていきたいと思います。まず名前の読み方からご説明したほうが良いかもしれません。読み方としては「どうけつけんきゅうかい」です。「ほらあなけんきゅうかい」ではないです。まぁ別にどっちでも良いんですけどね。部員は普段「どうけん」って呼んでます。みなさんも「洞穴研究会」なんて堅苦しい名前より「どうけん」で覚えていただければと思います。

探検の目的は「測量調査」と「入って出る」

洞穴研究会は山口大学文化会の公認の部活です。この部活、体育会ではなくて文化会なんです。活動的には、間違いなく体育会のカテゴリなんですが所属は文化部です。その由来としては、紆余曲折あるんですが戦後、秋吉台の軍事利用を防ぐために学術的価値を研究し発信していくためにできた組織が洞穴研究会のご先祖さまというのが大きいようです。つまり存在理由として第一に文化的な研究なわけで、体育会的な要素はあくまで洞窟を探検する手段に過ぎないということです。ただまぁ部員からすると「なんで文化部なのにこんなことしてんだ?・・・」とぼやきたくなることもあります。

こんな部活が普段、何をしているかですが、洞窟に入ったり、洞窟に入るための訓練をしたり、洞窟に入る装備をきれいに洗ったり、手入れしたりしてます。ご想像の通り、洞窟に関することしかしてません。基本的に地味なことが多いです。

皆さんが気になるところで言えば、洞窟に入って何をしているのかという事でしょうか。大きく2つに分ける事ができます。1つ目は調査。現在は洞窟に入って測量調査をしてます。平たくいえば洞窟の地図作りです。「それ、必要?」と思われるかもしれませんが、これが案外重要です。まず洞窟について学術的な考察を加えていく上で、洞窟の構造を理解しておくのは最重要課題です。地理で考えればわかりやすいと思うのですが、日本地図無しに日本の地理について研究出来ないと思います。それと同じことが洞窟の研究にも言えるんです。あとこれは最近多いのですが、観光開発をする際に必要とされるケースがあります。確かに、地図もない洞窟を観光化するなんて、おっかないですよね。

2つ目は探検。別に洞窟に入って金銀財宝を探してるわけではないですよ。ただ「入って出る」だけです。「それ、必要?」と思われるかもしれませんがこれも必要なんです。例えば調査したい洞窟が見つかったときに、探検能力がなければ立ち入る事もできず調査もできません。また洞窟に関する知識を理解していく上でも探検は大事です。フィールドワークってやつです。皆、部活に入ったときは洞窟の知識なんてゼロですから、一刻も早く一人前のケイバー(洞窟探検する人をこう呼んでいます)にするためにはガンガン洞窟に入らせないと話にならないのです!

洞窟大好き!洞窟バカ!は少数派 でも縁あって仲間に

最後に部員について話そうと思います。部員は「洞窟大好き!洞窟バカ!」ばっかりってわけではありません。むしろ少数派だと思います。では大多数はどんな奴らかというと「縁があって洞窟に入ってる奴ら」だと思います。部員に入部した理由を聞いてみると「地質学が好きだから」とか「探検、アウトドアがしたかったから」と答える優等生もそりゃ一定数いますが、「大学に入って新しいことをしたかったから」とか「なんとなく」と答える不良もいます。

大学の部活をどこに入るか決めるときってもう勘と直感しか頼りにならないわけですし、こういう選択も間違いではないでしょう。私設の探検隊ならプロ中のプロが集まるのでこういう適当な奴らが入ってくることは無いのでしょうが、私達は大学の部活です。熱心な奴もいるし、そうでもない奴もいる。けど結局皆で洞窟に入る、くらいの感じでちょうどよいんじゃないかなと思います。動機はどうであれ探検して測量して、やってることは一緒ですからね。

あと、洞窟探検!というとなんだか楽しそうですが、その前準備には2、3ヶ月前から調整が始まり、書類を作って関係各所に許可を頂き、、、といった洞窟とは無縁の世界の、完全なる事務作業が控えています。いくら洞窟が大好きでもこの作業に耐えられるかは別になってきます。そういうときに、「洞窟よりもパソコンいじってるほうが好き」な奴がいると役割分担できたりするわけです。色んな奴らが入ってくるということのメリットはここにもあると思います。寄り合い所帯でなんとなく折り合いつけていくものなんですよね。多分。ちなみに私がこの部活に入ったのは「同じ名前の洞窟があったから」です。

洞穴研究会のことについて、とりあえず説明してみました。どうでしょうか。意図的に次回からのネタが被らないように洞窟そのものの話をしていないので、少しもどかしく感じる方もいらっしゃるかもしてません。安心してください。次回からは洞窟盛りだくさんです。

さて、洞穴研究会はこの夏も洞窟入りまくりです。平成最後の穴狂いの夏です。楽しんできます。文章は洞穴研究会広報担当の金清がお送りしました。次回もお楽しみに。

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