早稲田大学GSセンター学生スタッフ

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ハワイで気付いたこと

日本から7時間のフライトを経て暮らしてみて3カ月、私は近くて遠い世界にたどり着いたと思いました。というのも、今までガイドブックやSNSを通じて私が知っていたハワイというのは、お洒落な街並みを"白人のロコ"がカラフルでヘルシーなドリンクを片手に闊歩している雰囲気でした。

ところが、そのようなアングロサクソン系の人は"ハオレ"と呼ばれ、ロコとは大まかにハワイ出自のアジア系・ポリネシア系の人を差します。その意味でのロコ(サービス業の仕事を掛け持ちし、高い生活費を賄っている背景がありがちである)に人気の店は、安くボリューミーな店です。お洒落な日本人オーナーの店には日本人観光客ばかり立ち寄っている状況です。

改めて自分が知っていると思っていたことが必ずしも事実ではなことに気づき、また後から「自分に偏見はない」と思い込んでいる状態にも偏見は存在している、と気づくきっかけになりました。その気づきの機会を私にくれたのは、LGBT当事者でロコの友人です。ハウスメイトづてに知り合った彼女はオープンな性格で、塞ぎこみがちだった私を遊びに連れ出してくれました。

移民が多いハワイでは民族や地域のコミュニティが個々の文化を受け継ぎながら相互的に助け合って暮らしていること、両親にセクシュアリティについてカミングアウトしたら一時は勘当され知人の家を転々としていたことを打ち明けてくれました。そして、大学をはじめLGBTに支援的な環境・人に恵まれて自分らしく生きることを選び、最終的には両親と歩み寄れたことなどを教えてくれました。

セクシュアリティと沖縄問題

そうして私も自分らしくあることを選ぼうと思い、セクシュアリティと、以前から興味があった沖縄問題とを、沖縄出自の人や物が根付いているハワイで勉強するようになりました。また、沖縄文化を保存継承する団体でエイサーを踊る活動を通じ、沖縄系の方々と親しくなりました。

このように、最初は他人の事柄や問題のように捉えつつも、エスニシティとセクシュアリティについて身近に感じてコミットしていく過程で、"自分が現在関わる環境や構成要素に自身の出自と一致する部分がなくとも、真摯な態度を持てば自分を受け入れてもらうことができ、改めてその当事者になれる"と学びました。実際に、ハワイでは血縁関係がなくとも大切な人とのつながりについてOhana(オハナ)、家族という意味を込めて呼びます。

そうして帰国後は改めて日本の中でマイノリティとして扱われる沖縄の声を聞くべく、県内メディアのインターンに参加しました。そこで沖縄の各自治体が同性パートナーシップ証明をはじめとしたLGBTに関連する施策を積極的に打ち出していることを知り、自分も所属するコミュニティの中でマイノリティの権利向上のために何かしたい、と強く思うようになりました。

沖縄系の私のオハナ(筆者左)

また、勉強するにつれ自分が慣行のジェンダーやセクシャリティについて問題意識を感じるようになった背景と、そのつながりでできた縁からGSセンターという機関が大学で誕生してスタッフを募集していることを知り、応募に至りました。

働く際に大切にしていること

私がGSセンターで働くときに一番大切にしているのは、二面的な"らしさ"へのリスペクトです。その二面性の一つは、学生スタッフが来室者と一番最初にコミュニケーションをする、いわばGSセンターの顔のような立場と意識して、来室者がその人の言葉で話せるよう真摯かつフレンドリーに話を聞くことです。運営にあたってイベントの立案や所感を内部で共有するときには、自分の考えや印象を大切にしています。後者を心がけていないと他のスタッフの強烈な個性で自分を見失ってしまうことがあります!(笑)。そう考える程度に、私は大学生活を通して大嫌いだった自分自身の個性について尊重できるようになったのだな、としみじみ思います。

では、次回はGSセンターの強烈なスタッフのうちの一人を紹介するとともに、これまでのGSセンターの活動実績や振り返り、それぞれのビジョンを対談という形でクローズアップしていきたいと思います。

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